2025年5月時点での自動車タイヤ1本の全国平均価格は2.015万円。青森、新潟、さいたまなど寒冷地や都市部で高価格傾向が強く、水戸や広島では前年比14〜25%の急騰が見られる。全体的には価格は横ばいだが、高性能タイヤの需要や物流コストの影響で都市ごとの差が拡大。今後はEV普及により再び価格上昇が予想される。
都市別の自動車タイヤ1本の相場価格
都市 | 最新値[万円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 2.038 | +0.831 | |
1 | 徳島 | 2.434 | +11.7 |
2 | 新潟 | 2.365 | +5.134 |
3 | 青森 | 2.321 | |
4 | さいたま | 2.321 | +0.238 |
5 | 横浜 | 2.301 | +2.678 |
6 | 福島 | 2.261 | |
7 | 高知 | 2.251 | +2.272 |
8 | 神戸 | 2.211 | +5.236 |
9 | 水戸 | 2.211 | +25.21 |
10 | 福井 | 2.208 | |
11 | 熊本 | 2.208 | +8.983 |
12 | 大津 | 2.208 | |
13 | 千葉 | 2.207 | |
14 | 前橋 | 2.191 | +6.412 |
15 | 鳥取 | 2.151 | +0.256 |
16 | 松江 | 2.151 | +8.447 |
17 | 山形 | 2.147 | |
18 | 甲府 | 2.123 | +6.952 |
19 | 広島 | 2.122 | +5.698 |
20 | 長野 | 2.091 | |
21 | 宮崎 | 2.091 | +6.09 |
22 | 仙台 | 2.091 | -9.931 |
23 | 大阪 | 2.061 | -2.091 |
24 | 東京都区部 | 2.045 | +11.41 |
25 | 和歌山 | 2.036 | -1.903 |
26 | 岡山 | 2.024 | +5.881 |
27 | 金沢 | 2.02 | +1.763 |
28 | 静岡 | 2.019 | -1.585 |
29 | 秋田 | 2 | |
30 | 札幌 | 1.998 | +17.02 |
31 | 岐阜 | 1.992 | |
32 | 宇都宮 | 1.973 | +3.678 |
33 | 富山 | 1.95 | -10.49 |
34 | 松山 | 1.946 | -2.457 |
35 | 大分 | 1.928 | +5.615 |
36 | 長崎 | 1.925 | |
37 | 山口 | 1.876 | -17.85 |
38 | 京都 | 1.876 | -7.715 |
39 | 福岡 | 1.845 | |
40 | 盛岡 | 1.824 | -5.679 |
41 | 鹿児島 | 1.815 | +1.578 |
42 | 高松 | 1.77 | |
43 | 津 | 1.715 | -11.28 |
44 | 佐賀 | 1.708 | -0.582 |
45 | 奈良 | 1.653 | -9.911 |
46 | 名古屋 | 1.615 | -13.45 |
47 | 那覇 | 1.52 |

詳細なデータとグラフ
自動車タイヤの小売価格の相場と推移
2025年5月時点における自動車タイヤ1本の全国平均価格は20,150円(2.015万円)で、前年同月比でわずか+0.0399%の上昇にとどまっています。これにより、タイヤ価格は1旦高止まりし、横ばい圏に入った可能性があると考えられます。
価格の高い都市を見ると、青森・新潟・さいたま(いずれも2.321万円)が最上位となっており、以下広島・福島・横浜・神戸などが続きます。これらは寒冷地・都市部・積雪地帯・物流拠点という特徴が共通しています。
地域別の価格傾向
寒冷地:青森・新潟・福島の高価格の理由
青森、新潟、福島といった地域では、スタッドレスタイヤや高耐久型タイヤの需要が高く、それに応じた価格水準となっています。
-
冬季に必要な特殊タイヤの使用頻度
-
摩耗が早く、交換頻度も高い
-
高機能タイヤ(氷雪対応、低燃費、静音性能)などの需要が高い
これらにより、タイヤの品質・ブランドともに中~高価格帯の商品が主流となる傾向が強いです。
都市圏:さいたま・横浜・神戸の特徴
関東・関西の大都市では、以下のような要因が価格に影響を及ぼしています。
-
輸入車やSUVなど大型車の普及による高価格タイヤのニーズ
-
純正装着品のこだわりやブランド志向
-
サービス価格よりも性能・安全重視の傾向
特にさいたま・横浜・神戸のようなエリアでは販売店の競争がある反面、価格の下限が1定以上という特性も見受けられます。
価格上昇率が高い都市の背景
今回、前年同月と比較して顕著な上昇を見せたのは以下の都市です:
-
水戸:+25.21%
-
広島:+14.74%
-
神戸:+5.236%
-
新潟:+3.178%
これらの都市の共通点は、以下のような背景が推定されます。
-
流通コストの上昇や原材料価格の波及
-
仕入価格改定により1斉値上げ
-
需要の回復や冬用タイヤの需要増大(広島・新潟)
特に水戸の25.21%という大幅な上昇は、地元販売網の再編や、1部ブランド切り替え、値引き縮小などが要因と考えられます。
これまでの推移と今後の展望
過去の推移(2000年〜2020年代)
2000年代初頭は、タイヤ1本あたりの価格は1万円台前半でしたが、次第に以下の要因で価格上昇が進行しました。
-
天然ゴム・合成ゴムなどの原材料価格の上昇
-
タイヤの大型化・高性能化(SUV・EV普及)
-
安全性能・燃費性能・静音性といった複合的な要求
2020年代に入ってからは、原油高や物流費高騰、円安の影響も重なり、タイヤ価格は2万円前後まで上昇する傾向にありました。
今後の展望
今後、タイヤ価格は以下の2つの力に左右されると見込まれます:
-
原材料価格の下落・為替安定による価格抑制効果
-
EV向けや高機能タイヤの需要増による上昇圧力
そのため、全体としては「中長期的には緩やかな上昇」傾向が続くと予想されますが、都市間・季節間での価格差は今後さらに顕著になる可能性があります。
コメント