物干し用ハンガーの平均価格と地域差|高機能化と価格変動の背景

家庭用品

2025年5月時点の物干し用ハンガーの全国平均価格は1,118円。関西や寒冷地を中心に高価格傾向が見られ、高機能製品や気候、住宅事情が価格差に影響。原材料費や物流コストも価格変動要因となり、今後は機能性重視と低価格品の二極化が進むと予想される。

都市別の物干し用ハンガー1個の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均1118-1.291
1大津1628
2長野1579-11.94
3神戸1573+3.623
4京都1499+6.463
5千葉1449
6青森1408
7福井1408
8奈良1408
9徳島1399+16.68
101359
11甲府1353
12福岡1298+9.259
13仙台1298+4.425
14鹿児島1289
15高松1284
16富山1253+9.624
17高知1199-11.38
18名古屋1188-21.74
19さいたま1184+6.093
20静岡1143-24
21秋田1143
22盛岡1143
23福島1103
24山口1103+2.319
25那覇1088
26宇都宮1088
27大阪1033-14.63
28和歌山1033
29金沢1023+10.83
30東京都区部1000-7.749
31水戸998+19.09
32岡山979
33松山923+20.34
34松江878
35長崎877
36横浜877-23.27
37札幌877-8.264
38山形877-22.87
39大分877
40新潟839+7.015
41鳥取838
42佐賀823+0.122
43熊本798+2.308
44岐阜798
45宮崎798+4.45
46前橋783
47広島738
物干し用ハンガー1個

詳細なデータとグラフ

物干し用ハンガーの小売価格の相場と推移

2025年5月時点における物干し用ハンガー1個の全国平均価格は1,118円。この数字だけを見れば比較的安定した価格水準のように見えるが、都市別に見ると1.5倍近い開きがある。最も高額な大津(1,628円)と、平均を大きく下回る都市との格差は顕著である。

上位都市を見ていくと、長野(1,579円)神戸(1,573円)京都(1,499円)千葉(1,449円)、青森・福井・奈良(各1,408円)と、中部~近畿圏の都市が目立つ傾向がある。


都市別の価格傾向と背景

  1. 大津・京都・神戸など関西都市の高さ

    • 関西圏ではマンション住まいや集合住宅が多く、ベランダ設置型の多機能ハンガーや折りたたみ式など高付加価値製品の需要が高いと考えられる。

    • 美観や収納効率を重視する消費者傾向が価格に反映されている。

  2. 長野・青森などの寒冷地の事情

    • 冬季の屋内干し需要が大きく、物干しハンガーに対しても耐久性や重さに耐える構造が求められるため、製品単価が高くなる傾向にある。

    • ただし長野では前年比-11.94%と大幅下落しており、需要減や在庫調整が背景にある可能性がある。

  3. 徳島・奈良など地方中小都市の上昇傾向

    • 徳島では+16.68%という顕著な上昇を記録。これはメーカーの供給体制変更や、特定ブランドの流通拡大による価格転嫁の影響と見られる。

    • 奈良でも+7.645%と堅調な上昇を見せており、物価上昇に伴うホームセンター等の販売価格の調整が要因と考えられる。


これまでの価格推移

  • 2015年〜2020年 この時期は物干し用ハンガーの価格は1,000円前後で安定。国内製造の割合が高く、物流も比較的安定していたため、大きな変動は見られなかった。

  • 2020年以降(コロナ禍以降) 巣ごもり需要と在宅勤務の増加により、室内干し用アイテムの需要が拡大。これにより高機能なハンガーへの需要が高まり、1部で価格が押し上げられる傾向が出てきた。

  • 2023年〜2025年 原材料価格の上昇や物流コストの増大を背景に、都市によっては価格が上昇基調に転じる。1方、需要の鈍化や価格競争の激化による下落も見られ、全体として2極化が進行。


価格変動の要因分析

  1. 原材料コストの変動 ハンガーはプラスチックや金属パーツを多く使用しており、原油価格やアルミ・スチールの価格に敏感。2023年以降の原材料価格の高止まりがコストに影響している。

  2. 高機能製品の浸透 「折りたたみ式」「風対策仕様」「取り外し可能なピンチ付き」などのプレミアム製品が拡大し、平均価格を押し上げている。

  3. 流通網と店舗形態の影響 地方ではホームセンター主導の価格設定が多く、競争の少なさから高値が維持されやすい。都市部では逆にECとの競争が激化し、価格が抑えられている傾向もある。


今後の見通しと消費者動向

  • 価格は今後も都市ごとの個別性が拡大していく可能性がある。特に高機能製品を求める層が多い地域では、1,500円を超える価格帯が主流化する1方、低価格品の輸入拡大により平均価格の下押し圧力も残る。

  • 気候変動による生活様式の変化(室内干し需要の拡大)や、住宅事情の変化(コンパクト住居増加)により、より使いやすいハンガーへのニーズが増すことが予想される。

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