近畿の米価格動向:兵庫・三重の上昇と滋賀・奈良の課題

穀物統計



近畿の米価格は平均2.419万円/60kgで、兵庫や三重のブランド米が価格上昇を主導しています。前年同月比では大幅な上昇が続く一方、銘柄ごとにばらつきも大きく、需給や品質差が影響しています。今後はブランド戦略と価格競争力が鍵となります。

米価格のデータとグラフ

近畿の高い順

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7
名称 平均 兵庫 三重 滋賀 (キヌヒカリ) 三重 (コシヒカリ伊賀) 兵庫 (ヒノヒカリ) 滋賀 (みずかがみ) 滋賀
最新値[万円/60kg] 2.419 2.563 2.554 2.488 2.472 2.469 2.4 2.374
前月比[%] +3.047 +3.148 +7.35 +6.739 -0.00404 +15.19 -1.893 -0.79
前年同月比[%] +64.16 +66.66 +74.48 +76.88 +59.89 +79.83 +61.28 +53.55

近畿の安い順

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7
名称 平均 奈良 (ヒノヒカリ) キヌヒカリ 兵庫 (キヌヒカリ) 滋賀 滋賀 (みずかがみ) 兵庫 (ヒノヒカリ) 三重(コシヒカリ伊賀)
最新値[万円/60kg] 2.419 2.16 2.347 2.363 2.374 2.4 2.469 2.472
前月比[%] +3.047 +50.4 +0.411 +10.93 -0.79 -1.893 +15.19 -0.00404
前年同月比[%] +64.16 +50.25 +71.7 +53.55 +61.28 +79.83 +59.89

 

近畿の米価格の推移

これまでの価格
最近の価格

最新の価格データ

価格の高い順
価格の低い順

 

詳細なデータとグラフ

 

米価格についての推移と展望

近畿地方の最新の平均米価格は 2.419万円/60kg で、全国水準に近い価格帯です。直近のデータでは、価格の上昇基調が続く中、県・銘柄別にばらつきが目立っており、消費者の志向や産地のブランド力が価格に反映されています。


これまでの特徴 〜長期トレンドの変遷〜

2008年以降の長期推移を見ると、近畿地方の米価は全国と同様に、天候、需給バランス、コストの上昇といった要因で上下してきました。特に2023年以降は物価全体の上昇も相まって、米価も大きく上昇し、前年同月比で50〜80%超の高騰が目立ちます。


最近の動きと問題点

直近では、奈良(ヒノヒカリ)の+50.4%という急騰や、兵庫(ヒノヒカリ)の+15.19%上昇が確認されています。一方で、滋賀(みずかがみ)は-1.893%と下落しており、米種ごとの需要格差が拡大しています。

需給のひっ迫、肥料・資材高騰、労働力不足が背景にある一方で、価格上昇が消費者離れを招くリスクも出始めています。


地域別価格の特色と傾向

  • 兵庫県:全体平均2.563万円。ヒノヒカリ(2.469万円)は大きく上昇しており、ブランド価値が高まっている

  • 三重県:三重産米は2.554万円、コシヒカリ伊賀が2.472万円と、伊賀ブランドの存在感が強い。価格安定傾向。

  • 滋賀県:全体は2.374万円とやや低め。「みずかがみ」は県独自ブランドながら価格は2.4万円にとどまり、他県と比べて伸び悩みが見える

  • 奈良県:ヒノヒカリは2.16万円と近畿で最安水準だが、前月比+50.4%の急伸で供給調整またはブランド見直しがあった可能性あり。


今後の推移と見通し

今後の価格推移は以下の要素が影響します:

  • 上昇要因:資材コスト高、輸送費増加、円安による輸出促進、ブランド力向上。

  • 下落要因:消費者の節約志向、供給過剰、価格高騰に伴う需要低下。

特に、兵庫・三重ではブランド価値を軸に高価格維持が期待される一方、滋賀・奈良では価格競争力の維持が課題です。品種ごとの差別化品質の安定供給が今後のカギになります。


まとめ

近畿の米価格は、全体としては全国並みの水準ながら、県別・銘柄別で価格差が顕著です。兵庫や三重のブランド米が価格をけん引する一方、滋賀や奈良では需給とブランド再評価が課題です。2025年に向けて、需給の調整と消費者ニーズへの対応が重要となるでしょう。

 

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