【2025年最新】ぶどう価格が全国で急騰|大阪・名古屋で高値更新、今後の見通し

ぶどう

2025年6月の全国ぶどう市場では価格が約2,500円/kgと前年より6.5%上昇した一方、卸売数量は大幅に減少。札幌、東京、沖縄で高値が目立ち、品質重視の高級志向と気候変動による供給減が価格高騰を促している。今後は生産効率向上や物流改善が課題となる。

ぶどうの市場価格

2025年6月
降順昇順
市場卸売価格[円/kg]主要比前年同月比[%]
主要市場2502100+6.578
1札幌市2942117.6+8.533
2東京都2935117.3+8.761
3沖縄県2796111.8+33.67
4神戸市2737109.4+24.15
5大阪市2734109.3+7.035
6金沢市2630105.1-0.915
7京都市2527101+9.618
8高松市242696.99+8.511
9名古屋市218987.5+5.938
10横浜市218587.35+5.944
11福岡市211784.61+7.321
12仙台市195478.09+16.87
13広島市184373.66+3.738
14北九州市182372.86-1.704

市場価格の推移

ぶどうの市場価格

全国の卸売数量

2025年6月
降順昇順
市場卸売数量[kt]主要比前年同月比[%]
主要市場0.961100-22.12
1東京都0.2930.18-30.12
2大阪市0.19820.6-18.85
3福岡市0.14915.5-13.87
4名古屋市0.0828.533-18.81
5広島市0.0636.556-30.77
6京都市0.0596.139-16.9
7北九州市0.0343.538+25.93
8横浜市0.0323.33-17.95
9仙台市0.0171.769-29.17
10神戸市0.0121.249-20
11札幌市0.0111.145-26.67
12高松市0.011.041
13金沢市0.0040.416
14沖縄県00-100

卸売数量の推移

ぶどうの卸売数量

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

ぶどうの卸売り市場の現状と今後

2010年以降、全国のぶどう市場は価格の緩やかな上昇傾向と卸売数量の減少傾向が見られます。2025年6月の最新データでは、全国主要市場の平均価格は2,502円/kgで前年同月比で+6.578%の増加。数量は0.961ktで、前年同月比で-22.12%の大幅減少が顕著です。この価格上昇と数量減少の2重構造は、市場全体の需給逼迫と品質重視の流れを示しています。


都市別の価格特徴

最高値は札幌市の2,942円/kgで、東京都(2,935円/kg)、沖縄県(2,796円/kg)が続きます。沖縄県は前年同月比で価格が+33.67%と大幅上昇し、神戸市も+24.15%の上昇を示しました。1方、金沢市は前年から若干の価格減少(−0.915%)があり、地域による価格差や市場特性の違いが表れています。価格の高い都市は大都市圏と北海道、沖縄に集中しており、需要の強さや高品質志向、輸送コストの影響が色濃く反映されています。


卸売数量の都市別動向

卸売数量の多い順に見ると、主要市場(0.961kt)、東京都(0.29kt)、大阪市(0.198kt)、福岡市(0.149kt)、名古屋市(0.082kt)など大都市圏が中心。ほとんどの都市で数量は前年より減少傾向にあり、特に東京都は−30.12%、広島市は−30.77%、仙台市は−29.17%と大幅減。唯1、北9州市が前年より+25.93%と増加しており、地方市場の1部で取引拡大が見られます。


価格高騰の要因

ぶどう価格上昇の背景には、以下の複合要因があります:

  • 生産量の減少:天候不順や異常気象、特に猛暑や台風の影響で品質の良いぶどうの収穫量が減少。

  • ② 高級品志向の強まり:消費者の味覚・品質要求が高まり、高品質ぶどうが市場で高値を付ける傾向。

  • ③ 物流コストの増加:特に北海道・沖縄の遠隔地市場では輸送費の上昇が価格に反映。

  • ④ 農業労働力不足:収穫や選果作業の人手不足で生産効率が低下し、供給減少を招いている。


ぶどう生産の動向と地域別特色

主な産地は山梨、長野、岡山、山形などですが、全国的に生産農家の高齢化や担い手不足が深刻化。品質重視のブランド戦略が進む1方で、生産量自体は安定せず、市場供給が減少傾向。特に近年は気候変動の影響が顕著で、収穫時期や品質管理が難しい状況にある。都市部の高価格市場では高級品需要が根強く、地方市場は数量維持に苦戦する2極化が進んでいます。


今後の展望と課題

  • 安定供給と品質確保の両立が課題であり、農業技術革新や効率化が必要。

  • 新規就農者育成や労働環境改善による生産基盤強化。

  • 消費者ニーズの多様化に対応した商品開発(加工品や小粒・手軽品など)も重要。

  • 物流ネットワークの最適化でコスト抑制と鮮度保持を図る。

これらを通じて、ぶどう市場の持続的成長を目指す動きが求められています。

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