【発泡酒支出ランキング】堺・大阪が上位、家計に映る地域別飲酒傾向

酒類費

発泡酒の月間支出は堺市が最多で1232円。大阪市や広島市など都市部も高支出傾向があり、家庭内での飲酒習慣が根付いている。購入頻度は静岡市や那覇市で1回以上と高く、気候や生活スタイルが影響。都市ごとの文化や家計状況が発泡酒の選択に反映されており、今後も地域差を持って推移することが見込まれる。

発泡酒の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年5月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国552100
1堺市1660300.7
2山口市1096198.6
3徳島市1042188.8
4松江市1040188.4
5広島市1002181.5
6熊本市988179
7盛岡市945171.2
8高知市927167.9
9山形市820148.6
10高松市818148.2
11秋田市814147.5
12京都市814147.5
13富山市813147.3
14長崎市812147.1
15大阪市809146.6
16横浜市803145.5
17鳥取市786142.4
18那覇市760137.7
19大津市743134.6
20松山市731132.4
21福井市705127.7
22青森市703127.4
23岡山市702127.2
24川崎市665120.5
25長野市649117.6
26大分市639115.8
27仙台市630114.1
28前橋市626113.4
29北九州市607110
30奈良市563102
31東京都区部54799.09
32和歌山市54198.01
33新潟市53096.01
34宮崎市52194.38
35佐賀市52194.38
36札幌市50691.67
37宇都宮市48287.32
38名古屋市47586.05
39鹿児島市44981.34
40水戸市44881.16
41静岡市43578.8
42甲府市39671.74
43相模原市39371.2
44金沢市37467.75
45福岡市37167.21
46さいたま市35564.31
47千葉市33159.96
48浜松市31757.43
49神戸市28351.27
50岐阜市27950.54
51津市24243.84
52福島市21739.31

月間支出の推移

発泡酒の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年5月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.58100
1高知市1.12193.1
2那覇市1.05181
3熊本市1.04179.3
4堺市1.04179.3
5大分市1.01174.1
6山形市0.99170.7
7静岡市0.95163.8
8青森市0.92158.6
9佐賀市0.92158.6
10福岡市0.87150
11広島市0.86148.3
12前橋市0.85146.6
13北九州市0.83143.1
14鳥取市0.82141.4
15大津市0.79136.2
16盛岡市0.76131
17松江市0.75129.3
18長崎市0.74127.6
19横浜市0.74127.6
20徳島市0.7120.7
21岡山市0.69119
22長野市0.66113.8
23大阪市0.66113.8
24奈良市0.65112.1
25京都市0.65112.1
26高松市0.64110.3
27川崎市0.63108.6
28山口市0.62106.9
29名古屋市0.6103.4
30宮崎市0.59101.7
31新潟市0.58100
32宇都宮市0.58100
33東京都区部0.5696.55
34富山市0.5594.83
35さいたま市0.5391.38
36鹿児島市0.586.21
37水戸市0.586.21
38福井市0.4984.48
39松山市0.4984.48
40仙台市0.4984.48
41千葉市0.4882.76
42相模原市0.4272.41
43秋田市0.3967.24
44浜松市0.3763.79
45札幌市0.3763.79
46甲府市0.3560.34
47岐阜市0.3255.17
48福島市0.2848.28
49和歌山市0.2746.55
50神戸市0.2339.66
51津市0.2237.93
52金沢市0.2136.21

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

発泡酒の月間支出の現状と今後

発泡酒は1990年代以降、ビールに代わる低価格な選択肢として台頭し、日本の家庭に広く普及しました。酒税の影響を受けやすい商品である1方、経済的な負担を抑えたい消費者にとって魅力的な存在です。今回は、2008年から2025年4月までのデータをもとに、全国および主要都市における発泡酒の支出傾向を読み解きます。


支出金額の高い都市ランキングとその背景

2025年4月時点での全国平均の発泡酒支出は480円ですが、それを大きく上回る都市が複数存在します。

  • 第1位:堺市(1232円)全国平均の約2.5倍に相当する支出額で、他都市を大きく引き離しています。家庭内消費が活発で、手ごろな価格帯の発泡酒が食卓に頻繁に並ぶことがうかがえます。

  • 第2位:大阪市(974円)/第3位:広島市(923円)都市部における飲酒スタイルの変化、晩酌文化の浸透、地域スーパーでの価格競争の影響などが考えられます。

  • 第4位以下:秋田市(913円)、京都市(788円)、金沢市(765円)など地方都市でも比較的高めの支出が見られます。これは、寒冷地特有の「内飲み」文化の存在や、物価との相対的価値が関係している可能性があります。


購入頻度の地域差から見る消費傾向

発泡酒の月間購入頻度は全国平均0.54回。しかし、静岡市(1.16回)那覇市(1.11回)、京都市(1.06回)などでは1回を超えています。以下のような都市に注目すべきポイントがあります。

  • 静岡市・那覇市:高頻度の購入気候の温暖な地域で、冷たい飲み物としての発泡酒が日常的に選ばれていると考えられます。

  • 山形市・新潟市・大分市:地方の堅実な消費地域密着型の生活様式のなかで、発泡酒が「日々の楽しみ」として取り入れられていることがうかがえます。

  • 大阪市・岡山市:支出額と購入頻度の両立1世帯あたりの量だけでなく、回数でも全国平均を上回っており、発泡酒が家庭での常備品であることが示唆されます。


都市ごとの特徴と支出構造の考察

  • 堺市と大阪市:西日本の都市型消費比較的所得層の多様な地域で、手ごろな発泡酒が選ばれていることは、「家計と楽しみの両立」というバランスを体現しています。

  • 広島市・秋田市:中規模都市の堅実な嗜好大都市ではないが消費が高いという点で、地元密着型の購買行動が発泡酒に向いている傾向が見られます。

  • 京都市・金沢市:文化と価格志向の融合観光都市でありながら、発泡酒の支出が高いことは、外飲みよりも家庭内でリーズナブルに嗜む文化が背景にあると考えられます。


今後の動向とまとめ

今後、発泡酒の消費は税制改正や新たな酒類の登場により変化が予想されます。すでに1部では「新ジャンル」や「第3のビール」へのシフトも見られますが、発泡酒は依然として「安価で飲みごたえがある」というニーズを満たす存在です。

特に、堺市や大阪市のように都市型で支出額・頻度ともに高い地域では、今後も安定した需要が続くと見られます。1方、地方では気候や生活リズムに応じた飲用スタイルが継続され、家庭用酒類としての地位は堅固です。

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