調理ピザ1袋の価格推移と地域差|2025年最新データと今後の見通し

冷凍・調理

2025年5月時点の調理ピザ1袋の全国平均は326.8円で、前年より+2.455%上昇。福井・秋田・富山・鹿児島などで価格が高く、原材料費や物流コスト、エネルギー価格の上昇が影響している。都市間で価格差が拡大傾向にある。

都市別の調理ピザ1袋の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均322.7+0.0462
1福井381-5.459
2秋田376
3岐阜375+10.95
4富山365+7.988
5奈良361-2.957
6宇都宮355+1.719
7静岡354+3.207
8松山354+8.257
9349+8.385
10山口349-4.384
11盛岡348-1.695
12甲府344-3.099
13那覇343-6.027
14徳島340+1.493
15大阪340
16高知338
17青森338
18札幌338+5.296
19山形338-7.397
20千葉334+7.051
21大分333+1.835
22前橋332+8.497
23宮崎322-11.78
24松江321-5.03
25広島321-9.322
26岡山321+3.215
27京都321-6.414
28東京都区部319+9.247
29熊本317+3.595
30鹿児島312+3.654
31水戸311-3.115
32新潟311+3.667
33長崎306+3.378
34福岡306+3.729
35さいたま306-1.608
36高松301
37神戸300-8.257
38佐賀300-12.54
39金沢289-2.034
40和歌山285+13.1
41仙台285-8.36
42福島284+4.029
43大津279+12.96
44長野275
45横浜274-5.19
46鳥取260-7.143
47名古屋258+4.453
調理ピザ1袋

詳細なデータとグラフ

調理ピザの小売価格の相場と推移

2025年5月時点における調理ピザ1袋の全国平均価格は326.8円で、前年同月比では+2.455%の緩やかな上昇を見せています。

高価格都市の上位10は以下の通りです:

都市名 価格(円) 前年比(%)
福井 403円 +8.625%
奈良 377円 +1.344%
秋田 376円 +3.014%
盛岡 375円 +5.932%
山形 365円 ―(未記載)
富山 365円 +13.35%
大阪 356円 -4.301%
鹿児島 355円 +17.94%
宇都宮 355円 +1.719%
静岡 354円 +3.207%

最も高いのは福井の403円で、全国平均を大きく上回っており、地方中核都市で高価格傾向が強く見られます。


都市別の傾向と価格水準のばらつき

北陸・東北地方に多い高価格帯

福井・富山・秋田・山形・盛岡など、北陸・東北の地方都市で調理ピザの価格が高く、さらに価格上昇率も大きい傾向が目立ちます。これらの地域は、冷凍・チルド食品の物流にコストがかかりやすく、製品単価に配送・保管費が上乗せされやすいという構造的な課題があります。

特に富山(+13.35%)や鹿児島(+17.94%)のように2桁の上昇が見られる都市では、燃料コストや人件費の地域的上昇も価格に影響している可能性があります。

大都市圏の例外的低下

大阪のみが前年同月比で-4.301%と下落しており、珍しい動きです。大都市圏では競争が激しく、特売やプライベートブランド(PB)商品の展開が活発で、価格が抑制されやすい構造があります。


調理ピザ価格上昇の背景と要因

原材料費(チーズ・小麦・トマトソース)の高騰

調理ピザは、乳製品(特にチーズ)と小麦の使用比率が高く、輸入価格や為替の影響を受けやすい商品群の1つです。2024〜2025年にかけては円安と原油高が重なり、輸入原材料の価格が上昇しました。

冷凍・チルド商品特有の製造コスト

調理ピザは冷蔵・冷凍品として販売されるため、冷却・包装・流通すべてに電力や冷媒コストが発生します。特に近年のエネルギー価格の上昇は、商品の製造原価を押し上げました。

高付加価値商品の展開と価格帯の広がり

メーカー各社はトッピングの種類やチーズの量を増やしたプレミアム調理ピザを展開しており、平均価格の上昇にもつながっています。これにより、かつての「300円以下が当たり前」という感覚は薄れつつあります。


今後の動向と地域差の広がり

今後は、地方と都市部で価格の2極化が進行する可能性があります。都市部ではスーパーやPB商品の低価格競争が進む1方、地方では物流費・人件費の上昇が抑えきれず、今後も価格が上がる余地があります。

また、冷凍食品への需要は今後も堅調に続くと予測され、調理ピザにおいても高価格商品と低価格商品が並存する市場構造が定着する見通しです。

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