【庭手入れ代 都市別支出ランキング】岡山市が全国平均の9倍超

2025年4月の庭手入れ代は全国平均367円で、前年比+326.7%と大幅増。岡山市は3,423円と突出して高く、さいたま市・鳥取市・千葉市も高水準。一方、都市部では平均以下にとどまる。購入頻度は0.01回と低く、季節的な外注需要に左右されやすい傾向が見られる。

「庭手入れ代」とは、植木の剪定、草刈り、除草、整地、清掃など、個人住宅などにおける庭園の管理・維持にかかる外注費用を指します。自宅に庭がある世帯を中心に支出されるため、都市部のマンション居住者が多い地域では金額が少なく、逆に戸建て住宅比率が高く、緑の多い地域では支出が高まる傾向があります。

支出額の高い都市とその特徴

2025年4月時点のデータによると、庭手入れ代の全国平均は367円ですが、地域によって大きな差があります。

特に支出が多い都市は以下の通りです：

• 岡山市：3,423円

• さいたま市：1,938円

• 鳥取市：1,856円

• 千葉市：1,336円

岡山市の金額は突出しており、全国平均の約9倍にも上ります。これは、庭付き戸建て住宅が多い地域特性に加え、外注による定期的な庭管理が普及していることが考えられます。さいたま市や千葉市も、郊外の1戸建てが多く、庭を持つ家庭が少なくないことが背景にあるとみられます。

中位・下位都市の動向

• 松江市：747円

• 川崎市：642円

• 横浜市：484円

• 東京都区部：407円

• 大津市：284円

• 長崎市：228円

都市部の中では東京都区部や横浜市、川崎市などでも1定の支出が見られますが、全体的には低めです。マンションや集合住宅の多さが背景にあり、自宅での庭手入れを行う必要がない家庭が多いことを反映しています。

支出回数の比較

各世帯が「庭手入れ代」を支出した月間平均回数は全国でわずか0.01回と非常に低く、以下の都市でやや高めとなっています：

• さいたま市：0.03回

• 鳥取市・福岡市・松江市・横浜市・千葉市：0.02回

これは、庭の維持が季節性を持ち、年に数回程度しか発生しない作業であるためです。特定の季節や気候に合わせて剪定・草刈りを行うため、定常的な支出にはなりにくく、平均回数も低水準となっています。

前年比から見る急激な増加

特筆すべきは前年比で、全国平均が+326.7%と急増している点です。特に千葉市は+724.7%と大幅な伸びを示しており、定期契約の開始、災害復旧、補助金制度など外的要因による需要の急増が想定されます。東京都区部も微増（+4.627%）となっていますが、他の都市については明確な前年比増減データが欠落しており、注意が必要です。

まとめと今後の動向

庭手入れ代は、住環境の広さや戸建て率、季節的需要、外注文化などに影響を受ける支出項目であり、都市間で大きな開きがあります。特に岡山市のように庭付き住宅の比率が高く、外注サービスが定着している地域では今後も高水準が続くと予想されます。

また、高齢化の進展による「庭の手入れを自分でできない世帯の増加」も、今後の支出拡大要因となる可能性があります。