殺虫剤の平均価格と地域格差|価格変動の要因と今後の予測

家庭用品

2025年5月時点の殺虫剤1本450mLの全国平均は663.6円。姫路や浦安、柏、山口などで高値傾向が顕著で、気候や流通の影響が価格に反映。高機能製品の普及や資材高騰が価格を押し上げる要因となっており、今後も地域差を伴って上昇傾向が続く可能性が高い。

都市別の殺虫剤1本450mLの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均662+0.215
1姫路768+16.72
2浦安767
3767
4山口767+16.74
5徳島751
6大津740+14.37
7西宮723+20.1
8那覇718
9金沢713
10東京都区部713+3.184
11713
12福岡712+8.371
13川崎712
14宇都宮712
15宇部691+5.015
16さいたま680-0.73
17和歌山678
18京都677+5.781
19高知658+1.858
20高松658
21豊橋658
22横浜658+8.94
23松阪658
24所沢658+3.622
25広島658
26川口658+1.858
27岐阜658
28奈良658+1.7
29鳥取657
30静岡657
31青森657
32長崎657-11.22
33福島657
34福山657+9.136
35福井657-0.152
36盛岡657+0.767
37甲府657
38657+6.139
39枚方657
40松本657
41松山657
42東大阪657
43旭川657
44日立657
45岡山657
46小山657
47富士657
48大阪657-2.667
49名古屋657
50函館657
51八王子657-7.854
52今治657
53相模原652
54仙台652
55府中649
56立川648-13.72
57千葉647
58鹿児島646
59長岡646-0.155
60札幌646
61伊丹646+1.732
62藤沢645
63長野631-4.103
64神戸630-11.52
65新潟630
66富山630
67山形629
68秋田628-8.053
69熊本628
70浜松628
71水戸628
72宮崎628
73北九州628-4.122
74前橋628
75大分625
76松江623-2.96
77郡山602-8.371
78佐世保602
79八戸601
80佐賀601-4.754
81熊谷599-8.828
殺虫剤1本450mL

詳細なデータとグラフ

殺虫剤の小売価格の相場と推移

2025年5月時点における殺虫剤(450mL)の全国平均価格は663.6円。この水準は直近数年の価格と大きな変化はなく、むしろ前年同月比では-0.0372%とほぼ横ばい。しかし、都市ごとに見ると、顕著な価格差や上昇傾向が存在します。

最も価格が高いのは姫路(768円)で、浦安・柏・山口(各767円)がそれに続き、徳島(751円)、大津(740円)、西宮(723円)、那覇(718円)、金沢・東京都区部(713円)と続きます。これらの都市はいずれも全国平均を大きく上回っています。


都市別の価格傾向と背景

  • 姫路・西宮・大津:関西圏の中堅都市で、ドラッグストアやホームセンターが充実している1方で、殺虫剤の高機能製品(香り付きや速効性、環境配慮タイプなど)に強い需要があると推測されます。西宮では前年同月比+20.1%と急上昇。

  • 浦安・柏:首都圏郊外で戸建住宅比率が高く、屋外での虫害対策需要が高い地域。価格も全国平均より15%以上高い傾向にあります。

  • 山口・徳島・那覇:いずれも温暖湿潤な気候で、虫害の多いエリア。特に山口は+16.74%と大きな価格上昇を記録しており、夏季に向けての需要集中や仕入れコスト増が影響していると考えられます。

  • 東京都区部・金沢:全国平均をやや上回るが、比較的安定的な動きを見せています。流通網の強さと競争環境により、高騰が抑制されている可能性が高いです。


これまでの推移と長期的変動

殺虫剤の価格は2010年以降、以下のような特徴的な動きを見せています。

  • 2010年代前半:流通の多様化により、価格は600円前後で安定していた。

  • 2014〜2016年頃:エコロジー型・高性能製品の登場により、1部都市で価格上昇

  • 2020年頃のコロナ禍では、家庭内の清掃・衛生意識が高まり、殺虫剤の需要が1時的に増加。1部プレミアム製品の売上が増え、価格も上振れ傾向に。

  • 2023年以降は原材料価格の高止まりと円安による輸入部材コスト上昇が続く1方、需要の変動は緩やかであったため、価格は地域ごとの差が拡大する形で安定しています。


価格高騰の要因分析

  1. 製品の多様化と機能強化 無香料タイプ・天然由来成分配合・煙が出ないタイプなど、付加価値製品が主流化しており、平均価格が上昇傾向にある。

  2. 仕入れ・製造コストの上昇 プロパン・ブタンなどの噴射用ガスや金属容器の原材料費の高騰が価格に影響。

  3. 地域的需要の違い 気候条件により、殺虫剤の使用頻度や必要性が都市間で異なる。温暖地ではより長期間使用されるため、プレミアム製品が選ばれる傾向が強い。

  4. 流通形態の差異 地方都市では大手量販店の競争が弱いため、価格が比較的高止まりしやすい。1方で都市部では競争激化により価格上昇が緩やか


今後の見通し

  • 夏季を中心とした季節需要のさらなる高まりとともに、高付加価値製品の割合が増加することで価格は緩やかに上昇する可能性が高い。

  • 1方で、再利用可能なリフィル型や詰替え型製品の拡大により、単価は抑制される可能性もあり、2極化が進行すると思われます。

  • 地域差に関しては、気候変動による虫害の拡大(冬場の温暖化など)により、今後は価格が上昇するエリアが広がる可能性があります。

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