2025年6月の関東地方におけるレタス市場では、横浜市・東京都ともに卸売数量が前年比で4%以上増加し、需要の高まりが見られた。価格は横浜市が146円/kg、東京都が134円/kgとやや差があり、流通体制や地場供給の違いが反映されている。
レタスの市場価格
市場 | 卸売価格[円/kg] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 横浜市 | 146.3 | +4.521 |
2 | 東京都 | 134.3 | +4.399 |
市場価格の推移

関東の卸売数量
市場 | 卸売数量[k円/kg] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 横浜市 | 0.146 | +4.521 |
2 | 東京都 | 0.134 | +4.399 |
卸売数量の推移

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詳細なデータとグラフ
レタスの卸売り市場の現状と今後
2025年6月時点での関東の主な市場におけるレタス価格は次の通りです。
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横浜市:0.146k円/kg(146円/kg)
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東京都:0.134k円/kg(134円/kg)
全国平均(0.14k円/kg)を挟んで、横浜市はやや高め、東京都はやや安めという構図になっています。これは東京都の取扱量の多さと流通の効率性、横浜市の地場需要の安定性の違いが価格に表れていると考えられます。
卸売数量の推移と増加傾向
数量ベースでは、
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横浜市:前年同月比 +4.521%
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東京都:前年同月比 +4.399%
ともに前月・前年を上回る取扱いとなっており、2025年6月の関東市場では需要の堅調さと供給の安定が両立していたと推察されます。
梅雨時期で気温も上昇する中、サラダ需要が伸びる季節背景があり、流通量の増加に結びついているとみられます。
都市別の特徴と流通の違い
●東京都:
全国最大の集荷・分配拠点である大田市場や豊洲市場を擁しており、価格よりも「安定供給」が優先される傾向があります。そのため、価格は平均よりやや低めとなります。広域流通向けに対応することから、地場品に加え、長野・茨城・群馬などの産地リレー体制が活用されています。
●横浜市:
神奈川県内の需要に加え、都心部にも供給する中継地的な役割も果たしています。市場規模は東京都に次ぐ大きさで、価格は安定しつつも、地場消費に即した需給の反応性がやや高く、今回のように価格上昇が見られました。
レタス価格高騰の要因
関東地方では、以下のような要因が価格変動を左右します。
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天候の影響:初夏の高温や長雨によりレタスの生育不良が起こると、価格が1気に上昇します。
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物流コスト:都内は集配効率が高い1方で、人件費や輸送費の上昇が価格に転嫁される傾向があります。
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需要の季節性:気温が上がると冷菜としてのレタスの需要が急増するため、短期間で相場が動きやすい。
レタス生産の背景と今後の展望
関東地方は、茨城県・群馬県・千葉県・栃木県などが主要なレタス産地です。これらの地域は、高原地帯や冷涼な地域を利用して、夏場の出荷に対応しています。
また、生産現場では高齢化や農地の転用により、出荷量の変動が起こりやすくなっています。施設栽培や植物工場による通年供給のモデルも関東では増加中で、将来的には価格の平準化につながる可能性があります。
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