2025年の机・いす購入月間平均支出は2.564万円で、四国5.39万円、北陸4.243万円が高額。前年同月比は全国で-17.11%と減少だが、四国や東北、近畿では大幅増加。購入世帯割合は全国平均0.785%、地域差も顕著。若年層の購入減少や耐久性向上が課題だが、多機能・健康志向家具や地域密着型製品で市場の成長が期待される。
家計調査結果
机・いすの相場
机・いす支出の世帯割合
机・いすの推移


詳細なデータとグラフ
机・いすの家具現状と今後
2025年4月時点での日本の机・いす購入の月間平均支出は約2.564万円です。地域別で見ると、4国が5.39万円と突出しており、北陸の4.243万円も全国平均2.273万円を大きく上回っています。その他、小都市B2.666万円、東海2.637万円、中都市2.454万円、中国2.336万円、全国2.273万円、小都市A2.231万円、東北2.09万円、9州・沖縄2.08万円の順です。
4国や北陸の支出額が高い背景には、生活スタイルの違いや家具に対する価値観、さらには地域の住宅事情などが影響していると考えられます。特に4国は高額支出が目立ち、質の高い製品へのニーズが強いことが推察されます。
前年同月比に見る増減動向
前年同月比では全国平均が-17.11%と減少傾向にありますが、地域別には大きなばらつきがあります。4国は+86.95%、東海は+75.43%、東北は+136%、北陸は+12.5%、小都市Bは+13.01%、小都市Aは+13.1%と増加傾向を示しています。対して、中国は-77.66%、全国-14.05%、中都市-7.137%、9州・沖縄+0.343%といった減少が見られます。
これらの差異は、各地域の経済状況、住宅の新築・リフォーム状況、在宅勤務の普及など生活環境の変化が影響していると考えられます。東北や4国の大幅増加は、新生活様式に対応した家具需要の高まりを示唆しています。
机・いす購入世帯割合の特徴と変化
机・いすを購入した世帯の割合は全国平均0.785%ですが、4国が0.87%、北陸0.82%、近畿0.82%、東北0.79%、中国0.76%など比較的高く、東海0.5%や9州・沖縄0.66%はやや低めです。
前年同月比では全国平均+30.37%で増加傾向。特に近畿+148.5%、中国+123.5%、4国+81.25%、東北+54.9%の大幅増加が目立ちます。逆に東海-15.25%、9州・沖縄-16.46%、北陸-9.89%は減少です。
購入世帯割合の増減は、地域の人口動態や住居タイプの変化、生活様式の変化に敏感に反応していると考えられます。
机・いす購入支出の課題と今後の展望
机・いすは生活や仕事の基本家具として不可欠であり、特にリモートワークや在宅学習の増加が需要を押し上げています。しかし、全体的に支出が減少傾向の地域もあり、若年層の家具購入意欲の低下や消費者の節約志向も課題です。また、家具の耐久性向上により買い替え頻度が下がる可能性もあります。
1方で、4国や東北、近畿など1部地域での支出増加や購入世帯割合の増加は、地域特有の生活様式変化や経済回復を示唆しています。今後は、以下の点が重要となるでしょう。
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多機能・健康志向デザインの強化:長時間使用に適した人体工学的デザインの需要増加。
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地域密着型製品展開:地域の特性を活かした素材・デザインの開発。
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オンライン販売と実店舗の融合強化:消費者が納得して購入できる体験の提供。
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環境配慮型素材とサステナブル家具の普及:環境意識の高まりを反映。
これらを踏まえ、机・いす市場は新たな生活様式や価値観に対応しつつ、地域ごとの特色を活かした戦略で成長していくことが期待されます。
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