旅行用かばん1個の小売り価格は、2010年から2025年まで緩やかな変動を経て、最新では平均2.065万円となりました。金沢や山口では高価格帯が目立つ一方、和歌山や甲府では低価格帯が中心です。円安や物流費の高騰、旅行需要回復が価格上昇要因となっています。都市ごとの消費志向や地域経済の違いも影響し、価格動向に地域差が見られます。
衣類・美容の都市別小売価格
旅行用かばん価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 金沢 | 山口 | 大津 | 岡山 | 鳥取 | さいたま | 札幌 | 佐賀 | 仙台 | 山形 |
最新値[万円] | 2.065 | 3.276 | 3.274 | 3.058 | 2.779 | 2.756 | 2.657 | 2.574 | 2.523 | 2.435 | 2.369 |
平均比[%] | 100 | 158.7 | 158.6 | 148.1 | 134.6 | 133.5 | 128.7 | 124.7 | 122.2 | 117.9 | 114.7 |
前年月同比[%] | -2.256 | -3.249 | 5.554 | 9.164 | -9.33 | 1.35 | -22.47 | 4.464 | -0.00396 | 19.44 | -11.02 |
旅行用かばん価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 和歌山 | 甲府 | 津 | 奈良 | 高松 | 水戸 | 宇都宮 | 福井 | 横浜 | 長野 |
最新値[万円] | 2.065 | 1.335 | 1.335 | 1.448 | 1.489 | 1.489 | 1.495 | 1.623 | 1.635 | 1.639 | 1.712 |
平均比[%] | 100 | 64.64 | 64.64 | 70.15 | 72.1 | 72.1 | 72.42 | 78.59 | 79.2 | 79.37 | 82.92 |
前年月同比[%] | -2.256 | -9.897 | -16.16 | -16.49 | 6.564 | 2.528 | 22.04 | -27.42 | 0 | 1.136 | 31.56 |
これまでの服飾の推移


詳細なデータとグラフ
旅行用かばんの現状と今後
日本における旅行用かばんの小売り価格は、2010年から2025年3月にかけて緩やかな変動を見せつつ、近年では上昇傾向が見られます。本稿では、価格推移の概要、地域ごとの特徴、そして最近の価格上昇要因について分析します。
旅行用かばんの価格推移
旅行用かばん1個の全国平均価格は、最新データで2.065万円となっています。これは、過去15年間で一定の増減を繰り返しながらも、特に2020年以降、円安や物流コストの上昇、海外需要の高まりなどを背景に上昇基調を強めてきた結果といえます。コロナ禍後の旅行需要回復も影響を与えています。
高価格帯都市の特徴
高価格順でみると、金沢(3.276万円)、山口(3.274万円)、大津(3.058万円)などが上位に位置しています。これらの都市では、富裕層向け商品や観光客向け高級ブランド品の需要が高いことが影響していると考えられます。特に金沢は観光地としての人気も高く、品質重視の傾向が価格を押し上げています。
前年同期比でみると、仙台は19.44%の大幅増、山口は5.554%増と堅調ですが、岡山(-9.33%)、さいたま(-22.47%)など、下落傾向の都市も見られ、地域経済の影響や消費者の選好変化が反映されています。
低価格帯都市の特徴
一方、低価格順では和歌山(1.335万円)、甲府(1.335万円)、津(1.448万円)などが並びます。これらの都市では、実用性重視や価格志向が強く、低価格帯の商品が好まれる傾向が見られます。特に宇都宮は前年同期比-27.42%と大幅下落しており、廉価品へのシフトが進んだ可能性が考えられます。
なお、長野は前年同期比31.56%増と、低価格帯にもかかわらず大幅な価格上昇がみられ、局地的な高級志向の高まりや小売り業態の変化が推測されます。
最近の価格上昇要因
旅行用かばんの価格上昇には、いくつかの要因が複合的に作用しています。
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円安:輸入品の仕入れコストが上昇し、販売価格に転嫁されるケースが増加。
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物流コストの高騰:燃料価格の上昇や人手不足による配送コスト増。
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原材料費の高騰:ポリカーボネートなどの主要素材価格が国際的に上昇。
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需要の回復:コロナ禍後の旅行需要復活により、高価格帯商品への需要が増加。
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都市ごとの購買層の違い:観光地や大都市圏ではブランド志向が強く、高価格商品が選ばれやすい。
これらが複合的に影響し、平均価格が押し上げられています。
まとめ
日本の旅行用かばん価格は、地域ごとに差がありながらも、近年では全体的に上昇傾向にあります。今後も為替動向や原材料費、国際情勢に左右されながら、価格の高止まりが続く可能性が高いと予想されます。
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