そばは日本の伝統的な作物であり、全国で栽培されていますが、地域ごとに作付け面積と収穫量に差があります。特に北海道は全国の作付け面積の約37%(2.49万ha)、収穫量の約38%(1.37万t)を占め、冷涼な気候と広大な農地がそば栽培に適しています。山形県は品質の高い「でわかおり」などが知られ、長野県は「信州そば」として名高く、国内外で人気があります。今後の課題として、気候変動や労働力不足への対応が求められています。
そばのデータとグラフ
そばの作付け面積のトップランキング
2023年 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 合計 | 北海道 | 山形 | 秋田 | 長野 | 福島 | 茨城 | 福井 | 栃木 | 青森 | 岩手 |
最新値[万ha] | 6.716 | 2.49 | 0.576 | 0.444 | 0.436 | 0.376 | 0.359 | 0.351 | 0.345 | 0.178 | 0.168 |
前年比[%] | 2.397 | 3.75 | 3.411 | -0.225 | 1.16 | -2.842 | 4.058 | 1.739 | 5.183 | 1.714 | 3.067 |
全体比[%] | 100 | 37.08 | 8.577 | 6.612 | 6.492 | 5.599 | 5.346 | 5.227 | 5.137 | 2.651 | 2.502 |
そばの収穫量のトップランキング
2023年 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 合計 | 北海道 | 茨城 | 長野 | 山形 | 栃木 | 福井 | 福島 | 秋田 | 鹿児島 | 岩手 |
最新値[万t] | 3.559 | 1.37 | 0.305 | 0.296 | 0.225 | 0.224 | 0.193 | 0.135 | 0.0977 | 0.0938 | 0.0773 |
前年比[%] | -11.02 | -25.14 | 1.667 | -7.21 | -3.846 | -18.84 | 107.1 | -36.62 | -24.26 | 24.07 | -6.98 |
全体比[%] | 100 | 38.5 | 8.57 | 8.317 | 6.322 | 6.294 | 5.423 | 3.793 | 2.745 | 2.636 | 2.172 |
そばの10a当りの収穫量トップランキング
2023年 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 長崎 | 熊本 | 愛媛 | 埼玉 | 宮崎 | 沖縄 | 茨城 | 群馬 | 佐賀 | 大阪 |
最新値[kg] | 56.66 | 101 | 99 | 99 | 90 | 87 | 86 | 85 | 85 | 79 | 78 |
前年比[%] | 15.33 | 36.49 | 57.14 | 125 | 7.143 | 40.32 | 132.4 | -2.299 | 6.25 | -11.24 | 14.71 |
平均比[%] | 100 | 178.3 | 174.7 | 174.7 | 158.8 | 153.5 | 151.8 | 150 | 150 | 139.4 | 137.7 |
そばの農業についての推移と展望
そばは日本の伝統的な作物であり、全国各地で栽培されています。作付け面積と収穫量は地域ごとに異なり、特に北海道が大きな割合を占めています。本稿では、そばの作付け面積と収穫量の動向、地域ごとの特色、最近の課題、そして今後の展望について解説します。
そばの作付け面積と収穫量の推移
1958年から2023年にかけて、そばの作付け面積と収穫量は時代の変化とともに推移してきました。最新のデータによると、
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全国の作付け面積は6.716万haで、北海道が最も広く37.08%を占めます。
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全国の収穫量は3.559万tで、北海道が38.5%を占めています。
そばは冷涼な気候を好む作物であり、北海道をはじめとする東北や北陸地方で多く栽培されています。一方、鹿児島のような温暖な地域でも一部で栽培が行われています。
主要な都道府県別のそばの特色
北海道
北海道は全国最大の作付け面積(2.49万ha)と収穫量(1.37万t)を誇ります。冷涼な気候と広大な農地がそばの栽培に適しており、高品質なそばが生産されています。
山形県
山形県は全国2位の作付け面積(0.576万ha)を持ち、品質の高いそばが評価されています。特に「でわかおり」などの品種が知られています。
秋田県
秋田県の作付け面積は0.444万ha、収穫量は0.0977万tです。寒暖差が大きく、風味豊かなそばが生産されています。
長野県
長野県は作付け面積0.436万ha、収穫量0.296万tと全国でも上位に位置します。「信州そば」の名で知られ、国内外からの人気が高いです。
福島県
福島県では作付け面積0.376万ha、収穫量0.135万tと安定した生産が行われています。近年、放射能検査を徹底し、安全性の確保に努めています。
茨城県
茨城県は収穫量が全国2位の0.305万tで、特に「常陸秋そば」が有名です。品質の高さと独特の風味が特徴です。
福井県
福井県の作付け面積は0.351万ha、収穫量は0.193万tです。「越前そば」として知られ、太めでコシのある食感が特徴です。
栃木県
栃木県の作付け面積は0.345万ha、収穫量は0.224万tで、「日光そば」などのブランドが確立されています。
青森県・岩手県
青森県と岩手県も作付け面積、収穫量ともに一定の規模を維持し、寒冷地特有の風味豊かなそばが生産されています。
最近の課題
気候変動の影響
温暖化による異常気象がそばの生産に影響を与えています。特に夏の高温や台風による被害が問題視されています。
労働力不足
農業従事者の高齢化と人手不足が深刻化し、効率的な生産方法の確立が求められています。
農地の減少
都市開発や土地の転用により、そばの作付け面積が減少する傾向にあります。
今後の展望と必要な技術
高収量・高品質の品種開発
新しい品種の開発により、気候変動に強く、収量が安定したそばの生産が期待されます。
スマート農業の導入
ドローンやAIを活用した生育管理、収穫作業の効率化が進んでいます。
そばのブランド化
地域ごとの特色を生かしたブランド化により、付加価値の高いそばの販売が推進されています。
おわりに
そばの生産は全国的に安定していますが、気候変動や労働力不足といった課題に直面しています。今後は新技術の導入やブランド化を進め、持続可能なそば生産を目指すことが求められます。
作付け面積と収穫量の推移


直近の作付け面積と収穫量の割合


10a面積当たりの収穫量

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