空気清浄機小売価格は2015年から2025年にかけて上昇し、平均4.849万円となりました。感染症対策需要や高機能化が価格上昇を促進し、特に山形や高知では価格が大幅上昇。一方、和歌山や那覇など温暖地域では価格下落が続いています。今後は高付加価値化と価格競争が並行して進展する見込みです。
電気製品の都市別小売価格
空気清浄機価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 高知 | 山形 | 福井 | 熊本 | 大分 | 青森 | 秋田 | 鳥取 | 津 | 富山 |
最新値[万円] | 4.849 | 6.138 | 6.138 | 5.98 | 5.98 | 5.959 | 5.478 | 5.409 | 5.379 | 5.379 | 5.379 |
平均比[%] | 100 | 126.6 | 126.6 | 123.3 | 123.3 | 122.9 | 113 | 111.5 | 110.9 | 110.9 | 110.9 |
前年月同比[%] | -2.518 | 24.28 | 60.34 | 33.48 | 23.58 | 23.78 | 14.46 | 8.44 | 2.165 | -2.976 | -11.09 |
空気清浄機価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 和歌山 | 那覇 | 奈良 | 徳島 | 金沢 | 福島 | 岐阜 | 盛岡 | 水戸 | さいたま |
最新値[万円] | 4.849 | 3.039 | 3.55 | 3.68 | 3.87 | 4.028 | 4.254 | 4.29 | 4.29 | 4.329 | 4.488 |
平均比[%] | 100 | 62.67 | 73.2 | 75.88 | 79.8 | 83.06 | 87.72 | 88.46 | 88.46 | 89.26 | 92.54 |
前年月同比[%] | -2.518 | -19.05 | -29.55 | 1.461 | -6.837 | -3.377 | 6.938 | -22.62 | -15.12 | -12.36 | -10.03 |
これまでの家電製品の推移


詳細なデータとグラフ
空気清浄機の現状と今後
2015年から2025年にかけて、日本の空気清浄機1台あたりの小売価格は、総じて緩やかな上昇傾向を示してきました。特に2020年以降、感染症対策意識の高まりによって需要が急拡大し、それに伴う価格上昇も見られました。最新の2025年3月時点では、全国平均価格が4.849万円となっています。市場には幅広い価格帯の商品が並び、廉価モデルから高機能・高価格帯モデルまで多様化が進んでいます。
都市別に見る空気清浄機価格の特徴
高額地域の傾向
高額地域には高知(6.138万円)、山形(6.138万円)、福井(5.98万円)、熊本(5.98万円)、大分(5.959万円)などが並びます。これらの地域では、前年同期比で山形(+60.34%)、福井(+33.48%)、高知(+24.28%)など急激な価格上昇が確認されています。主な理由として、高性能モデル(除菌・加湿・脱臭機能一体型)の普及が挙げられます。特に寒冷地では、冬季の空気の乾燥と室内汚染リスクに対する意識が高く、加湿機能付き高級機種が好まれる傾向があります。
低額地域の傾向
一方で、低額地域には和歌山(3.039万円)、那覇(3.55万円)、奈良(3.68万円)などが挙げられます。これらの地域では、比較的温暖な気候により空気清浄機のニーズが限定的であり、シンプルなモデルが選ばれやすい傾向にあります。特に和歌山(-19.05%)、那覇(-29.55%)、岐阜(-22.62%)などでは前年同期比で価格が大幅に下落しており、地域間格差が拡大しています。
最近の価格上昇要因
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感染症対策需要 新型コロナウイルスの流行以降、空気清浄機へのニーズが急増し、高性能機種への買い替え需要が価格上昇に直結しました。
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高機能化による単価上昇 近年の製品は、HEPAフィルターによるウイルス除去、加湿・除菌・自動空気モニタリングなどの多機能化が進み、単価上昇の要因となっています。
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原材料・物流コストの増加 半導体不足や原材料高騰、物流費の上昇が製品価格に反映され、特に高級モデルの値上げ圧力が強まっています。
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地域ごとの需要差 乾燥が厳しい地域、空気汚染リスクが高い地域では高機能モデルが好まれ、価格上昇が顕著です。一方、温暖な地域では廉価モデルが主流で、価格下落傾向にあります。
今後の展望と課題
今後、空気清浄機市場ではさらに高付加価値化が進む一方で、価格競争も激化していくと予想されます。特に、スマートホーム連携や、エネルギー効率向上といったニーズに対応できるかがメーカーの競争力を左右します。消費者側も、自身の生活環境に適した製品選びを求められる時代に突入しており、”高機能すぎる”モデルを避け、コストパフォーマンスを重視する選択が重要となるでしょう。
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