幼児用紙おむつ価格の地域差と上昇要因|育児家庭の負担分析

医療

2025年5月の幼児用紙おむつ10枚の全国平均は356.1円。川口や富士、宮崎などで高値を記録し、前年比+8.067%と大幅上昇。原材料費や輸入コスト、人件費の高騰が主因。都市による流通環境や小売形態の違いも価格差に影響している。

都市別の幼児用紙おむつ10枚の相場価格

2025年5月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均356.1+8.067
1川口412+8.421
2富士411+39.32
3宮崎388+28.48
4前橋382+9.456
5旭川379+7.977
6盛岡378+11.18
7所沢378+8
8藤沢377
9郡山376+11.24
10豊橋376
11高松375+9.649
12西宮375+11.61
13徳島373+5.966
14山口372+9.735
15松山371+9.763
16神戸368+7.289
17秋田367+10.54
18高知366+15.46
19那覇366+7.965
20大阪366+2.235
21名古屋366+8.284
22佐賀366+3.39
23伊丹365+3.693
24青森364-9
25福山363+4.31
26岡山363+7.396
27宇部363+11.35
28東大阪360+1.408
29日立360+12.5
30長岡359+17.32
31甲府359+1.127
32松阪359+17.32
33姫路359+10.12
34和歌山359+2.279
35鹿児島358+10.84
36府中358+0.562
37奈良358+12.23
38357+13.33
39八王子356-0.559
40立川355+6.287
41福井355+5.655
42熊本355+7.576
43浦安355+3.801
44松江354-1.667
45金沢353+14.24
46浜松353+6.97
47広島353+7.295
48大分353+9.627
49横浜352+3.226
50京都351+5.405
51さいたま351-1.127
52鳥取350+11.46
53新潟350+12.9
54仙台348+10.83
55347+12.3
56大津347+10.86
57北九州347+6.442
58福島346+14.57
59熊谷345
60札幌345+9.177
61水戸344+2.077
62千葉344+10.97
63東京都区部343+2.388
64函館343+13.58
65相模原342+9.615
66岐阜342+6.211
67341
68佐世保341+11.44
69長野340+5.919
70福岡340+10.75
71富山340+9.677
72宇都宮339-1.166
73長崎337+13.47
74今治336+7.006
75静岡332+11.41
76松本330-0.302
77枚方329+4.114
78山形329-4.36
79川崎328+1.235
80小山324+20
81八戸324+1.25
幼児用紙おむつ10枚

詳細なデータとグラフ

幼児用紙おむつの小売価格の相場と推移

2025年5月時点での幼児用紙おむつ10枚の全国平均価格は356.1円です。これは1枚あたり約35.6円に相当し、近年の物価上昇の影響を受けてじわじわと上昇しています。

価格の高い都市では、川口(412円)富士(411円)、宮崎(388円)などが上位を占め、その他に前橋や旭川、盛岡など地方都市も続いています。都市規模にかかわらず、特定の地域で価格が高くなる傾向が顕著です。


都市別の価格構造と地域差の特徴

  • 川口・所沢・藤沢など、首都圏に近接した都市では、地価や人件費が高いため販売価格も上昇しやすい傾向にあります。

  • 富士・前橋・郡山・豊橋といった地方中規模都市でも高価格が見られます。特に富士市では+39.32%という大幅な前年比上昇が目立ち、流通や仕入れコストの変動が疑われます。

  • 宮崎・旭川・盛岡のような地方圏でも30円台後半を超える価格帯となっており、流通網の制約や小売店の選択肢の少なさが影響している可能性があります。

このように、都市の規模だけでなく、物流事情や商圏の密度、チェーン店の競争状況が価格に影響を与えていると考えられます。


これまでの価格推移と前年比の動向

データの期間である2013年から2025年までの約12年間で、幼児用紙おむつの価格はゆるやかに上昇傾向を続けてきました。特に2024年から2025年にかけての平均価格上昇は+8.067%と、物価全体の上昇を超えるペースです。

都市別では:

  • 富士:+39.32%

  • 宮崎:+28.48%

  • 盛岡:+11.18%

  • 郡山:+11.24%

など、大幅な上昇が見られます。これは単なる値上げというよりも、外的なコスト要因の転嫁と、小売戦略の見直しによるものでしょう。


価格上昇の背景と要因

原材料価格の高騰

紙おむつはパルプや不織布、高吸収ポリマーといった素材から成り立っており、原油価格の上昇世界的なパルプ需要の高まりが影響しています。

為替の影響と輸入コスト

製造材料の多くが海外調達に依存しているため、円安傾向が続いたことにより、輸入コストが上昇し、販売価格に転嫁されています。

労働コストの増加

物流業界や製造業界では人手不足や賃金上昇の圧力が高まっており、それが流通コスト全体に影響を及ぼしています。

小売構造の変化

全国チェーンによる大量仕入れによって安値を維持する都市がある1方、地域密着型の小規模店舗では価格が高止まりしやすい傾向があります。


今後の見通しと家計への影響

おむつは必需品であり、消費者は価格に敏感です。1方で、安全性や吸収性など品質に対するこだわりも根強いため、安価な製品に完全に移行するわけではありません

今後も:

  • エネルギー価格や為替次第でさらなる上昇のリスクがある。

  • 地域差は継続し、都市別の価格格差が拡大する可能性も

1部ではまとめ買いやネット通販、PB(プライベートブランド)商品の活用によってコストを抑える動きも出てきています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました