2025年2月時点の秋冬ワンピース全国平均価格は1万454円。札幌、山口、広島では高級志向による価格上昇が目立ち、広島では前年比29.51%増。反対に福島や千葉、静岡では価格低下が進み、価格格差が拡大。原材料費高騰や円安、国内縫製シフトが価格上昇要因となり、秋冬ワンピース市場は高付加価値化と低価格志向の二極化が進展している。
衣類・美容の都市別小売価格
秋冬ワンピース価格の高い都市
2025年2月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌 | 山口 | 東京都区部 | 長野 | 富山 | 広島 | 和歌山 | 京都 | 岡山 | 津 |
最新値[万円] | 1.454 | 2.937 | 2.263 | 2.11 | 2.09 | 2.085 | 2.084 | 2.035 | 2.031 | 1.987 | 1.902 |
平均比[%] | 100 | 202 | 155.6 | 145.1 | 143.7 | 143.3 | 143.3 | 139.9 | 139.7 | 136.6 | 130.7 |
前年月同比[%] | 1.391 | -2.909 | 26.93 | 8.552 | 3.281 | 3.428 | 29.51 | 5.114 | -5.146 | 2.65 | 28.83 |
秋冬ワンピース価格の低い都市
2025年2月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 福島 | 千葉 | 福岡 | 高松 | 宇都宮 | 福井 | 松江 | 水戸 | 佐賀 | 静岡 |
最新値[万円] | 1.454 | 0.705 | 0.773 | 0.852 | 0.865 | 0.876 | 0.879 | 0.935 | 0.939 | 0.971 | 0.979 |
平均比[%] | 100 | 48.47 | 53.17 | 58.59 | 59.5 | 60.21 | 60.45 | 64.29 | 64.55 | 66.76 | 67.32 |
前年月同比[%] | 1.391 | -15.83 | -23.12 | -16.19 | -17.49 | -4.306 | 28.34 | 61.9 | -0.35 | 24.38 | -26.07 |
これまでの女性季節物の推移


詳細なデータとグラフ
秋冬ワンピースの現状と今後
秋冬ワンピースは、気温の低下に伴いニットや厚手素材を用いたファッションアイテムとして重要な位置を占めています。本稿では、2010年から2025年にかけての秋冬ワンピース小売価格の推移を概観し、地域ごとの差異、最近の価格変動要因を分析します。
全国平均価格の推移
2025年2月時点での秋冬ワンピース1着あたりの全国平均小売価格は1万454円となりました。この15年間で平均価格は全体として緩やかに上昇しており、特に2020年代に入ってから素材価格や製造コストの上昇、消費者の高付加価値志向の高まりが影響を与えています。
高価格帯都市の特徴
価格が高い都市トップ10は以下の通りです。
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札幌(2万9370円、前年比-2.909%)
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山口(2万2630円、前年比+26.93%)
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東京都区部(2万1100円、前年比+8.552%)
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長野(2万900円、前年比+3.281%)
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富山(2万850円、前年比+3.428%)
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広島(2万840円、前年比+29.51%)
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和歌山(2万350円、前年比+5.114%)
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京都(2万310円、前年比-5.146%)
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岡山(1万9870円、前年比+2.65%)
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津(三重県、1万9020円、前年比+28.83%)
これらの都市では、素材の高級化(ウール・カシミヤ混)や国内縫製による生産、高級百貨店ブランドの存在感が価格水準を押し上げています。特に広島(+29.51%)と津(+28.83%)の急伸が注目されます。
低価格帯都市の特徴
一方、価格が低い都市トップ10は以下の通りです。
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福島(7050円、前年比-15.83%)
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千葉(7730円、前年比-23.12%)
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福岡(8520円、前年比-16.19%)
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高松(8650円、前年比-17.49%)
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宇都宮(8760円、前年比-4.306%)
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福井(8790円、前年比+28.34%)
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松江(9350円、前年比+61.9%)
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水戸(9390円、前年比-0.35%)
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佐賀(9710円、前年比+24.38%)
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静岡(9790円、前年比-26.07%)
低価格帯都市では、量販店中心の販売網や海外製造中心の低コスト戦略が色濃く出ています。特に千葉や静岡などでは大幅な下落が目立ち、価格競争の激化が伺えます。
価格変動の要因分析
近年の価格上昇・下落の背景には以下の要素があります。
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原材料費高騰(特に天然素材)
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円安による輸入コスト上昇
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国内製造回帰に伴う人件費増加
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脱ファストファッション志向とエシカル消費の浸透
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気候変動による秋冬商品の販売期間短縮
特に2023~2025年は、円安とエネルギーコスト高騰が重なり、素材・製造・流通すべての段階でコストプッシュ型の価格上昇圧力が強まっています。
地域別傾向と今後の展望
高価格帯地域では、今後も独自ブランドの強化やサステナブル素材の採用を通じて差別化を図る戦略が主流となるでしょう。札幌・山口・広島などでは、秋冬ワンピースを機能性とデザイン性を兼ね備えたプレミアム商品として位置づける動きが進むと予測されます。
一方、低価格帯地域では、引き続き価格訴求型戦略が中心ですが、今後は環境配慮型低価格商品など、新たな切り口で差別化を図る必要性が高まっています。
まとめ
秋冬ワンピース市場は、これまでのコスト重視から、素材・縫製・ブランド力を重視する二極化が顕著に進んできました。高価格帯と低価格帯の都市間格差も拡大傾向にあり、各地で異なるマーケティング戦略が求められる時代に入っています。
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