近畿地方のキャベツ市場価格は北勢地区が103円/kgで最高値を示す一方、多くの都市で20~38%の大幅な価格下落が起きています。尼崎市のみ価格上昇が見られ、地域間での需給バランスの差が顕著です。今後は地域連携による需給調整や付加価値向上、消費者志向の変化に対応した販売戦略が価格安定に向けて重要となります。
キャベツの卸売り市場価格
キャベツの高い順
北勢 | 和歌山市 | 姫路市 | 神戸市 | 京都市 | 奈良県 | 大阪市 | 尼崎市 | 大津市 | 大阪府 | |
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最新 | 2016年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2025年5月 | 2025年5月 | 2023年12月 | 2025年5月 | 2011年12月 | 2021年12月 | 2021年12月 |
最大期 | 2016年11月 | 2018年2月 | 2016年11月 | 2018年2月 | 2018年2月 | 2018年2月 | 2024年12月 | 2010年4月 | 2018年2月 | 2018年2月 |
最新値[円/kg] | 103 | 94 | 81 | 76.67 | 71.67 | 71 | 71 | 68 | 55 | 53 |
最大値[円/kg] | 166 | 282 | 202 | 225 | 259 | 232 | 250.7 | 170 | 242 | 239 |
前月比[%] | -37.95 | -26.56 | -30.17 | -31.55 | -32.6 | -29 | -30.17 | +9.677 | -27.63 | -27.4 |
前年同月比[%] | +68.85 | +18.99 | +9.459 | -51.17 | -61.54 | +16.39 | -60.99 | -20.93 | -17.91 | -14.52 |
キャベツの推移

最新の価格データ

その他のデータとグラフ
キャベツの価格についての推移と展望
2025年5月の最新データでは、近畿地方のキャベツ価格は北勢地区が103円/kgで最も高く、和歌山市94円/kg、姫路市81円/kg、神戸市76.67円/kgと続きます。大阪府内では大阪市71円/kg、大阪府全体で53円/kgとやや低めの水準です。前月比では、ほとんどの都市で20~38%の大幅な価格下落が見られますが、尼崎市のみ+9.68%の増加を示しており、価格動向に地域差があるのが特徴です。
地域別の価格特色と背景
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北勢・和歌山市・姫路市北勢は近畿内で最も高値を維持していますが、前月比で約38%の大幅減少。和歌山市や姫路市も同様に価格が下落し、春から初夏にかけての供給増加が影響しています。
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神戸市・京都市・奈良県神戸・京都・奈良は70~77円/kgで中間層を形成。都市部の需要に加え、物流の効率性が価格に反映されていますが、こちらも30%前後の値下がりが顕著です。
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大阪市・尼崎市・大津市大阪市は71円/kg、大津市は55円/kgと比較的低価格。尼崎市のみ前月比で約10%の価格上昇を示し、局地的な需給のひずみや特定市場の動きが考えられます。
近畿地方における最近の問題点
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供給過剰による価格急落春季の収穫増により、キャベツの供給が1時的に増加し、価格の急落を招いています。これが主要産地の多くで共通する課題です。
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地域間での価格差の拡大尼崎市の価格上昇に象徴されるように、需給バランスが地域ごとに異なり価格のばらつきが拡大しています。
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物流コストと消費動向の変動都市部と郊外で消費パターンが異なり、輸送効率や消費者の購買意欲が価格形成に影響しています。
今後の価格推移の期待と予想
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需給バランスの調整と地域連携生産地間の連携や出荷時期の分散による需給調整が価格の安定化に寄与すると期待されます。
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付加価値の追求有機栽培やブランド化、高品質キャベツの普及によって市場価値を高め、価格下落の影響を抑える動きが進むでしょう。
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消費者志向の変化と販売方法の多様化直販、地産地消の推進や加工品への転換により、新たな市場開拓が価格安定の鍵となる見込みです。
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