2025年5月現在、調理パン1個の全国平均価格は226.8円。前橋や静岡では300円前後と高く、前年と比較しても20〜30%の上昇が見られる。原材料費や人件費の高騰、地場ベーカリーの高品質志向が価格を押し上げる主要因となっている。
都市別の調理パン1個の相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 226.7 | +3.467 | |
1 | 前橋 | 303 | +20.24 |
2 | 高松 | 273 | +5.814 |
3 | 新潟 | 266 | +10.83 |
4 | 仙台 | 262 | +9.623 |
5 | 静岡 | 261 | +38.83 |
6 | 横浜 | 261 | +16 |
7 | 青森 | 257 | +24.15 |
8 | 福井 | 253 | +10.48 |
9 | 長野 | 251 | +8.19 |
10 | 大津 | 251 | +21.26 |
11 | 秋田 | 248 | +10.71 |
12 | 東京都区部 | 248 | +5.983 |
13 | 札幌 | 248 | +11.21 |
14 | 福島 | 244 | -9.963 |
15 | 徳島 | 244 | +7.965 |
16 | 和歌山 | 240 | +11.63 |
17 | 神戸 | 238 | +3.478 |
18 | 京都 | 238 | +7.692 |
19 | 鳥取 | 237 | -0.837 |
20 | 富山 | 235 | +12.98 |
21 | 水戸 | 232 | +2.655 |
22 | 福岡 | 229 | +11.17 |
23 | 山形 | 229 | |
24 | 松山 | 227 | -2.155 |
25 | 甲府 | 226 | -3.004 |
26 | 千葉 | 226 | +13 |
27 | 山口 | 224 | -3.448 |
28 | 長崎 | 221 | +27.01 |
29 | 岡山 | 221 | +5.742 |
30 | 高知 | 220 | -15.38 |
31 | 金沢 | 220 | -4.348 |
32 | 盛岡 | 219 | -10.25 |
33 | 名古屋 | 219 | +7.353 |
34 | 那覇 | 218 | -0.909 |
35 | 広島 | 212 | |
36 | 津 | 208 | +1.463 |
37 | 大分 | 202 | -16.53 |
38 | さいたま | 202 | +0.498 |
39 | 宮崎 | 199 | -7.009 |
40 | 奈良 | 197 | -4.831 |
41 | 岐阜 | 196 | -13.27 |
42 | 大阪 | 195 | -5.797 |
43 | 鹿児島 | 184 | -6.599 |
44 | 松江 | 182 | -4.712 |
45 | 佐賀 | 178 | +5.952 |
46 | 宇都宮 | 161 | -22.22 |
47 | 熊本 | 149 | -2.614 |

詳細なデータとグラフ
調理パンの小売価格の相場と推移
2025年5月時点での調理パン1個の全国平均価格は226.8円。パン類の中でも惣菜系の中間価格帯に位置しています。前年同月比では+3.105%の上昇と、全体的にはインフレ傾向を示していますが、地域別に見るとその上昇幅や価格水準には大きな差があります。
特に高価格都市としては、以下のような傾向が見られます:
都市名 | 価格(円) | 前年比(%) |
---|---|---|
前橋 | 308 | +19.38 |
仙台 | 276 | +12.65 |
長野 | 274 | +14.64 |
高松 | 273 | +5.814 |
新潟 | 266 | +10.83 |
福井 | 265 | +18.83 |
静岡 | 260 | +36.13 |
青森 | 254 | +18.69 |
東京都区部 | 254 | +7.173 |
札幌 | 251 | +8.658 |
この表から見えるのは、東日本や中部・4国の地方都市で価格が高い傾向にあることです。
都市別の価格傾向
前橋市:突出した価格上昇
前橋市では調理パン1個が308円と、全国平均より80円以上も高く、前年より19.38%の上昇を記録。背景には以下が考えられます:
-
個人経営のベーカリーや地産地消型パン屋の存在感
-
地元産の食材を使用した高付加価値商品
-
チェーン系との価格競争が少ない
静岡市:急激な上昇(+36.13%)
価格が前年比で36%近く上昇した静岡市では、輸送費や人件費上昇だけでなく、製パン材料の値上げと観光需要の復調が複合的に影響している可能性が高いです。
仙台・長野・福井・青森:中規模都市の上昇傾向
いずれの都市もパン文化が根付いており、高齢者から若年層まで幅広い支持があります。観光地もあるため、持ち帰り弁当や軽食としての調理パン需要が堅調であり、それが価格に反映されていると思われます。
価格推移の背景と要因
原材料価格の高騰
パンの主材料である小麦粉・油脂・乳製品・ハム・野菜類などは、近年世界的に価格が高騰しており、調理パンではこれらが複合的に使用されるため、製造コストが直撃しています。
光熱費・人件費の増加
製パン業界は早朝勤務・熟練技術者の高齢化など構造的な課題があり、結果として商品の単価を引き上げざるを得ない状況になっています。特に地方では、職人不足により機械化が進まず、コストが高止まりしています。
コンビニとベーカリーの価格差拡大
1部の都市では、コンビニなど大手流通による低価格製品が普及する1方、地元ベーカリーの調理パンは高品質・高価格で差別化する傾向が強く、価格差が広がっています。都市によっては地元産食材を使用した高価格商品の比率が上昇しており、それが統計上の価格水準を押し上げています。
今後の展望
調理パンの価格は今後も次のような動向が予想されます:
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食材・エネルギー価格が高止まりする限り、平均価格は上昇傾向を維持
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安価なPB製品と高付加価値パンの2極化が進行
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地方都市では小規模ベーカリーの淘汰により、残存店舗の価格が高めに推移
また、観光地や移住者増加地域では、パン文化が再評価され、調理パンの高価格化が進む可能性もあります。
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