皿1枚の平均価格は400円に上昇|地域差と今後の価格動向を詳しく解説

家庭用品



2025年4月の皿1枚の平均価格は400.1円で、前年比+8.305%と上昇傾向。那覇や姫路では価格が大きく伸び、一方で大分や千葉は安価で推移。観光地やクラフト志向が価格上昇を牽引し、今後は高価格帯と低価格帯の二極化が進むと予想される。

小売物価統計

皿小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 長崎 川崎 高松 姫路 甲府 函館 那覇 福山 さいたま 山口
最新値[円] 400.1 745 709 584 584 547 547 525 525 513 500
前年同月比[%] +8.305 +23.21 +43.05 +14.63 +10.8 -8.425

皿小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 大分 熊本 千葉 札幌 前橋 京都 新潟 高知 北九州
最新値[円] 400.1 172 189 203 220 223 229 238 255 259 264
前年同月比[%] +8.305 +1.176 +11.83 -16.8 +7.512 +8.182 +61.39 -9.441

 

皿の推移

皿小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

皿の現状と今後

皿は、茶わんや椀と並んで日本の食卓に不可欠な食器であり、用途も多岐にわたります。主に「平皿」「中皿」「小皿」などの形状に分かれ、使用目的や家庭の食習慣によって数・種類・サイズが大きく異なります。

皿1枚の価格を形成する主な要素には以下が挙げられます:

  • 素材の違い(陶磁器、ガラス、プラスチック、木製など)

  • 製造方法(大量生産/手工芸)

  • ブランドや窯元の知名度

  • デザイン性(絵付け・型押し・釉薬の技法など)

  • 流通チャネル(百円ショップ、スーパー、専門店、ネット通販)

こうした要因が複合的に影響し、「実用品」としての安価な皿から、「趣味・贈答品」としての高価な皿まで、多様な価格帯が形成されています。


2025年4月の全国平均価格と地域差

最新データ(2025年4月)によると、皿1枚の全国平均価格は400.1円で、前年同月比+8.305%という比較的大きな伸びを示しています。

高価格地域TOP10:

  • 長崎:745円(※増減不明)

  • 川崎:709円(※増減不明)

  • 高松:584円(※増減不明)

  • 姫路:584円(+23.21%)

  • 甲府:547円(※増減不明)

  • 函館:547円(※増減不明)

  • 那覇:525円(+43.05%)

  • 福山:525円(+14.63%)

  • さいたま:513円(+10.8%)

  • 山口:500円(-8.425%)

低価格地域BOTTOM10:

  • 大分:172円(+1.176%)

  • 熊本:189円(+11.83%)

  • 千葉:203円(-16.8%)

  • 札幌:220円(※増減不明)

  • 前橋:223円(※増減不明)

  • 京都:229円(+7.512%)

  • 新潟:238円(+8.182%)

  • 高知:255円(+61.39%)

  • 北9州:259円(-9.441%)

  • 柏:264円(※増減不明)

価格は最安の大分(172円)と最高の長崎(745円)で4倍以上の差があり、非常に広いレンジに分布しています。


地域差の背景と考察

価格の地域差には、以下の要因が強く関与しています:

  1. 販売チャネルと生活圏 大都市圏ではデパートや雑貨店でのデザイン食器が中心となり、高価格帯の皿が流通しやすい。1方、地方都市ではホームセンターや100円ショップ中心で、実用重視の安価品が多い。

  2. 地元産業と観光業 長崎や高松、函館といった観光地では、地場の焼き物や観光客向け商品が多く、単価が押し上げられる傾向にあります。

  3. 購買意識の地域差 食文化の影響で、盛り付けや食卓演出にこだわる地域では器への関心も高く、比較的高価な皿が流通する傾向があります(例:那覇、姫路など)。


過去からの価格推移と2020年代の変化

データ範囲である2010年から2025年にかけて、皿の小売価格は緩やかな上昇傾向にありましたが、近年は以下の影響で1層上昇しています:

  • 原材料費とエネルギー費の高騰 陶土や燃料(ガス・電気窯)コストが上昇し、製造費全体が高騰。

  • 職人不足と国内生産の縮小 窯元の高齢化・後継者不足により手作りの皿が減少し、供給側のコスト上昇が発生。

  • 脱プラやSDGs対応による素材転換の流れ ガラスや陶器の皿への関心が高まり、従来の安価なプラスチック皿が敬遠される動きも見られます。

  • コロナ以降の家庭内消費の拡大 自宅での食事やテーブルコーディネートへの関心が高まり、高品質な皿の需要が増加。


今後の価格推移と市場動向の見通し

今後の皿の小売価格については、以下の点が注目されます。

  1. 平均価格は年+5〜8%で上昇基調が継続か 2025年の+8.3%増は突出しているが、原材料費の高止まりが続けば、平均価格は450円〜480円程度まで上昇していくと予想されます。

  2. 高価格帯はインバウンドとクラフト志向で拡大 観光地や地方窯元の商品が訪日客・贈答需要に支えられて伸びる可能性が高く、那覇や長崎のような地域では今後も700円台が維持されると考えられます。

  3. 安価帯は安定的需要継続、ただし品質重視傾向あり 100円ショップなどの需要は根強いが、見た目や耐久性への要求が高まる中で「安かろう悪かろう」商品は淘汰されていくと予測されます。

  4. 素材・デザイン重視の中間価格帯が拡大する可能性 平均価格が400円台となったことで、デザイン性の高い量産品や作家ものの廉価品など、機能性と美観を両立した商品が広がりやすくなっています。


まとめ

皿1枚の平均小売価格は2025年4月時点で400.1円、前年比+8.305%と大きな伸びを見せました。地域ごとに価格差は大きく、最高値の長崎(745円)と最安値の大分(172円)では約4.3倍の差があります。今後も原材料費や生活スタイルの変化により、「質重視の高価格帯」と「実用重視の低価格帯」の2極化が進むと見込まれます。特に観光地やデザイン雑貨の需要が強い地域では価格上昇が顕著となるでしょう。

 

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