電球ランプ市場は2017年以降、LED化や省エネ志向の高まりによって価格が上昇しています。2025年3月の全国平均は2517円で、長岡など一部都市では3000円超えも見られます。原材料高騰や高性能モデル需要が価格上昇を後押ししており、今後も高付加価値製品を中心に堅調な推移が見込まれます。
電気製品の都市別小売価格
電球ランプ価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 長岡 | 郡山 | 熊谷 | 山口 | 小山 | 佐世保 | 今治 | 柏 | 那覇 | 水戸 |
最新値[円] | 2517 | 3014 | 3014 | 3014 | 3014 | 3014 | 3014 | 3014 | 2981 | 2888 | 2772 |
平均比[%] | 100 | 119.7 | 119.7 | 119.7 | 119.7 | 119.7 | 119.7 | 119.7 | 118.4 | 114.7 | 110.1 |
前年月同比[%] | 31.9 | 52.22 | 43.46 | 43.46 | 48.47 | 43.46 | 53.93 | 43.46 | 0 | 46.67 | 35.82 |
電球ランプ価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 所沢 | 浦安 | 相模原 | 静岡 | 八戸 | 甲府 | 函館 | 富士 | 姫路 | 秋田 |
最新値[円] | 2517 | 1650 | 1793 | 1815 | 1880 | 1958 | 1958 | 1980 | 1980 | 2068 | 2068 |
平均比[%] | 100 | 65.54 | 71.23 | 72.1 | 74.68 | 77.78 | 77.78 | 78.65 | 78.65 | 82.15 | 82.15 |
前年月同比[%] | 31.9 | 0 | 2.049 | 10 | 3.014 | 28.99 | 28.99 | 20 | 20 | 5.618 | 18.99 |
これまでの照明器具の推移


詳細なデータとグラフ
電球ランプの現状と今後
日本における電球ランプの小売価格は、2017年から2025年までの間に、徐々に上昇傾向を示しています。最新2025年3月時点での全国平均価格は2517円となっており、これはエネルギー効率の高いLED電球の普及や高機能化に伴う価格上昇を反映しています。当初は安価な白熱灯やコンパクト蛍光灯が市場を支えていましたが、LED化の波により、製品単価は確実に高まりました。
都市別に見る特徴的な価格動向
高価格帯では、長岡・郡山・熊谷・山口・小山・佐世保・今治といった都市で、いずれも3014円と高水準を記録しています。これらの地域では、耐久性が高く、多機能な高価格帯LED電球が選ばれる傾向が強いと推察されます。一方、低価格帯では、所沢(1650円)、浦安(1793円)、相模原(1815円)など、主に都市部近郊で比較的安価なモデルが多く流通している様子が見て取れます。
都市ごとの価格変動率とその背景
前年同期比で見てみると、長岡(+52.22%)、佐世保(+53.93%)と非常に大きな上昇が見られます。これらの地域では、電気代高騰を背景に省エネ志向が強まり、高品質なLEDランプへの置き換え需要が急速に進んだことが要因と考えられます。一方で、所沢や浦安、静岡などは、比較的上昇幅が小さく、従来型の製品が根強く流通している可能性がうかがえます。
最近の価格上昇要因
最近の価格上昇の主な要因は、原材料価格の高騰(特に半導体部材やレアメタル)、世界的な物流コストの上昇、そして国内のエネルギー価格高騰による省エネニーズの増大です。また、長寿命・高効率モデルへの需要シフトが進み、これが平均単価を押し上げる構造となっています。さらに、政府や自治体による省エネ推進政策も、高性能製品への買い替えを後押ししています。
今後の見通し
今後も高効率・高耐久性をうたう高価格帯製品の需要は続くと予想されます。ただし、家庭向けでは価格競争も活発化しており、低価格帯製品の充実や、リサイクル型・簡易パッケージ製品の登場によって、一定の価格調整圧力がかかる可能性もあります。
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