粉ミルク価格の地域差と要因分析|子育て家庭への影響と課題

医療

2025年5月時点での粉ミルク800gの全国平均は2646円。高松や鹿児島、秋田などで3000円超と高値傾向。原材料費や物流費、円安などが価格高騰の主因。地域ごとの競争環境や流通条件によって都市別に価格差が拡大している。今後も上昇リスクが残る。

都市別の粉ミルク800gの相場価格

2025年5月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均2646+2.814
1高松3146+8.708
2鹿児島3107+11.48
3秋田3017+10.31
4立川2996+9.064
5大津2894+3.877
6横浜2886+5.175
7東京都区部2886+4.945
8高知2881+4.195
9松江2879+3.898
10徳島2835+5.039
11福岡2824+5.887
12熊本2819-2.659
13京都2802+2.188
14さいたま2777+2.397
15岐阜2764+6.966
16富山2757+6.695
17千葉2751+1.927
18北九州2741+5.626
19姫路2735-3.833
20山形2728+3.845
21川崎2723+1.529
22浜松2721-0.512
23松山2721+4.133
24長崎2718+2.644
25八王子2713+0.111
26大阪2698+3.849
27伊丹2696+1.813
28長岡2689+13.56
29川口2686+3.667
30仙台2677+3.84
31鳥取2671-2.589
32水戸2671+4.214
33新潟2663+3.659
34福島2662+8.344
35盛岡2662+3.62
36八戸2662+3.62
37旭川2656+7.792
38豊橋2650
39奈良2649+1.494
40福井2643-2.652
41松阪2619+2.225
42札幌2617+8.906
43東大阪2613-2.427
44佐賀2611+1.793
45浦安2608+1.36
46福山2599-1.066
47広島2589+4.353
48神戸2580+3.907
49長野2571+5.369
50和歌山2571+4.089
51郡山2551-0.429
52府中2548+2.37
53那覇2547+4.901
54日立2547+3.663
55岡山2547+1.434
56松本2541-1.473
57今治2530+4.072
58所沢2528+4.592
59宮崎2519+2.942
602515+1.657
61山口2514+3.585
62名古屋2513+3.672
632512
64青森2503+3.558
65枚方2501+3.475
66宇部2496-3.368
67金沢2485+2.771
68佐世保2485+2.263
69小山2482+3.633
70甲府2481+3.591
71宇都宮2481+3.591
72前橋2481-4.614
73函館2481+3.591
74熊谷2478+1.019
75藤沢2474
76相模原2474+3.601
77大分2471+3.693
78西宮2469+3.09
79静岡2468+1.148
802465+2.923
81富士2424-6.662
粉ミルク800g

詳細なデータとグラフ

粉ミルクの小売価格の相場と推移

2025年5月時点における粉ミルク800gの全国平均価格は2646円となっていますが、地域によって大きな価格差が見られます。特に高松(3146円)鹿児島(3107円)、秋田(3017円)などでは平均を大きく上回る価格帯です。首都圏の立川(2996円)東京都区部・横浜(各2886円)も高水準を示しており、大都市圏や地方中核都市において価格が高止まりしている傾向があります。


都市別価格傾向の特徴

都市別に見ると、4国(高松・徳島・高知)9州南部(鹿児島)では特に粉ミルクの価格が高く、これは物流コストや市場規模の影響と考えられます。また、秋田・松江などの地方都市も高価格帯に位置しており、必ずしも人口の多寡だけが価格を決定づけているわけではありません。

1方で、全国平均よりも比較的安価な都市(ここではランキング外)では、価格競争やディスカウントストアの普及などが影響していると見られます。


これまでの推移と前年比の増加傾向

2024年から2025年にかけて、粉ミルクの平均価格は前年比+2.814%と上昇しています。特に目立つのが、鹿児島(+11.48%)秋田(+10.31%)、高松(+8.708%)などの2桁に近い伸びを記録した都市です。

この背景には、以下のような複数の要因が複合的に作用しています。


価格上昇の主な要因

原材料費の高騰

粉ミルクの主成分である脱脂粉乳やホエイたんぱくなどの価格が、世界的な乳製品需要の高まりや、飼料価格の上昇によって上がっています。

円安の影響

多くの粉ミルクブランドは海外から原材料やパッケージを輸入しているため、円安が輸入コストを押し上げ、販売価格にも転嫁されています。

エネルギーコスト・物流費の上昇

製造・保管・輸送すべてに関わるエネルギー費の高騰も影響しています。特に離島や遠隔地への配送コストが上乗せされる地方都市では顕著です。

小売構造の違い

都市ごとにドラッグストアやベビー用品店の展開度合いが異なり、競争が少ない地域では高値が維持されやすい傾向があります。


今後の見通し

粉ミルクは育児家庭にとって不可欠な商品であり、需要が安定しているため、大幅な価格下落は見込まれにくいと考えられます。今後も原材料・為替・物流動向によってはさらなる上昇リスクがある1方で、PB(プライベートブランド)商品の普及や大型量販店の価格戦略により、都市ごとの差はさらに広がる可能性もあります。

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