全国の米販売量分析:新潟・東北の減少と地域別回復の兆し

穀物統計



全国の米販売量は平均21.31トンで、地域ごとに大きな差が見られます。新潟や秋田など主要産地は販売量が高いものの減少傾向にあり、岩手や福島は回復傾向です。今後は輸出強化やブランド戦略、6次産業化が地域別の鍵となります。

米販売量のデータとグラフ

米販売量の高い順

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 新潟 秋田 山形 宮城 岩手 福島 青森 千葉 茨城 富山
最新値[トン] 21.31 124.3 96.1 64.4 52.8 49.9 46.8 44.5 43.7 40.1 33.9
前月比[%] +21.74 +20.33 +27.96 +31.16 +23.94 +35.23 +20 +24.65 +7.901 +18.99 +20.64
前年同月比[%] +0.81 -2.662 -11.1 -15.49 +0.38 +40.17 +37.24 -10.1 +12.05 +31.48 +27.44

米販売量の安い順

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 和歌山 鹿児島 沖縄 神奈川 長崎 山梨 徳島 静岡 群馬 京都
最新値[トン] 21.31 0.5 1 1.1 2.1 2.4 2.5 2.6 2.9 3.6 3.7
前月比[%] +21.74 +25 +11.11 +20 +31.58 +13.04 +7.407 +38.46 +12.12
前年同月比[%] +0.81 -16.67 -28.57 +16.67 -45.45 -10.71 -16.13 -21.62 -17.78

 

米販売量の推移

米販売量の推移
最近の米販売量

最新の米販売量

米販売量
米販売量

 

詳細なデータとグラフ

 

米販売量についての推移と展望

最新の全国平均の米販売量は21.31トンとなっており、地域間の販売規模には大きな差が見られます。上位産地とその他の県では100トン以上の開きがあり、生産量・ブランド力・流通力などの格差が販売量に直結しています。


これまでの特徴と長期トレンド

2014年からのデータを見ると、販売量は徐々に減少傾向にあり、消費量の減少・人口減・若年層の米離れが背景と考えられます。ただし、地域によっては販路の見直しやブランド米の戦略で販売量を維持・回復している事例もあります。


直近の動きと顕在化する課題

2025年3月時点の販売量において、上位産地の新潟(124.3トン)や秋田(96.1トン)は依然として全国をリードしていますが、前年同月比で新潟-2.66%、秋田-11.1%、山形-15.49%と、主要産地での減少傾向が目立ちます

一方で、岩手(+40.17%)や福島(+37.24%)は大幅に増加しており、これまでの風評被害からの回復や新たな販路開拓の効果が見られます。


地域別の販売量の特色

販売量が多い県の傾向(東北・北陸)
  • 新潟県:最大の販売量を誇り、コシヒカリのブランド力が強い。

  • 秋田・山形・宮城:東北の中核産地として安定供給。ただし、前年同月比では減少傾向が続く。

  • 岩手・福島:回復傾向が顕著。ブランド強化と地元消費の促進が奏功。

販売量が少ない県の傾向(都市部・南西地域)
  • 和歌山・鹿児島・沖縄:生産量自体が少なく、販売量も低水準。特に和歌山0.5トン、鹿児島1トンと最小規模。

  • 神奈川・山梨・静岡などの都市部近郊:農地面積の縮小に加え、コメ以外の作物との兼業化が進んでいる。


今後の推移と期待される戦略

  • ブランド米の輸出・ネット販売強化 販売量を拡大するには、国内市場に加え、海外市場への輸出強化が不可欠です。

  • 少量生産県の6次産業化 和歌山や静岡のような小規模生産県では、米粉や加工食品への展開がカギ。

  • 高付加価値化による価格維持と販売量の両立 単純な量よりも質を求める流れに合わせて、「プレミアム米」としての販促が重要です。


まとめ

全国の米販売量は全体として減少傾向にあるものの、地域によっては回復基調や成長の兆しも見られる状況です。今後は、ブランド戦略や販路の多角化が、地域ごとの販売量に大きな影響を及ぼすと考えられます。特に中堅県の戦略的拡販や、少量生産県の差別化が重要です。

 

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