全国の柿卸売価格は都市別で大きく差があり、名古屋市や神戸市が高値。一方、地方は価格低迷が課題。需給調整や物流改善で安定化が期待される。
柿の卸売り市場価格
柿の高い順
名古屋市 | 神戸市 | 広島市 | 京都市 | 北九州市 | 大阪市 | 高松市 | 福岡市 | 金沢市 | 富山市 | |
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最新 | 2025年4月 | 2025年1月 | 2025年2月 | 2025年1月 | 2025年4月 | 2025年1月 | 2025年1月 | 2025年2月 | 2025年1月 | 2021年12月 |
最大期 | 2014年6月 | 2016年8月 | 2022年8月 | 2016年6月 | 2012年8月 | 2011年7月 | 2013年7月 | 2024年8月 | 2011年7月 | 2019年7月 |
最新値[円/kg] | 665 | 613 | 601 | 586.7 | 585 | 574.7 | 569 | 546 | 529.3 | 515 |
最大値[円/kg] | 3024 | 874 | 1437 | 1743 | 1890 | 1323 | 1729 | 1856 | 1995 | 1410 |
前月比[%] | +15.85 | +49.27 | +16.85 | +48.15 | -9.302 | +29.43 | +20.13 | -2.383 | +24.84 | +52.37 |
前年同月比[%] | +16.91 | +25.73 | +18.92 | +20.98 | +41.54 | +10.08 | +9.291 | +41.1 |
柿の安い順
水戸市 | 三重県 | 函館市 | 広島市 | 富山市 | 豊橋市 | 岐阜市 | 松本市 | 長崎市 | 上尾市 | |
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最新 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2016年12月 | 2025年2月 | 2021年12月 | 2016年12月 | 2023年12月 | 2021年12月 | 2023年12月 | 2016年12月 |
最大期 | 2010年7月 | 2014年7月 | 2010年7月 | 2022年8月 | 2019年7月 | 2012年7月 | 2019年7月 | 2011年7月 | 2023年6月 | 2011年7月 |
最新値[円/kg] | 385 | 264 | 366 | 601 | 515 | 168 | 221 | 392 | 294 | 286 |
最大値[円/kg] | 1225 | 1391 | 1082 | 1437 | 1410 | 945 | 1814 | 1235 | 1890 | 1509 |
前月比[%] | +14.24 | +57.14 | +46.99 | +16.85 | +52.37 | +20.86 | -4.329 | +15.63 | -8.125 | +5.926 |
前年同月比[%] | +12.9 | -3.65 | -5.67 | +25.73 | +41.1 | +12 | +132.6 | +3.43 | +46.27 | -1.379 |
柿の推移


その他のデータとグラフ
柿の価格についての推移と展望
2025年4月時点での都市別柿卸売価格は、名古屋市が665円/kgと最も高く、続いて神戸市613円/kg、広島市601円/kgとなっている。1方、豊橋市168円/kgや3重県264円/kgなど低価格地域も存在する。価格は地域や流通環境、生産量の違いによって大きく異なる。
柿価格のこれまでの特徴
柿の価格は季節性に加え、地域ごとの生産状況や市場需要の違いに左右されてきた。都市圏の大市場では高品質で付加価値の高い柿が流通しやすく、価格も高止まりする傾向がある。1方で、地方の生産過剰や物流の制約で価格が抑えられる地域もある。
地域別ランキングの特色
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高価格帯の都市群名古屋市、神戸市、広島市、京都市、大阪市などは消費力が強く、高付加価値品種の取り扱いが多い。特に神戸市と京都市は前月比で約50%の大幅増を記録しており、需要増加や供給不足が影響している可能性が高い。
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中間価格帯の都市群福岡市や金沢市、高松市などは価格の上昇幅も安定しており、地域の需給バランスが比較的良好であることがうかがえる。
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低価格帯の都市群豊橋市や3重県、岐阜市、水戸市などでは依然として価格が低め。特に岐阜市は前年同月比で+132.6%と大きく増加しているものの、もともとの価格水準が低いことが背景にある。
最近の市場の問題点
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価格変動の激しさ前月比で神戸市や富山市が50%前後の急激な価格上昇を示す1方、北9州市や長崎市は大幅な価格低下。需給調整の難しさや天候・物流問題が影響。
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需給ギャップと流通課題大都市圏では需要が供給を上回りやすいが、地方では過剰供給や流通効率の悪化による価格低迷が続いている。
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品質の多様化と消費者ニーズの変化消費者の嗜好が多様化し、高品質品やブランド柿への需要が高まっているが、低価格品の流通も根強い。
今後の展望と期待
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価格安定化のための需給調整地域間の情報共有や連携強化により過剰供給の抑制や需要の均衡を図ることが重要。
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物流インフラと販売チャネルの整備特に地方都市の流通効率化が価格の底上げにつながる可能性がある。
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ブランド戦略の強化と品質向上高付加価値品種の開発と地域ブランド化により、消費者支持を獲得し価格上昇を目指す。
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気候変動対応と生産技術革新不安定な天候を乗り越えるための耐病性品種や栽培技術の導入が今後の安定供給に寄与。
まとめ
柿の卸売市場価格は地域によって大きく異なり、大都市圏で高値が続く1方、地方では価格低迷が課題となっている。価格変動が激しいため、需給調整や物流改善、品質向上によるブランド化が今後の市場安定の鍵となる。
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