北海道・東北地方のにんじん市場価格は札幌市や仙台市で高値安定傾向が続く一方、地域間で価格差が大きく、仙台市では近年大幅な価格下落も見られます。物流課題や気候変動が影響し、生産調整の難しさも問題です。今後はスマート農業や流通改善による安定化が期待され、地域消費の活性化が市場価格に好影響を与えると予想されます。
にんじんの卸売り市場価格
にんじんの高い順
札幌市 | 仙台市 | 函館市 | 青森市 | 盛岡市 | 八戸市 | いわき市 | 室蘭市 | 旭川市 | 山形市 | |
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最新 | 2025年5月 | 2025年5月 | 2016年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2011年12月 | 2021年12月 | 2021年12月 |
最大期 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2016年9月 | 2020年7月 | 2016年9月 | 2016年9月 | 2020年7月 | 2008年6月 | 2020年7月 | 2016年9月 |
最新値[円/kg] | 179 | 179 | 165 | 154 | 140 | 131 | 130 | 114 | 111 | 105 |
最大値[円/kg] | 253 | 289 | 235 | 252 | 265 | 264 | 279 | 260 | 265 | 345 |
前月比[%] | -15.17 | -36.22 | -16.24 | +11.59 | -15.15 | +36.46 | -16.13 | +8.571 | +15.63 | -10.26 |
前年同月比[%] | -18.88 | -17.64 | +39.83 | +40 | +23.89 | +31 | +26.21 | -19.15 | -6.723 | -17.32 |
にんじんの推移

最新の価格データ

その他のデータとグラフ
にんじんの価格についての推移と展望
北海道・東北地方は国内有数のにんじん産地として知られ、季節に応じた豊富な供給が特徴です。過去十数年のデータでは、札幌市や仙台市など主要都市で価格が比較的高めに推移しており、地域ごとに安定した需要があります。1方で、函館市や青森市などの沿岸部では季節変動が大きい傾向も見られます。
最近の価格変動と問題点
2025年5月の最新データでは、札幌市・仙台市の価格が179円/kgで横ばいかやや下落傾向にある1方、青森市や8戸市では前月比プラスとなるなど地域間でばらつきが見られます。特に仙台市での価格大幅下落(-36.22%)は需給バランスの乱れや天候不順、輸送コストの影響が疑われます。物流の効率化不足や農家の高齢化による生産調整の難しさも課題です。
地域別の価格の特色
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札幌市・仙台市:大都市圏で安定した需要があり価格も高めだが、近年は価格下落傾向が強い。
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函館市・青森市・8戸市:青森・8戸は価格上昇傾向が強く、地場消費の増加や品質向上が価格を支えている。
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盛岡市・山形市・いわき市:中間価格帯で推移し、地域の生産状況や需要に左右されやすい。
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室蘭市・旭川市:近年価格が堅調に推移し、輸送コストの低減が効いている可能性がある。
今後の価格推移の期待と予想
北海道・東北は今後も国内主要産地としての地位を維持する見込みです。気候変動による生産リスクの増加や人手不足の深刻化が懸念材料ですが、スマート農業技術の導入や流通の効率化が進めば、価格の安定化と地域ごとの価格格差縮小が期待されます。地域消費の活性化も重要な鍵となるでしょう。
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