干しあじ価格が全国的に急騰!地域差と高騰の原因を徹底解説

加工食品



干しあじ100gの平均価格は174円(2025年3月)で、特に宮崎や秋田では前年比80%近い急騰が見られます。北海道や静岡などの高価格地域では流通や漁獲量の問題が影響。一方、これまで低価格だった地域でも急上昇が進んでおり、全国的に価格高騰が顕著です。背景には気候変動、漁業資源の減少、燃料高騰、人手不足などの複合的要因があります。今後もさらなる値上がりが懸念されています。

加工食品の都市別小売価格

干しあじの高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 札幌 静岡 山口 宇都宮 高松 横浜 和歌山 高知 東京都区部 甲府
最新値[円] 174 210 206 205 204 202 195 194 193 190 189
平均比[%] 100 120.7 118.4 117.8 117.3 116.1 112.1 111.5 110.9 109.2 108.6
前年月同比[%] -0.68 24.26 9.574 7.895 5.699 -6.481 -2.985 -5.366 8.427 -9.091 -9.569

干しあじの低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 宮崎 秋田 松山 仙台 福井 青森 山形 奈良 金沢 盛岡
最新値[円] 174 129 135 141 145 147 147 148 155 157 158
平均比[%] 100 74.15 77.6 81.04 83.34 84.49 84.49 85.07 89.09 90.24 90.82
前年月同比[%] -0.68 17.27 18.42 -3.425 -17.61 -8.696 -17.88 -5.732 -13.89 6.081 5.333

 

これまでの魚加工品の推移

干しあじの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

干しあじの現状と今後

干しあじ(100g)の全国平均小売価格は、2025年3月時点で174円となっており、長期的に見ると2010年以降の価格上昇傾向が継続している。特に近年の物価高騰の影響を受け、価格は徐々に上昇しているものの、都市によって大きなばらつきが見られる。

都市別の価格と傾向

高価格地域の特徴

高価格地域には、札幌(210円)、静岡(206円)、山口(205円)、宇都宮(204円)などが挙げられる。これらの都市に共通する特徴としては、以下の点がある:

  • 運送コストが高い(特に北海道の札幌)

  • 内陸部であり海産物の流通が限られる(例:宇都宮)

  • 地場産品として高品質な干しあじが流通している場合がある

価格の前年比変動を見ると、札幌(+24.26%)や静岡(+9.57%)では価格が大幅に上昇しており、需給バランスの変化や燃料費の高騰、漁獲量の減少が影響しているとみられる。

低価格地域の特徴

一方、低価格地域には宮崎(129円)、秋田(135円)、松山(141円)などがあり、こちらでは流通の効率性や地場生産による供給の安定性が見られる。また、これらの地域は価格こそ低いが、前年同期比では宮崎(+74.15%)、秋田(+77.6%)と急激な上昇を示しており、これまでの低価格基調からの転換が起こっている。

価格上昇の要因

干しあじ価格の上昇要因には以下の点が挙げられる:

  • 漁獲量の減少:気候変動による海水温の変化や、漁業資源の減少が影響。

  • 燃料費・輸送コストの高騰:トラック輸送や冷蔵流通にかかる費用の増加。

  • 人手不足と加工費の増加:水産加工業界での人手不足がコストを押し上げている。

  • 地域間競争の激化:都市ごとの価格差による調整や地元ブランドの維持。

今後の見通しと課題

今後も価格は緩やかに上昇する可能性が高く、特に地方の低価格地域では今後の仕入れコストの上昇により、価格が高騰する懸念がある。消費者の選択肢が狭まり、家庭の食卓に与える影響も無視できない。

行政や業界団体による支援策、漁業資源の保護政策、物流効率化への投資などが中長期的には必要であり、干しあじをはじめとした日常食品の価格安定には多角的な取り組みが求められている。

 

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