洗濯機の世帯支出と購入傾向の変化|価格上昇と高機能化の背景とは

家電



2025年4月の洗濯機支出は全国平均9.911万円で、北海道が突出して高額。支出額は前年比で増加傾向にある一方、購入世帯の割合はやや減少。高機能機種の普及が進む中で、価格上昇や使い勝手の複雑化が課題。今後は、二極化した需要とスマート機能の拡充が市場をけん引すると予想される。

家計調査結果

洗濯機の相場

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 北海道 近畿 大都市 九州・沖縄 小都市B 中都市 関東 全国 東海 北陸
最新値[万円] 9.911 17.51 11.95 11.32 10.81 10.47 10.28 10.14 9.998 9.502 8.358
前年同月比[%] +7.008 +80.15 +20.47 +1.136 +2.629 +11.26 +17.93 +6.841 +4.11 -15.86 +4.597

洗濯機支出の世帯割合

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 四国 東海 中都市 関東 小都市B 全国 北陸 中国 近畿 大都市
最新値[%] 0.549 1.03 0.79 0.64 0.6 0.55 0.55 0.54 0.54 0.52 0.51
前年同月比[%] -0.774 +114.6 +64.58 +23.08 -10.45 -9.836 -1.786 +14.89 -10 +40.54 -15

 

洗濯機の推移

洗濯機の支出額
支出世帯の割合

 

詳細なデータとグラフ

 

洗濯機の家電現状と今後

2025年4月時点で、日本の世帯が洗濯機に支出した金額の全国平均は9.911万円と、高額な耐久消費財の1つとなっています。地域別では、北海道が突出して17.51万円と高く、次いで近畿(11.95万円)、大都市(11.32万円)と続きます。1方、北陸は8.358万円と最も低く、東海(9.502万円)も全国平均を下回っています。これらの差は、ドラム式など高機能機種の購入傾向、住宅環境、水道設備、気候条件(特に冬の洗濯環境)などが複合的に影響していると考えられます。


支出の増減から見る洗濯機の需要変化

前年同月比では、洗濯機の支出は全国平均で+7.008%と増加傾向を示しています。中でも北海道は+80.15%と大幅に上昇し、近畿(+20.47%)や中都市(+17.93%)でも堅調な増加が見られました。背景には、節水・節電機能の進化、洗濯乾燥機能付きの高級モデルの普及、買い替え需要の集中などが挙げられます。反面、東海(-15.86%)は支出が大きく減少しており、昨年度に大型買い替えが集中した可能性や、消費者の節約志向の表れとみられます。


購入世帯の割合と市場動向

洗濯機を購入した世帯の割合は全国平均で0.549%と、テレビ同様に耐久年数が長いため購入頻度は低めです。北海道(0.28%)や9州・沖縄(0.31%)では特に低く、買い替えサイクルが長期化していることがうかがえます。1方、近畿(0.52%)や中国・北陸(0.54%)では平均に近く、比較的安定した更新が行われていると考えられます。ただし、前年比での購入世帯割合は全体的に-0.774%と減少しており、支出額の増加とは対照的に、実際の購入件数はやや縮小傾向にあります。


洗濯機に関する課題と消費者の悩み

近年、洗濯機の高性能化に伴い、価格の上昇や設置スペースの問題、使い勝手の複雑化が課題として浮かび上がっています。特にドラム式は10万円を超える高価格帯が主流となり、所得による格差が購買選択に影響を与えています。また、共働きや単身世帯の増加により、時間短縮や乾燥機能付きモデルへのニーズは高まっているものの、メンテナンス性や耐久性に対する不満も根強くあります。


今後の洗濯機市場の展望と期待

今後の洗濯機市場は、2極化と多機能化の両面で進化が期待されます。1部の高所得層では、AI連携や自動投入、除菌・スチーム洗浄などの高機能機種への投資が続くでしょう。1方で、価格を抑えた縦型モデルも根強い需要があります。加えて、省エネ基準の強化や静音性能の向上、スマートホーム連携といった付加価値機能が普及を後押しすると見られます。今後は、環境配慮型商品や高齢者向けの操作簡便なモデルへのシフトも期待されます。

 

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