2025年4月の近畿のピーマン価格は京都市584円、大阪市567円など大都市圏で高値を示す一方、奈良県や和歌山市では400円前後と低水準。神戸市や大阪市では前月比20%以上の下落が目立ち、尼崎市では急騰。今後は供給増により都市部の価格はさらに軟化が見込まれ、全体としては価格安定へと向かう見通し。
ピーマンの卸売り市場価格
ピーマンの高い順
京都市 | 神戸市 | 大阪市 | 三重県 | 大津市 | 北勢 | 姫路市 | 尼崎市 | 和歌山市 | 奈良県 | |
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最新 | 2025年4月 | 2025年4月 | 2025年4月 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2016年12月 | 2023年12月 | 2011年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 |
最大期 | 2008年2月 | 2025年2月 | 2025年2月 | 2020年2月 | 2016年2月 | 2012年3月 | 2023年2月 | 2009年3月 | 2008年2月 | 2009年3月 |
最新値[円/kg] | 584 | 567.7 | 567.3 | 510 | 508 | 487 | 473 | 451 | 433 | 390 |
最大値[円/kg] | 820 | 862 | 843.3 | 881 | 880 | 825 | 900 | 802 | 909 | 803 |
前月比[%] | -17.4 | -22.91 | -18.05 | +11.11 | +13.39 | -17.46 | -2.875 | +37.92 | -17.37 | -5.109 |
前年同月比[%] | -18.28 | -19.33 | -21.42 | +57.41 | +24.82 | -1.217 | -9.733 | +40.5 | -10.54 | -9.513 |
ピーマンの推移

最新の価格データ

その他のデータとグラフ
ピーマンの価格についての推移と展望
近畿地方は、関西圏の大消費地(大阪、京都、神戸)を中心に、周辺地域(奈良、和歌山、三重など)からの集荷・配送が盛んに行われているエリアである。ピーマンは通年出荷が行われるものの、季節や輸送経路、消費の集中により価格が変動しやすい特性を持つ。
2025年4月時点の都市別価格と階層分類
高価格帯(560円以上)
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京都市:584円/kg
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神戸市:567.7円/kg
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大阪市:567.3円/kg
→三大都市圏であり、需要の強さと仕入れ価格の高さが影響。
中価格帯(470〜510円)
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三重県:510円/kg
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大津市:508円/kg
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北勢:487円/kg
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姫路市:473円/kg
→中規模都市圏および県域流通圏で、流通コストや市場規模に応じた価格。
低価格帯(450円未満)
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尼崎市:451円/kg
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和歌山市:433円/kg
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奈良県:390円/kg
→地元流通に頼る小規模市場で、需要の平坦さと供給の安定性が価格を抑制。
前月・前年同月比に見る急変動の背景
大幅下落の都市
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神戸市:-22.91%
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大阪市:-18.05%
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京都市:-17.4%→春先の供給量増加と気温上昇による生育促進が背景。大都市での価格下落は在庫調整や買い控えも影響。
急騰した都市
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尼崎市:+37.92%→前月が極端に低水準であった可能性と、供給不足への一時的な対応による仕入れ高騰が考えられる。
安定または微増傾向
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三重県:+11.11%
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大津市:+13.39%→地場の供給安定により緩やかな価格上昇が見られる。今後も季節変化に応じた適正価格が続く可能性あり。
地域別の価格構造と背景
京阪神圏(京都・大阪・神戸)
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流通集中による卸売市場の価格主導で高値を維持。
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消費量が多く、供給が増えても価格変動に影響を与えやすい。
滋賀・三重・北勢など郊外圏
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地元流通と外部仕入れのバランスで価格が安定。
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大消費地とのアクセスが良いため、波がありながらも中価格帯を維持。
和歌山・奈良・尼崎など周辺部
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自主流通比率が高く、市場の規模が小さい。
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価格が低位に安定しやすいが、天候や輸送コストにより急変動が起こる。
課題と今後の展望
課題
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大都市圏の価格変動が他地域にも連鎖的に波及する。
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地場流通の整備遅れにより、小規模都市では突発的な高騰リスクあり。
今後の予想
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初夏に向けて供給量は増加傾向で、特に大都市圏の価格は軟化する見込み。
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地方圏では引き続き安価な水準を維持するが、極端な供給変動には注意。
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近畿全体としては、2025年夏にかけて価格の均衡化が期待される。
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