紅茶10袋の小売価格の推移と地域差、今後の価格展望まとめ

コーヒー・茶飲料

2025年5月時点で紅茶10袋の全国平均価格は119.9円。地方都市や首都圏で価格が高く、特に福山・佐世保・高知などで10%以上の上昇が見られます。要因は輸入コストの増加、円安、物流費高騰などで、今後も緩やかな値上がりが続く見通しです。

都市別の紅茶10袋の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均119.1+3.044
1岡山137+7.031
2佐世保137+11.38
3高知131+9.167
4西宮129+6.612
5福山129+19.44
6川口129
7那覇128
8藤沢128
9枚方128
10所沢128
11甲府127+12.39
12宇都宮127+5.833
13福岡126+23.53
14山口126+3.279
15さいたま126+11.5
16福井125
17松本125+4.167
18富山125+12.61
19和歌山125+5.932
20伊丹125+0.806
21長崎124+3.333
22相模原124+5.085
23熊谷124
24札幌124+5.085
25旭川124+11.71
26日立124
27徳島124+5.983
28大津124
29前橋124+11.71
30函館124
31八王子124+11.71
32長野123+18.27
33松江123+4.237
34東京都区部123+8.85
35大阪123-2.381
36仙台122
37鳥取120
38長岡120
39福島120
40盛岡120+5.263
41浦安120
42120
43山形120+5.263
44宇部120
45姫路120-1.639
46大分120+5.263
47今治120
48静岡118+5.357
49豊橋118
50秋田118+7.273
51熊本118+2.609
52川崎118+5.357
53神戸117-4.098
54水戸117-4.878
55浜松116-6.452
56奈良116+1.754
57金沢115+12.75
58宮崎115
59115-10.16
60千葉115-5.738
61横浜114
62北九州114
63京都113+4.63
64郡山112+3.704
65立川112-6.667
66112-2.609
67松山112-2.609
68広島112-8.943
69岐阜112+12
70富士112-6.667
71佐賀112
72高松107+4.902
73東大阪107+11.46
74新潟107+5.941
75府中107
76小山107-13.01
77名古屋107+4.902
78鹿児島101
79青森101
80八戸97-9.346
81松阪94
紅茶10袋

詳細なデータとグラフ

紅茶の小売価格の相場と推移

2025年5月時点での紅茶10袋の全国平均価格は119.9円。これは、家庭用ティーバッグ商品の基本的な価格水準としては安定している部類に入りますが、1部都市ではこれを大きく上回る水準が確認されています。具体的に高値上位は、佐世保(137円)那覇(133円)高知(131円)、西宮・福山・川口(各129円)などとなっており、地方都市を含めた広範囲に価格上昇が及んでいます。


都市別の価格傾向と地域差の特徴

価格が高い都市に共通する点として、以下のような地域的・経済的特性が挙げられます。

  • 佐世保・那覇・高知などの地方都市: 物流コストが高くなりやすい地域で、輸送距離や卸業者の少なさが単価に反映されている可能性があります。

  • 川口・藤沢・所沢といった首都圏近郊: 地価・人件費が高く、生活全般の物価水準が高いため、小売価格も自然と上昇傾向になります。

  • 福山・岡山・枚方などの地方中核都市: 都市圏規模が中程度で、大手スーパー等の価格調整力が限定的なため、全国平均より高くなることがあります。

1方、全国的に見ると、都市規模や経済発展度と紅茶価格が必ずしも1致しているわけではなく、紅茶は輸入依存度が高い商品のため、国際要因の影響が色濃く反映される品目といえます。


過去からの推移と最近の上昇傾向

紅茶(ティーバッグ10袋)の価格は、2014年以降ゆるやかに上昇傾向にありますが、2022年〜2025年にかけての世界的なインフレ局面でその上昇は加速しています。2025年5月時点での前年同月比増加率は全国平均+2.502%とやや控えめながら、個別都市では福山(+19.44%)佐世保(+11.38%)など、10%以上の上昇を記録する例もあります。

これは、特定ブランドや商品ラインでの価格改定が局地的に影響を与えたことや、店舗別の仕入れ条件の変化が考えられます。


価格上昇の要因分析

紅茶の価格に影響する要因は、以下のように整理できます。

  • 輸入コストの上昇: 紅茶の多くはインド、スリランカ、アフリカ諸国などからの輸入品であり、円安輸送費の高騰が価格に直結します。

  • 燃料・エネルギー費の上昇: 物流や加工工場の運営にかかるコスト上昇が、製品価格に波及。

  • 小売業者の収益構造の変化: 大手スーパーやドラッグストアでは、以前は紅茶を“集客アイテム”として特売していましたが、近年は価格見直しの対象品とされやすく、値引きが減少しています。

  • 需要変化とブランド戦略: コロナ禍を経て家庭内での紅茶需要が高まり、より品質重視の商品展開が主流となりつつあり、価格帯が上振れしている側面もあります。


今後の展望と消費者への影響

今後も円安や国際物流の不安定さが続けば、紅茶価格の緩やかな上昇は避けがたいでしょう。ただし、PB(プライベートブランド)商品の充実やディスカウント業態の拡大によって、価格帯に幅を持たせた市場構成が続くと見られます。

1方で、消費者は価格に敏感になりつつも、「安さ」だけでなく“香りや品質の良さ”を求める層も拡大中で、今後は高価格帯・低価格帯で2極化が進む可能性もあります。

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