日本の駐車場工事費は今後も上昇傾向?地域差・背景・価格動向を徹底解説

住宅工事費

2025年5月時点の駐車場工事費は全国平均で58.82万円。横浜・福岡・さいたまなど都市部で高水準を示し、福岡は前年比+36.19%と急騰。地価・施工条件・地域特性が相場に反映され、今後も資材高とEV対応などで上昇傾向が続く見込み。

都市別の駐車場工事費1回の相場価格

2025年5月
降順昇順
都市最新値[万円]前年同月比[%]
平均58.2+6.412
1山形127+24.11
2横浜96.06
3松江94.9+28.81
4甲府82.5+13.64
5福岡81.13+36.19
6長崎80.94
7盛岡78.4
8奈良77.67
9佐賀76.05+18.92
10さいたま74.25
11名古屋70+5.422
12大分66.95-2.616
13宮崎66.66+0.113
14熊本64.05
15前橋63.8
16徳島63.78
17千葉62.63+7.001
18広島62.34+13.04
19札幌62.23
20水戸60.5+64.18
21富山58.01+12.9
22山口56.5
23青森56.33+13.37
24和歌山56.1
25秋田55
26京都54.88+13.91
27福島54.14+1.734
28長野51.32
29仙台51.2
30神戸49.3
31東京都区部48.83+0.938
32高知48.57+7.29
33大阪48.47+6.794
34静岡47.74
35金沢47.58
36鳥取46.72
37岐阜44.75
38岡山42.61+17.19
39大津42.57
40鹿児島37.13
41松山34.65
4234.44
43高松33.8
44福井32.4+16.4
45新潟30.6
46宇都宮30.59
47那覇29.24
駐車場工事費1回

システム住宅工事費家具

詳細なデータとグラフ

駐車場工事費の現状と今後

2025年5月時点の駐車場工事費(1回あたりの住宅外構整備費)の全国平均は58.82万円。この費用には掘削・基礎工事・コンクリート打設・舗装・排水設備・フェンス・ゲートなどの施工内容が含まれる。都市ごとに土地価格や施工条件の違いがあるため、価格に大きな地域差が存在する。


首都圏の高水準 ― 横浜・さいたま・千葉

横浜市(96.06万円)は全国トップで、地価の高さと狭小地施工の難易度が要因とされる。また高級住宅街の外構では、見栄えやデザイン性を重視した工事が多く、平均を押し上げている。さいたま市(74.25万円)千葉市(62.63万円)も同様に、都市化と戸建て需要の拡大によって外構整備に費用をかける傾向が顕著だ。


地方都市での急上昇 ― 福岡

福岡市(81.13万円)は前年比+36.19%と、圧倒的な伸びを記録。これは近年の都市開発や再開発エリアでの新築・リノベーション需要の高まりに加え、建設コストや人件費の上昇が急激に反映されたものと考えられる。商業地でも1部高機能設備(電動ゲート等)の導入が進んでいる。


中京圏の安定成長 ― 名古屋

名古屋市(70万円)も高水準を維持しつつ、前年比+5.422%と堅実な上昇。広い敷地を生かして2台分以上の駐車場を設けるケースが多く、その分費用がかさむ。都市郊外での新築1戸建ての増加も費用平均を押し上げる要因となっている。


中国・北海道エリアの傾向 ― 広島・札幌

広島市(62.34万円)では前年比+13.04%と、比較的急な上昇を示している。高齢化に伴う住宅のリフォームや外構整備需要が背景にあり、特にバリアフリー対応や雨水排水強化といったオプションが増加傾向。札幌市(62.23万円)は冬季の積雪対策が工事費に反映されやすく、融雪設備や排水管理などを要するため高水準が続いている。


相対的に抑えられた都市 ― 京都・仙台・神戸

京都市(54.88万円)神戸市(49.3万円)は、伝統的な住宅街が多く、外構工事の制限がある地域や、古くからのコンクリート施工済地の活用が多いため、相場が比較的抑えられている。仙台市(51.2万円)も価格水準は平均よりやや低めで、広い宅地に対する施工が効率的であることが影響している。


今後の見通しと課題

駐車場工事費は全体として緩やかな上昇傾向にあり、今後も人手不足・資材高・電動化対応(EV充電設備など)によって単価上昇が予想される。1方、地域ごとの建設許可の柔軟性や景観規制が相場に大きく影響を与えており、高級住宅地と地方郊外での価格格差は広がる傾向が続くとみられる。

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