自動車タイヤ価格の全国動向と都市別差|2025年最新データ分析

自動車・交通



日本の自動車タイヤ1本の平均価格は1.993万円で、都市別に最大1万円近い価格差があります。雪国では高性能スタッドレスタイヤや付帯サービスの影響で高価格化が進行。都市部はブランド志向、地方では量販・ネット購入が主流です。原材料費や輸送コスト、円安が価格上昇の背景にあり、今後はEV対応や再生タイヤなどへの移行も進むと予想されます。

自動車・交通の都市別小売価格

自動車タイヤ価格の高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 新潟 青森 さいたま 広島 福島 横浜 神戸 福井 大津 千葉
最新値[万円] 1.993 2.365 2.321 2.321 2.304 2.261 2.241 2.211 2.208 2.208 2.207
平均比[%] 100 118.7 116.5 116.5 115.6 113.4 112.4 110.9 110.8 110.8 110.7
前年月同比[%] -1.105 +5.134 +0.238 +14.74 +5.236

自動車タイヤ価格の低い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 奈良 那覇 名古屋 静岡 佐賀 札幌 岡山 水戸 高松 松山
最新値[万円] 1.993 1.396 1.52 1.632 1.647 1.696 1.707 1.711 1.766 1.77 1.793
平均比[%] 100 70.06 76.27 81.86 82.64 85.07 85.65 85.85 88.58 88.81 89.96
前年月同比[%] -1.105 -21.14 -12.55 -19.7 -3.423 -10.47 -7.673

 

これまでの車関連の推移

自動車タイヤの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

自動車タイヤの現状と今後

2025年4月時点の全国平均は19,930円(=1.993万円)。これを基準とすると、地域によっては約1.4万円〜2.3万円と約1.6倍もの価格差が見られます。

  • 高価格地域トップ(2.2万円〜2.4万円)

    • 新潟(2.365万円、前年比+5.1%)

    • 青森・さいたま(2.321万円)

    • 広島(2.304万円、前年比+14.7%)

    • 福島・横浜・神戸・福井・大津・千葉(いずれも2.2万円超)

  • 低価格地域(1.4万円〜1.8万円)

    • 奈良(1.396万円、前年比-21.1%)

    • 那覇、名古屋、静岡、佐賀、札幌、岡山、水戸、高松、松山

このように、地域別の価格は約9,000円近い開きがあるため、居住地によって支出負担が大きく異なります。


 高価格地域の要因と特徴

新潟・青森・福島などの降雪地帯

雪国ではスタッドレスタイヤの需要が高く、高性能タイヤ(耐久性やグリップ性能重視)のニーズが価格上昇を招きやすい。また、保管サービス付き販売が多く、付帯コストが価格に転嫁されやすい。

広島・神戸・さいたまなど都市圏

都市圏ではディーラーや高級タイヤ専門店が主流で、ブランド品や高機能タイヤ(低燃費・静音性)の採用が多く、全体価格が押し上げられる。


 低価格地域の背景と特徴

奈良・名古屋・静岡など

ロードサイド型の大型カー用品店が多く、価格競争が激しい。量販型低価格ブランドやネット購入+持込交換といった形式が普及し、価格を抑える要因に。

那覇・佐賀・岡山など地方都市

年間走行距離が比較的短く、タイヤに対する高機能ニーズが少ないため、安価で実用的な製品が主流。また、冬用タイヤが不要な地域では通年タイヤだけで済むため支出も少ない。


 過去15年の価格推移と物価背景

2010年から2025年にかけて、タイヤ価格は全体として緩やかな上昇傾向。主な要因は以下の通り:

  1. 原材料(ゴム・カーボンブラック等)価格の高騰

  2. 輸送・物流コストの上昇

  3. タイヤの高性能化(省エネ・静粛性・耐久性など)

  4. 国内外メーカーの寡占化による価格調整

  5. 人件費・サービス工賃の上昇

とくに2020年以降は円安傾向により輸入タイヤ価格が上昇し、国内市場にも影響が出ています。


 都市別の価格増減と背景の分析

  • 大幅増加:広島(+14.7%)・神戸(+5.2%)→ 地域密着型のディーラーが値上げ。供給コストの上昇やメーカー値上げに敏感。

  • 大幅減少:奈良(-21.1%)・静岡(-19.7%)・名古屋(-12.5%)→ ネット購入後の持ち込み交換サービス普及により、タイヤ価格だけを抑えやすい。大量在庫セールや低価格ブランド導入の影響も強い。

  • 微増〜安定:さいたま(+0.2%)・札幌(-3.4%)→ 地域的に安定しており、消費者が価格に敏感な層が多いため、業者も調整に慎重。


 今後の動向と展望

  • EV対応タイヤの普及:静音性・トルク対応が求められ価格が上がる可能性。

  • サブスク型タイヤサービスの普及:1括購入ではなく定額制でタイヤを使う新サービスの拡大。

  • 再生タイヤ・エコタイヤの再評価:物価高騰下での安価な代替品として需要拡大。

  • ECサイトと地元整備業者の連携加速:価格比較と利便性の両立が進むことで価格の下方圧力が続く可能性も。


まとめ

日本の自動車タイヤ価格は2025年4月現在で1本あたり平均1.993万円。都市間で最大1万円近い価格差があり、地域特性(降雪有無・購買チャネル・サービス体制)が大きく影響。今後はEV化と物価高により、価格は高機能化と2極化が進む見通しです。

 

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