柿の果物価格動向|全国卸売市場での地域差と今後の予測

果物価格(都市別)



全国の卸売市場における柿の価格は、2025年4月時点で平均625円/kg。名古屋市が665円/kgと最も高く、北九州市は585円/kgと低めです。春先は柿の旬を外れているため保存品中心で価格変動が激しく、物流コストや地域需要の違いも影響しています。今後は加工需要の増加と生産者減少により、価格の上昇圧力が続く可能性があります。

柿の卸売り市場価格

柿の高い順

2025年4月 1 2 3
名称 平均 名古屋市 主要市場 北九州市
最新値[円/kg] 625 665 625 585
前月比[%] +13.29 +15.85 +11.21 -9.302
前年同月比[%]

柿の安い順

2025年4月 1 2 3
名称 平均 北九州市 主要市場 名古屋市
最新値[円/kg] 625 585 625 665
前月比[%] +13.29 -9.302 +11.21 +15.85
前年同月比[%]

 

柿の推移

柿の市場価格
柿の市場価格

最新の価格データ

最新データ

 

その他のデータとグラフ

 

柿の価格についての推移と展望

柿は日本全国で生産される果物の一つで、秋の味覚を代表する存在です。特に奈良・和歌山・福岡・岐阜などが主要産地として知られており、「富有柿」「次郎柿」「平核無柿」など多様な品種があります。

卸売市場では、出荷時期(10月~12月が主)から大きく外れる4月の価格動向は、冷蔵保存品や加工用の出回りに左右されるのが特徴です。


2025年4月の価格と変動

  • 全国平均:625円/kg(前月比 +13.29%)

  • 名古屋市:665円/kg(前月比 +15.85%)

  • 主要市場(東京、大阪などの大規模市場):625円/kg(前月比 +11.21%)

  • 北九州市:585円/kg(前月比 -9.302%

価格の高低を見ると、名古屋市が最も高く、北九州市が最も安い状況です。前月比で見ると、北九州のみ下落している点が注目に値します。


価格変動の背景と最近の問題

シーズン外の供給

4月は柿の旬を過ぎた時期であり、出回る品は多くが冷蔵保存品または輸入品(韓国産など)です。このため品質にバラつきが出やすく、価格変動も大きくなりがちです。

市場による差

名古屋の高値は、品質重視の高級果実の流通が比較的多い傾向を示しています。一方で北九州では、地元消費向けの中級品・加工用柿の比率が高く、価格も下がりやすい構造となっています。

物流・人手不足

近年、物流の人手不足・コスト増により、遠方市場への出荷は敬遠される傾向があります。これが価格の地域格差を拡大している一因と考えられます。


地域別の価格特色

名古屋市

  • 高価格傾向。中京圏では贈答用果物の需要が比較的安定しており、品質重視。

  • 価格上昇幅(+15.85%)は、春先に高品質な保存柿が市場に流通した影響と見られる。

主要市場(東京・大阪など)

  • 平均的な動き。大消費地であるため、多様な品質・価格帯が共存する。

  • 価格上昇(+11.21%)は、保存柿在庫の調整と需要回復が要因。

北九州市

  • 唯一の価格下落(-9.302%)。これは地元需要の低迷や在庫過多が影響した可能性がある。

  • 消費者の「季節感」重視が強いため、旬を外れた柿への関心が薄いことも背景にある。


今後の価格動向と予想

期待される動き

  • 2025年秋の収穫期に向けては価格は安定する見込み

  • 今後は加工用・業務用柿の需要増(ドライフルーツ、冷凍スイーツ用)が期待される。

  • 天候次第で2025年秋の収穫量が変動するため、春先価格の安定化には時間がかかる可能性もある。

長期的視点での懸念

  • 高齢化による生産者減少や、剪定・収穫の重労働化により、今後柿の供給量はじわじわと減少する可能性があります。

  • その場合、旬外れ時期(春~夏)の価格は上昇傾向が続く可能性があります。

 

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