柔軟仕上剤の支出都市ランキング｜高知・浜松・高松が上位に急増

2025年4月時点での柔軟仕上剤の全国平均支出は262円。高知市（434円）や浜松市（348円）など地方都市を中心に支出が高く、特に高松市は前年比+211.8%と大幅増。購入頻度でも青森や高知が上位。気候や生活スタイル、香りの嗜好が支出に影響を与えており、今後は無香料志向も広がる可能性がある。

柔軟仕上剤は洗濯時の衣類の手触りや香りを向上させる生活必需品であり、日本では家庭の清潔感や香りへの意識の高まりとともに、長年安定した需要があります。特に気候、家族構成、生活習慣などにより都市別に支出額や購入頻度には明確な差が見られます。

支出額上位都市の特徴と傾向

2025年4月時点の全国平均支出は262円。これに対して最も高いのは高知市（434円）で、全国平均の約1.7倍となっています。続く浜松市（348円）、広島市（345円）、静岡市（332円）、高松市（318円）などは、いずれも中～地方都市でありながら、柔軟剤に対する支出が非常に高い点が注目されます。

高知市の+96.38%という増加率は特筆すべきで、洗濯文化における香りや肌触りの重視傾向が強まったことが影響していると考えられます。また、高松市では前年比+211.8%と驚異的な上昇を示し、商品の入れ替えや新製品ブームの可能性も示唆されます。

購入頻度に見る使用習慣の違い

柔軟剤の全国の平均購入頻度は月0.4回で、月に1回以下の購入が1般的です。これに対し、青森市（0.56回）、高知市（0.54回）、静岡市・富山市・北9州市（0.49回）などでは、ほぼ月に1回以上の頻度で購入されています。これらの都市では、大家族や洗濯回数が多い世帯が多い可能性や、香りの好みにこだわるライフスタイルが根付いていると考えられます。

地域性と気候の影響

柔軟仕上剤の使用量や購入傾向は、湿度・気温・乾燥環境とも密接に関連しています。たとえば、高知市や鹿児島市など温暖湿潤な地域では、屋外干しが中心であるため、衣類の仕上がりや香りへのこだわりが強く、結果的に柔軟剤への支出が高くなると考えられます。

1方で、都市部においては洗濯乾燥機の普及や集合住宅での室内干しの普及によって、購入頻度や支出額が控えめな傾向もあります。

前年比から見る変化の動き

全国的には支出額（-0.758%）・購入頻度（-4.762%）ともに微減ですが、都市別に見ると変化は多様です。高知市（+68.75%）、北9州市（+53.13%）、富山市（+63.33%）のように使用意識が大きく高まった地域が存在する1方、静岡市（-10.91%）や大分市（-23.33%）など使用が減少している都市もあります。これは、ボトルサイズの大型化や詰替え商品の普及、節約志向の高まりが影響していると推測されます。

今後の展望と消費スタイルの変化

近年は「香害」への配慮やアレルギー対策の流れから、無香料・低刺激タイプの柔軟仕上剤も登場しています。これにより、価格や香りの好みによる都市間の消費行動の差が1層拡大していくことが予想されます。また、サブスクリプション型の日用品定期購入やまとめ買いの増加も、今後の支出傾向に影響を与えるでしょう。