【最新】月極駐車場の価格差を徹底分析|地域別の車庫借料とその背景

自動車・交通



2025年4月時点での日本の車庫借料(月極駐車場代)の全国平均は1.061万円。最も高いのは東京都区部の2.714万円で、那覇や府中、大阪も高水準。一方で今治や宇部などは0.45万円と大きな地域差が見られる。那覇では前年比+22.86%と急騰した一方、佐世保では-21.74%と大幅に下落。地価、観光需要、都市再開発などが価格変動の主要因であり、今後も都市部と地方で二極化が進む可能性がある。

自動車・交通の都市別小売価格

車庫借料価格の高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 東京都区部 府中 高松 大阪 川崎 那覇 横浜 西宮 神戸 千葉
最新値[万円] 1.061 2.714 2.083 2.033 2 1.9 1.773 1.663 1.648 1.622 1.616
平均比[%] 100 255.7 196.3 191.6 188.4 179 167.1 156.7 155.3 152.8 152.2
前年月同比[%] +2.711 +22.86 +0.981

車庫借料価格の低い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 今治 宇部 豊橋 郡山 長野 浜松 富山 佐世保 甲府 八戸
最新値[万円] 1.061 0.45 0.45 0.478 0.517 0.533 0.567 0.583 0.6 0.6 0.633
平均比[%] 100 42.39 42.39 45.06 48.68 50.24 53.39 54.95 56.53 56.53 59.66
前年月同比[%] +2.711 -21.74 +8.572

 

これまでの駐車料・免許の推移

車庫借料の小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

車庫借料の現状と今後

2010年から2025年にかけて、日本全国の月極駐車場の平均借料は緩やかな上昇傾向を見せてきました。2025年4月の最新データでは全国平均が1.061万円となり、2010年代前半の0.95万円前後と比較すると約12%前後の上昇です。

この価格上昇には以下の要素が関係しています:

  • 都市部の地価上昇と再開発による需給バランスの変化

  • 高齢化による地方需要の減退と都市集中化

  • 自動車保有率の微減と駐車場契約の流動性の変化

  • 駐車場オーナーによる設備更新やセキュリティ強化による費用転嫁

車庫借料が高い都市の特徴と価格要因

上位都市(2025年4月時点)は以下の通り:

都市 1か月あたりの借料 前年比
東京都区部 2.714万円 記載なし
府中 2.083万円 記載なし
高松 2.033万円 記載なし
大阪 2万円 記載なし
川崎 1.9万円 記載なし
那覇 1.773万円 +22.86%
横浜 1.663万円 記載なし
西宮 1.648万円 記載なし
神戸 1.622万円 記載なし
千葉 1.616万円 +0.981%

特徴的な都市と動向:

  • 東京都区部(2.714万円):全国トップ。土地価格の高さ、再開発による供給の制約、オフィス需要やタワーマンションによる駐車場不足が要因。

  • 那覇(+22.86%):観光客回復とホテル・観光施設周辺の需要増加が影響。特にレンタカー需要と地価上昇の影響が大きい。

  • 高松・府中:地価や住宅密集地の構造により月極スペースの希少性が強調され、価格が上振れしている。

車庫借料が安い都市とその背景

最下位に近い10都市では、以下のような価格帯です:

都市 1か月あたりの借料 前年比
今治 0.45万円 記載なし
宇部 0.45万円 記載なし
豊橋 0.478万円 記載なし
郡山 0.517万円 記載なし
長野 0.533万円 記載なし
浜松 0.567万円 記載なし
富山 0.583万円 記載なし
佐世保 0.6万円 -21.74%
甲府 0.6万円 記載なし
8戸 0.633万円 +8.572%

特徴と背景:

  • 今治・宇部など地方中小都市では、土地が広く駐車場も潤沢。車社会ではあるものの、無料または格安の駐車スペースが1般的で、有料契約に対する需要が限定的です。

  • 佐世保(-21.74%):需要減少、空き地活用型駐車場の普及、郊外移転などにより値下げ圧力。

  • 8戸(+8.572%):局地的な再開発や企業誘致、中心市街地への集中による需給の変化が考えられます。

都市別の価格差を生み出す構造要因

全国平均1.061万円に対して、東京都区部(2.714万円)と今治・宇部(0.45万円)では6倍以上の格差があります。

この格差は以下の構造的要因によって形成されています:

  1. 地価・固定資産税の差:都市部では駐車場経営自体にコストがかかり、収益確保のために高単価が求められる。

  2. 住宅供給形態の違い:地方では戸建てに駐車スペースが付属するのが標準で、月極需要が薄い。

  3. 自動車依存度の差:地方では1家に複数台が当たり前だが、その分自宅敷地に停める傾向が強い。

  4. 観光需要・再開発:那覇や横浜などでは再開発で月極駐車場が削減され、価格が高騰する傾向。

今後の見通しと懸念

今後の月極駐車場料金には以下のような影響が想定されます:

値上がり要因:

  • 観光回復・都心回帰による駐車場需要増

  • マンション建設での駐車台数削減方針(共有スペース縮小)

  • 設備のスマート化・防犯対策コストの転嫁

  • 自治体による外部車両規制による囲い込み(例:時間貸し禁止区域など)

値下がり要因:

  • 若者の車離れ・シェアリング普及

  • リモートワーク定着による通勤需要の減少

  • 郊外の空き地駐車場競争の激化

特に都市部と地方の価格2極化はさらに進行し、地方では無料・格安駐車場が増加する1方、都市部では上昇圧力が続くと予想されます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました