無職世帯における宿泊料支出は2025年3月時点で全国平均1,660円。大都市が最も高く、小都市Bは前年比+59.29%と急増。一方、中都市と小都市Aは大幅減少。背景には観光支援施策や生活防衛意識の違いがある。今後は高齢者層の旅行志向や政策対応により、地域差を伴いながら緩やかに推移すると予想される。
宿泊料の家計調査結果
宿泊料の多い都市
宿泊料の少ない都市
これまでの宿泊料の推移


詳細なデータとグラフ
宿泊料の現状と今後
宿泊料は、旅館・ホテル・民宿・ビジネスホテル・リゾート施設等への支出を指し、レジャー・帰省・冠婚葬祭・療養・短期移住などの目的で発生します。無職世帯においては、特に高齢者層の温泉旅行や親族訪問が主な目的となります。
2025年3月時点の宿泊料支出と都市間比較
最新データ(1世帯当たり/月):
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全国平均:1,660円
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大都市:1,869円(+2.36%)
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小都市B:1,714円(+59.29%)
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中都市:1,594円(-26.17%)
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小都市A:1,477円(-31.01%)
注目すべき傾向:
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小都市Bの急増(+59.29%)は1時的な旅行キャンペーンや地域限定の補助金効果が考えられます。
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中都市・小都市Aの急減少は、旅行控えや地元志向の変化、物価高による旅行縮小などが要因とみられます。
無職世帯における宿泊ニーズの背景
高齢層の旅行動機:
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リフレッシュ・健康維持目的の温泉滞在。
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親戚訪問・法事・墓3りなどの帰省型宿泊。
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1部では、季節移住(いわゆる「プチ移住」)への関心も。
無職若年層の事情:
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離職直後や再就職準備中における1時的な実家帰省・知人訪問が中心。
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消費余力が低いため、宿泊費支出は限定的。
都市間の特徴と支出の地域性
大都市:
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多様な宿泊ニーズに加え、医療・福祉目的の外泊や娯楽目的の都市型ホテル利用も含む。
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都市部の高齢者層は「近場で質の良い宿泊」を好む傾向。
小都市B:
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近年、観光振興策や温泉地・道の駅の整備などにより、地元居住者による近距離宿泊型旅行が増加。
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「泊まって応援キャンペーン」のような自治体助成の効果が大きく現れた可能性あり。
中都市・小都市A:
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宿泊料の急減は、公共交通の不便さや価格高騰による旅行自粛の表れか。
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中都市層は自家用車で日帰り圏を好む傾向が強く、宿泊そのものを控える傾向が読み取れる。
今後の推移と課題
増加の可能性:
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高齢者の「終活旅行」や、人生100年時代における非定住的生活様式(例:多拠点居住)への関心の高まり。
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地方自治体の観光客誘致策・リピート促進策の拡充。
抑制が予想される要因:
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物価上昇・年金不安により、宿泊を伴う移動の抑制が進む。
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デジタル交流の普及によって、帰省頻度の減少や冠婚葬祭の簡略化も影響。
今後の展望:
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宿泊料は全体的には横ばいから微増傾向。
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ただし、地域格差と季節変動は続く見通し。特に観光支援策の有無が都市ごとの差を生むだろう。
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また、高齢者向け「滞在型ケアツーリズム」など新しい需要も台頭する可能性がある。
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