2025年5月時点での理髪料全国平均は3,806円。高松や福井など地方中核都市で高価格化が進み、松江では前年比+21.65%と急騰。背景には人件費上昇、後継者不足、サービス高付加価値化がある。今後も都市と地方で格差拡大の可能性が高い。
都市別の理髪料1回の相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 3791 | +1.914 | |
1 | 高松 | 4588 | +1.662 |
2 | 福井 | 4440 | +6.347 |
3 | 大津 | 4350 | +3.571 |
4 | 長野 | 4338 | |
5 | 熊本 | 4333 | +11.59 |
6 | 宇都宮 | 4325 | +1.17 |
7 | 前橋 | 4325 | +3.593 |
8 | 名古屋 | 4262 | +2.823 |
9 | 東京都区部 | 4239 | +2.194 |
10 | 新潟 | 4167 | |
11 | 津 | 4100 | +4.459 |
12 | 横浜 | 4067 | +0.843 |
13 | 富山 | 4050 | +1.25 |
14 | 広島 | 4045 | +3.985 |
15 | 山形 | 4025 | |
16 | 岡山 | 3993 | |
17 | さいたま | 3963 | +0.635 |
18 | 金沢 | 3925 | |
19 | 鳥取 | 3900 | +3.311 |
20 | 秋田 | 3900 | +1.299 |
21 | 福岡 | 3858 | -0.644 |
22 | 千葉 | 3856 | |
23 | 仙台 | 3803 | +1.848 |
24 | 甲府 | 3800 | |
25 | 静岡 | 3783 | +4.129 |
26 | 鹿児島 | 3775 | +22.76 |
27 | 大阪 | 3717 | +3.538 |
28 | 京都 | 3689 | +0.682 |
29 | 福島 | 3625 | +2.113 |
30 | 水戸 | 3625 | -2.685 |
31 | 高知 | 3575 | |
32 | 松山 | 3575 | |
33 | 大分 | 3575 | +6.716 |
34 | 神戸 | 3536 | +2.167 |
35 | 岐阜 | 3500 | |
36 | 長崎 | 3498 | |
37 | 盛岡 | 3475 | +1.46 |
38 | 徳島 | 3425 | |
39 | 和歌山 | 3420 | |
40 | 松江 | 3350 | -4.965 |
41 | 奈良 | 3350 | +0.752 |
42 | 佐賀 | 3350 | |
43 | 山口 | 3275 | +1.55 |
44 | 宮崎 | 3275 | |
45 | 札幌 | 3168 | +1.246 |
46 | 青森 | 3150 | |
47 | 那覇 | 2820 | +2.732 |

詳細なデータとグラフ
理髪料の小売価格の相場と推移
2025年5月時点の全国平均の理髪料は3,806円で、前年比+2.411%の上昇を示しています。長期的には物価全体の上昇とともに緩やかに上昇傾向をたどっており、特にここ数年はサービス業全般の人手不足やコスト増を背景に価格改定が行われるケースが目立ちます。
価格の高い都市とその特徴
最も高額なのは高松市(4,513円)であり、以下、福井市(4,440円)、大津市(4,350円)、長野市(4,338円)、熊本市(4,333円)と続きます。これらの都市は地方の中核都市でありながらも、比較的所得水準が安定しており、地元密着型の理髪店が多く、単価維持・向上が可能なエリアです。
また、東京都区部(4,204円)も上位に位置し、都市部ならではの地価・テナント料の高さが価格を押し上げていますが、それ以上に地方都市の高騰が顕著になってきている点は注目に値します。
価格上昇が著しい都市
前年比で特に大きな上昇が見られた都市は以下の通りです:
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松江市:+21.65%
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熊本市:+11.59%
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福井市:+6.347%
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名古屋市:+4.078%
これらの都市では、理髪業界における人手不足が深刻であり、それに伴い人件費が上昇しています。特に松江市や熊本市など地方都市では、個人経営の店主の高齢化や後継者難により、閉店が相次ぎ、需給バランスの崩れが価格に反映されていると考えられます。
理髪料上昇の主な要因
理髪料が全国的に上昇傾向にある背景には、以下のような複合的要因があります:
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人件費の高騰:美容師・理容師の人材確保が難化し、待遇改善が求められている。
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設備費や店舗維持費の上昇:水道光熱費や衛生管理費、家賃の上昇がコストに直結。
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高齢化と廃業:地方では店舗の数が減り、競争が緩和されたことで価格が高止まり。
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サービス内容の高付加価値化:シャンプー、マッサージ、スタイリングの質を上げて単価を上げる店舗が増加。
今後の展望と地域間格差
今後も理髪料は緩やかに上昇していくと見られます。特に地方では店舗数の減少により価格の上昇圧力が高まる1方で、都市部では価格とサービスの2極化が進み、「格安カット専門店」と「高級理容サロン」に分かれる傾向が強まると予想されます。
地域間の格差も今後さらに広がる可能性があり、地方の中でも人口規模や所得水準によって、価格形成の力学が異なることが今後のカギを握ります。
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