2025年4月時点で日本の果実飲料・濃縮還元1Lの平均小売価格は約347.7円。地域別では宇都宮451円や千葉444円などが高く、甲府263円や盛岡263円などが低い。前年同月比では全体平均15.76%増の中、新潟や佐賀では大幅な価格上昇が目立つ。一方で津や松山は価格が減少傾向。価格差は物流費や原材料調達の違い、消費者需要の地域差が背景。今後は原材料コストの変動や環境対応が価格に影響し、値上がり圧力が続く見通し。
小売物価統計
果実飲料・濃縮還元小売りの高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 宇都宮 | 千葉 | 新潟 | 静岡 | 山口 | 大分 | 京都 | 水戸 | 佐賀 | 長崎 |
最新値[円] | 347.7 | 451 | 444 | 437 | 427 | 427 | 406 | 404 | 402 | 398 | 392 |
前年同月比[%] | +15.76 | +23.22 | +36.2 | +61.25 | +33.86 | +14.78 | +40.48 | +27.04 | +59.52 | +75.33 | +31.54 |
果実飲料・濃縮還元小売りの安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 甲府 | 盛岡 | 徳島 | 大津 | 長野 | 富山 | 津 | 福井 | 松山 | 奈良 |
最新値[円] | 347.7 | 263 | 263 | 266 | 268 | 290 | 291 | 293 | 294 | 297 | 300 |
前年同月比[%] | +15.76 | +13.85 | +2.734 | -5.674 | +7.2 | +3.943 | +22.27 | -19.95 | +28.38 | -13.16 | +11.94 |
果実飲料・濃縮還元の推移


詳細なデータとグラフ
果実飲料・濃縮還元の現状と今後
2025年4月現在、日本の果実飲料・濃縮還元1Lの全国平均小売価格は347.7円となっています。価格の高い地域では宇都宮451円、千葉444円、新潟437円、静岡427円などが上位に並び、低い地域では甲府263円、盛岡263円、徳島266円、大津268円などが見られます。
この地域間の価格差は約180円以上に及び、非常に大きな幅が存在しています。
価格差の主な要因
物流・配送コストの地域差
果実飲料は重くかさばるため、輸送コストが価格に直結します。都市部や製造拠点に近い地域は比較的低価格を維持しやすいですが、離島や内陸、山間部などでは輸送経費が増し価格が高騰しやすい傾向があります。
原材料価格の変動と調達環境
濃縮還元果汁の原料は輸入果汁の割合も高く、世界的な農産物価格の変動や為替レートの影響を強く受けます。特に近年の気候変動による収穫量の不安定化が価格に跳ね返っていると考えられます。
地域ごとの消費需要と競争環境
都市部や健康志向が強い地域では需要が高く、付加価値の高い商品が浸透しやすい反面、価格競争も激化しがちです。地方では価格重視の消費者も多く、低価格帯商品が根強い支持を得ています。
前年同月比でみる価格変動の特徴
全体の前年同月比増加率は平均で約+15.76%と大きな上昇が見られます。特に佐賀(+75.33%)、新潟(+61.25%)、水戸(+59.52%)、千葉(+36.2%)などで価格上昇が顕著です。
1方で徳島(-5.67%)、津(-19.95%)、松山(-13.16%)などでは価格が減少しており、地域ごとに価格動向が分かれていることが分かります。この差は主に競争環境の違いや、特売キャンペーン、流通業者の方針の違いなどが影響している可能性があります。
課題と今後の価格推移の展望
原材料高騰と輸送費の増加
果実飲料の価格は原材料である果汁の世界市場価格や為替レートに大きく左右されるため、今後も価格上昇圧力は続くと予想されます。また、物流コストも燃料費や労働力不足の影響で増加傾向が続いています。
環境規制と包装資材のコスト増加
ペットボトルやパック容器のリサイクル義務強化、環境対応包装への切り替えによるコスト増も価格上昇要因となり得ます。
消費者の健康志向と商品の多様化
健康志向の高まりにより無添加やオーガニック果汁商品が増えています。これらの高付加価値商品は高価格帯に位置し、価格帯の2極化が進む可能性があります。
まとめ
日本の果実飲料・濃縮還元1Lの小売価格は2025年時点で地域差が大きく、全国平均は347.7円です。前年同月比では全体的に大幅な価格上昇がみられますが、地域によっては減少するケースもあります。今後は原材料価格の変動や物流費の高騰、環境対応による包装コスト増加などが重なり、価格は緩やかに上昇する見込みです。消費者のニーズ変化に伴い、高付加価値商品が増加し市場の多様化も進展すると考えられます。
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