2025年4月の電池1パック平均価格は574.1円で、前年同月比で約1.7%の値上がりとなりました。浦安や函館など一部地域で価格が高い一方、今治や新潟などでは低価格が続いています。地域ごとに流通コストや販売競争の差が大きく、熊谷では大幅な値下げも見られます。今後は原材料費上昇による緩やかな値上げと、充電池市場の拡大による製品価格の二極化が予想されます。
小売物価統計
電池小売りの高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 浦安 | 函館 | 八戸 | 津 | 奈良 | 柏 | 佐世保 | 甲府 | 立川 | 仙台 |
最新値[円] | 574.1 | 767 | 767 | 767 | 728 | 728 | 715 | 715 | 712 | 700 | 699 |
前年同月比[%] | +1.695 | +6.086 | +16.74 | +3.409 | +1.534 | +3.175 | -0.143 |
電池小売りの安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 今治 | 新潟 | 熊谷 | 川口 | 札幌 | 日立 | 大津 | 横浜 | 青森 | 姫路 |
最新値[円] | 574.1 | 305 | 305 | 329 | 382 | 438 | 448 | 455 | 474 | 494 | 498 |
前年同月比[%] | +1.695 | -31.88 | +2.477 | -5.182 |
電池の推移


詳細なデータとグラフ
電池の現状と今後
電池は家庭用や産業用を問わず、日常生活に欠かせない消耗品の1つです。リモコンや時計、懐中電灯から無線機器や医療機器まで幅広い用途があり、消費者の必需品として安定した需要があります。日本では近年、充電池や環境負荷低減を意識したエコ製品へのシフトが進んでいる1方、単3・単4乾電池の小売需要も根強い状況です。
2025年4月時点の価格状況と平均価格
2025年4月の最新データによると、電池1パックの全国平均小売価格は574.1円です。前年同月比では平均で約+1.695%の価格上昇が見られ、全体としては若干の値上がり傾向にあります。資源価格の変動や物流コストの上昇が背景にあると考えられますが、同時に1部地域では価格下落の例も見受けられ、地域差が顕著です。
地域別の価格差と要因分析
電池価格が高い地域としては浦安・函館・8戸(各767円)、津・奈良(728円)などが挙げられます。これらの地域での高価格は、流通コストの増加、販売チャネルの異なる競争環境、さらには特定ブランドの人気や高機能電池の販売が多いことが影響している可能性があります。
1方、価格の低い地域は今治・新潟(各305円)、熊谷(329円)などが代表的です。こうした地域では、量販店の集中や競争激化により低価格商品が多く流通していること、また消費者の価格感度が高いことが考えられます。特に熊谷では前年同月比で-31.88%と大幅な価格下落が見られ、競争の激化が顕著です。
前年同月比の変動傾向と市場要因
全体平均では1.7%ほどの価格上昇ですが、地域差が大きく、函館の+16.74%や浦安の+6.08%など顕著な上昇地域もあります。これらは資源コスト上昇、輸送費増加、さらには1部高機能・長寿命タイプ電池の需要増が背景と推測されます。
逆に、熊谷の-31.88%、青森の-5.18%、仙台の-0.14%など価格低下も見られ、店舗間の価格競争激化や在庫処分セール、新型製品の発売に伴う旧製品の値下げが影響している可能性があります。
過去15年間の価格推移と市場の特徴
2010年以降、電池の小売価格は比較的安定して推移していますが、リチウムイオン充電池の普及や使い捨て乾電池の需要変化が市場に影響を与えています。特に充電池の性能向上により、使い捨て電池の需要はやや減少傾向も見られますが、日常消耗品としての安定した需要は継続中です。
流通チャネルの多様化、オンライン販売の普及も価格競争を激化させ、低価格帯製品の台頭を促しています。
現状の課題と今後の価格推移予測
課題
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価格の地域格差同1商品でも地域による価格差が大きく、消費者の不満や購買行動の分散を招いています。
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資源・原材料コストの変動鉱物資源の国際価格変動や輸送費増加が価格の不安定化要因となっています。
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環境規制への対応リサイクルや環境負荷低減のための規制強化が生産コストを押し上げるリスクがあります。
価格の今後の推移予測
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価格の緩やかな上昇傾向原材料費や物流費の上昇を受け、全体的には緩やかな値上げ傾向が続く見込みです。
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エコ・充電池市場の拡大充電池や長寿命電池の市場拡大に伴い、使い捨て電池の需要は1定の減少圧力を受けるものの、利便性の高い製品で価格差が生じることが予想されます。
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デジタル販売や流通効率化による価格安定化ネット通販や効率的な物流システムの拡充により、1部地域での価格低下や安定が進む可能性があります。
まとめ
電池1パックの小売価格は2025年4月で全国平均574.1円、前年同月比では約1.7%上昇しています。地域差は大きく、高価格地域は流通コストや高機能需要が影響し、低価格地域は競争激化が背景にあります。今後は原材料費上昇を背景に緩やかな値上げが予想される1方、充電池市場の拡大や流通効率化により価格の2極化も進むでしょう。
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