2025年4月の焼き魚100gの全国平均価格は358.6円で、前年同月比7.21%増となりました。岐阜や大津、福島など内陸部や観光地では高価格が目立ち、福井や和歌山、札幌では価格が下落しています。価格上昇は漁獲量減少や加工・流通コスト増加、健康志向の高まりが背景。今後も漁業資源の変動や加工費の影響で価格変動が続く見込みで、消費者の多様な選択が求められます。
小売物価統計
焼き魚小売りの高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 岐阜 | 大津 | 奈良 | 福島 | 盛岡 | 鳥取 | 静岡 | 新潟 | 高知 | 秋田 |
最新値[円] | 358.6 | 525 | 521 | 473 | 464 | 463 | 459 | 453 | 441 | 429 | 429 |
前年同月比[%] | +7.206 | +28.36 | +14.25 | +15.65 | +30.34 | +18.11 | +23.06 | +3.661 | +6.01 | +3.874 | +14.4 |
焼き魚小売りの安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 福井 | 和歌山 | 富山 | 長崎 | 前橋 | 松江 | 高松 | 神戸 | 福岡 | 札幌 |
最新値[円] | 358.6 | 206 | 251 | 270 | 270 | 280 | 285 | 290 | 295 | 297 | 298 |
前年同月比[%] | +7.206 | -9.251 | -0.397 | +0.372 | +4.247 | +18.64 | +3.636 | +16.94 | -2.64 | +2.414 | -4.487 |
焼き魚の推移


詳細なデータとグラフ
焼き魚の現状と今後
焼き魚は、日本の食卓に欠かせない伝統的な料理の1つです。健康志向の高まりとともに、魚の需要は根強く、焼き魚の価格動向は生活実感や地域経済の状況を反映します。2010年から2025年4月までの長期データをもとに、焼き魚100gあたりの小売価格の推移と地域差、背後にある経済的要因、そして今後の価格動向について詳述します。
最新の価格状況と地域間格差
2025年4月時点での全国平均価格は358.6円/100g。過去の焼き魚価格と比べても、かなり高い水準であることがわかります。
高価格上位地域(円)と前年同月比増加率:
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岐阜:525円(+28.36%)
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大津:521円(+14.25%)
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奈良:473円(+15.65%)
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福島:464円(+30.34%)
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盛岡:463円(+18.11%)
-
鳥取:459円(+23.06%)
低価格下位地域(円)と前年同月比増加率:
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福井:206円(-9.25%)
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和歌山:251円(-0.39%)
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富山:270円(+0.37%)
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長崎:270円(+4.25%)
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前橋:280円(+18.64%)
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神戸:295円(-2.64%)
価格の上下差は約320円に及び、全国的に大きな地域差が存在しています。さらに、前年同月比では平均+7.21%の増加ながら、福井や和歌山、神戸、札幌では価格が下落している点も注目です。
焼き魚価格上昇の主な要因
魚介資源の価格高騰と漁獲量の変動
漁獲量の減少や、世界的な水産資源の制限により、原料魚の価格が上昇しています。特に旬の魚種や高級魚の需要は依然として強く、これが価格を押し上げる大きな要因です。
加工・流通コストの増加
焼き魚は加工に手間と時間がかかるため、人件費やエネルギーコストの上昇がそのまま価格に反映されています。冷凍や輸送の効率化が進む1方で、地域間で物流コストの差も価格差の要因になっています。
消費者の健康志向とプレミアム需要の増加
健康志向の高まりで焼き魚の需要は伸びており、特に高品質で脂の乗った魚や地元産のブランド魚が高価格を維持しています。
地域差の背景と消費傾向
地域による価格差は物流、消費者の購買力、地元での魚の供給状況などによって生じています。例えば、岐阜や大津、奈良のように内陸部や観光地で高価格となる傾向が強く、これは配送コストやプレミアム志向が影響しています。1方、福井や和歌山、札幌など海に近い地域では価格競争が激しく、価格が比較的低めで推移しているケースが多いです。
また、前年同月比で大幅減少した地域は地元産魚の価格低迷や流通環境の変化による可能性も考えられます。
今後の焼き魚価格の見通しと消費者への影響
短期的には、
世界的なエネルギー価格や原材料価格の変動に左右されるものの、全体としては緩やかな上昇基調が続く見込みです。特に加工費や人件費の増加は継続的なコスト要因となるでしょう。
中長期的には、
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魚種の養殖技術の進展と資源管理の強化が価格の安定化に寄与する可能性があります。
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1方で、消費者の健康志向や高級志向によりプレミアム魚の価格は高止まりしやすいです。
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また、気候変動の影響や国際市場の動向次第では価格の変動幅が拡大するリスクもあります。
消費者としては、価格動向を注視しつつ、多様な魚の選択肢を持つことが節約と健康維持の両立に繋がるでしょう。
まとめ ― 焼き魚価格は多層的な経済指標
焼き魚100gの価格は、原料魚の供給状況、加工・流通コスト、消費者需要、地域特性が複雑に絡み合う指標です。2025年時点で全国平均358.6円と高止まりしている1方で、地域間では大きな価格差と前年同月比の増減が見られ、今後の経済環境次第でさらなる変動が予想されます。日本の食文化と消費者生活に密着した重要な経済指標と言えるでしょう。
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