2025年5月時点の洗車1回あたりの全国平均は977.1円で、大阪や東京都区部が1,500円を超えるなど、都市部での高価格化が顕著です。札幌では前年比+62.22%と大幅上昇。人件費や燃料費の高騰、自動化設備の導入などが背景にあり、価格の二極化も進行中。今後もインフレ圧力で価格上昇が続く可能性があります。
都市別の洗車1回の相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 975.4 | +1.668 | |
1 | 大阪 | 1537 | +21.5 |
2 | 東京都区部 | 1524 | -0.975 |
3 | 札幌 | 1460 | +62.22 |
4 | 京都 | 1375 | |
5 | 甲府 | 1370 | -0.364 |
6 | さいたま | 1300 | |
7 | 宮崎 | 1200 | |
8 | 山形 | 1155 | +10.53 |
9 | 宇都宮 | 1155 | |
10 | 佐賀 | 1135 | |
11 | 高知 | 1100 | -4.348 |
12 | 神戸 | 1100 | |
13 | 前橋 | 1100 | +11.11 |
14 | 福岡 | 1090 | +10.1 |
15 | 熊本 | 1045 | +18.75 |
16 | 松江 | 1045 | -10.68 |
17 | 名古屋 | 1045 | -17.39 |
18 | 富山 | 1040 | +10.64 |
19 | 広島 | 1010 | |
20 | 千葉 | 1008 | |
21 | 横浜 | 1005 | -20.55 |
22 | 金沢 | 990 | +28.57 |
23 | 水戸 | 950 | |
24 | 山口 | 950 | |
25 | 和歌山 | 950 | +10.47 |
26 | 大分 | 940 | -21.01 |
27 | 仙台 | 940 | +11.9 |
28 | 静岡 | 900 | -18.18 |
29 | 高松 | 890 | |
30 | 岡山 | 880 | |
31 | 長野 | 878 | |
32 | 福島 | 840 | |
33 | 福井 | 840 | -4.545 |
34 | 盛岡 | 825 | -2.367 |
35 | 奈良 | 825 | |
36 | 松山 | 800 | |
37 | 秋田 | 790 | |
38 | 鹿児島 | 770 | |
39 | 青森 | 770 | |
40 | 津 | 770 | +16.67 |
41 | 徳島 | 750 | |
42 | 大津 | 735 | |
43 | 長崎 | 715 | |
44 | 岐阜 | 685 | |
45 | 鳥取 | 605 | |
46 | 新潟 | 605 | |
47 | 那覇 | 450 |

詳細なデータとグラフ
洗車の小売価格の相場と推移
2025年5月時点における洗車1回の全国平均は977.1円となっており、洗車価格は地域によって大きな差が見られます。最高価格は大阪の1,537円で、最安水準の都市との差は500円以上に達する場合もあります。これは、都市の経済規模、物価水準、需要量、土地や人件費の影響など、複合的な要因によるものです。
都市別の洗車価格の傾向と特色
高価格帯(1,300円以上)
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大阪(1,537円):価格が最も高く、前年比で+21.5%と大きく上昇。都市部特有の人件費・土地代の高さ、業務の高付加価値化(手洗いやコーティング含むメニュー)が影響。
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東京都区部(1,515円):次いで高いが、前年比は-0.394%と微減傾向。すでに高価格帯にあり、競争や自動洗車の普及により価格が横ばいの可能性。
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札幌(1,460円):前年比+62.22%という異常な上昇率が見られる。厳しい気象条件による洗車頻度の高さや、原材料費・エネルギー費の上昇が影響か。
中価格帯(1,100~1,300円)
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甲府(1,370円)は微減(-0.364%)ながら高価格帯を維持。自家用車保有率が高く、手洗いニーズが根強い地域と考えられる。
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さいたま(1,300円)や松江(1,225円、+4.701%)は都市近郊型の傾向。住宅街が広がる地域では自家用車が必需品であり、手間のかからない洗車サービスの需要が強い。
中~低価格帯(~1,200円)
-
宮崎(1,200円)、山形・宇都宮(1,155円)など地方都市では、比較的安価な設定ながら、前年比+10%前後の上昇が目立ちます。インフレ影響とともに、自動洗車機材の更新費なども価格転嫁されていると考えられます。
過去からの推移と価格上昇の背景
洗車価格はこの10年でじわじわと上昇しており、2020年頃からインフレ要因が本格化しています。特に以下の要素が影響しています。
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人件費の上昇:特に都市部では最低賃金の引き上げが影響。
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エネルギー・水道代の増加:洗車は水と電力の消費が大きく、燃料費や電気料金の上昇が価格に直結。
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自動化設備の導入コスト:非接触型洗車など新型機材の導入により、初期投資が価格に反映。
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高付加価値化による価格帯の2極化:洗車メニューが「スピード型」と「手洗い・コーティング型」に分かれ、高単価コースが都市部で増加。
特に札幌のような寒冷地では、冬季の融雪剤や泥汚れによる頻繁な洗車需要も価格上昇の1因です。
今後の展望と課題
洗車の価格は今後も緩やかな上昇が続くと見られます。燃料費や最低賃金の動向が続けば、価格転嫁は避けられません。1方で、安価なセルフ洗車の需要も根強く、「サービスの質」vs「コスト重視」の2極化が進む可能性があります。
加えて、環境配慮型の洗車(節水・無洗剤)など新しい技術導入に伴い、料金体系の再構築も予想されます。
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