2025年最新|干しのり1袋10枚の価格動向と地域差、今後の展望を詳述

加工食品

干しのり1袋10枚の全国平均は571.2円で、熊本・川口・函館などでは700円超え。松本では前年比+50%と急騰。海水温の上昇による不作、加工・包装費の高騰、円安による輸入価格上昇などが価格を押し上げている。今後も高値安定が続く見通し。

都市別の干しのり1袋10枚の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均593.4+18.33
1北九州827+26.84
2甲府825+29.72
3高知805+40
4熊本747+18.95
5川口733+17.28
6函館733+3.531
7府中700+18.85
8富山695+39.56
9西宮692+35.42
10鳥取689+16.58
11岡山688+21.55
12山口684+51.66
13宇都宮678+33.46
14長崎672+34.13
15旭川672+13.13
16横浜670+25.23
17札幌659+3.13
18金沢657+27.33
19小山649+14.87
20前橋648+15.92
21松本646+50.23
22東京都区部646+20.75
23さいたま643+9.727
24637
25盛岡632+11.27
26浦安632+28.46
27大阪629+20.5
28水戸627+35.13
29徳島624+48.93
30624+23.56
31豊橋622
32長岡621+10.5
33621+31.57
34松江614+3.541
35新潟613+18.8
36千葉613+18.8
37大津608+7.611
38相模原600+15.61
39富士600+29.03
40大分600+27.39
41京都599+16.99
42秋田597+16.37
43藤沢592
44福井592+12.33
45浜松592+26.5
46佐賀588+4.255
47立川584+0.516
48川崎580+16.23
49岐阜578+7.435
50名古屋578+19.92
51那覇576+12.72
52神戸574+16.9
53宮崎573+28.48
54松阪565+12.1
55佐世保556+25.51
56八王子554+25.62
57仙台554+20.96
58熊谷549+20.13
59長野548+47.71
60福島543+18.3
61所沢538+16.45
62奈良535+14.56
63枚方533-13.89
64宇部516-0.193
65今治512+30.61
66青森511+25.25
67松山510+6.695
68高松508+22.71
69東大阪508+17.59
70福岡495+20.44
71郡山494+10.76
72静岡492+13.63
73福山491+19.46
74山形486-1.619
75和歌山471+1.728
76日立443+1.142
77八戸430+33.54
78広島411+18.79
79鹿児島403+24.77
80姫路389-22.2
81伊丹344-3.641
干しのり1袋10枚

詳細なデータとグラフ

干しのりの小売価格の相場と推移

2025年5月現在、干しのり1袋(10枚入り)の全国平均価格は571.2円であり、例年よりも高めの水準にあります。中でも、熊本(747円)川口(733円)函館(717円)、甲府(706円)といった都市は、全国平均を大きく上回っており、地域によって100円以上の価格差が存在します。特に熊本や川口などは、流通条件や消費地としての性格が価格に強く反映されていると考えられます。


前年同月比から見る価格上昇の傾向

前年同月と比べると、全国平均でも+17.97%と大きな上昇が確認され、物価上昇傾向の中でも干しのりは特に上昇率の高い食品の1つです。主な都市別上昇率は以下のとおりです:

  • 松本:+50.23%(突出した上昇)

  • 宇都宮:+33.46%

  • 函館:+26.23%

  • 熊本:+25.34%

  • 札幌:+23.41%

  • 川口:+21.96%

これらの都市では20~50%におよぶ非常に急な上昇が見られ、他の食品と比較しても異例のインフレ傾向が読み取れます。


都市別の価格の特徴とその背景

熊本・函館・札幌などの地方都市

これらの都市は、干しのりの産地からの距離があるため、輸送コストの上昇地場在庫の不足による影響を受けやすい点が特徴です。また、北海道・東北・9州は冬場の保存食品需要が高いため、のりの購買価格が季節的に上がりやすい傾向があります。

川口・宇都宮・小山など首都圏近郊

川口や宇都宮などでは、消費地としての役割が大きく、需要量も安定的である1方、輸入品ではなく国産品を好む消費者層が多いことが、価格の高止まりや上昇に繋がっています。加工業者や中小流通業者が供給元となるケースも多く、価格調整力が弱い市場構造であることも影響しています。


価格高騰の主な要因

干しのりの価格が2024年から2025年にかけて急上昇した背景には、以下の要因が複合的に影響しています。

養殖環境の悪化

温暖化の影響や海水温の上昇により、有明海や瀬戸内海など主要産地でののりの収穫量が減少しており、供給不安が続いています。収穫の不安定さは価格を押し上げる大きな要因です。

加工・包装コストの上昇

人件費や資材費(乾燥用フィルム、袋、ラベルなど)の高騰により、製品コスト全体が上がっています。のりは薄くて繊細なため、自動化が難しく、人手による加工工程が残っている点も価格上昇の要因です。

円安による輸入原材料の高騰

国内産に加え、中国や韓国などからの輸入のりにも依存している1部都市では、円安がダイレクトに影響して価格が上昇しています。

保存性・贈答品需要の増加

コロナ禍以降、保存食品・ギフトとしての需要が増し、高級志向ののり製品の売れ行きが好調であることも価格の押し上げに寄与しています。


今後の見通しと都市ごとの注目点

今後も以下の理由により、干しのりの価格は高止まり、またはさらなる上昇が予想されます:

  • 気候変動による不作リスクの継続

  • 高品質国産のりへの需要集中

  • 物流・エネルギーコストの上昇継続

特に松本や宇都宮、熊本のように急騰が著しい地域では、小売業者の調達戦略や価格転嫁力が試される局面に入っており、価格動向が注目されます。1方、他地域に比べ上昇率の小さい都市でも、今後の供給動向次第で急激な価格変動の可能性があります。

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