日本の家電支出は地域差が大きく、東北や東海では高額化傾向が見られる一方、都市部では減少傾向が続いている。家電を購入した世帯割合は5%前後で微増しつつあり、特に小都市や東海では支出・購入率共に上昇。背景には寒冷地特有の需要や一括購入志向、省エネ家電の普及がある。今後は高齢化やIoT化の進展による支出構造の変化が期待されるが、リユース品との競合や物価上昇による買い控えも課題となる。
家計調査結果
家電の相場
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 東北 | 東海 | 中国 | 大都市 | 近畿 | 小都市A | 全国 | 関東 | 中都市 | 小都市B |
最新値[万円] | 2.196 | 3.52 | 2.897 | 2.626 | 2.385 | 2.383 | 2.306 | 2.28 | 2.247 | 2.18 | 2.172 |
前年同月比[%] | -1.509 | +73.09 | +40.94 | +7.586 | -2.97 | +19.54 | +26.84 | +1.162 | -7.74 | -8.934 | +12.4 |
家電支出の世帯割合
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 関東 | 大都市 | 中都市 | 全国 | 近畿 | 東海 | 小都市A | 中国 | 北陸 | 北海道 |
最新値[%] | 4.982 | 6.65 | 6.29 | 5.55 | 5.49 | 5.43 | 5.31 | 5.2 | 4.66 | 4.44 | 4.41 |
前年同月比[%] | +2.513 | +8.306 | +5.892 | -2.289 | +5.172 | +0.37 | +16.19 | +7.66 | +1.747 | -19.42 | -3.501 |
家電の推移


詳細なデータとグラフ
家電の家電現状と今後
2025年4月時点での日本の世帯による家電支出の月間平均は2.196万円となっており、コロナ禍以降の生活スタイルの変化が支出傾向に影響を及ぼしている。中でも東北は3.52万円と全国平均を大きく上回っており、逆に小都市Bや中都市では2万円前後と比較的抑えられている。これは、寒冷地における暖房機器の更新需要や、地方の1括購入傾向が影響しているとみられる。
前年同月比から見る支出変化の要因
全体の平均では前年同月比-1.509%とやや減少傾向にあるが、東北(+73.09%)、東海(+40.94%)、近畿(+19.54%)では大きな伸びが見られた。1方で関東(-7.74%)、中都市(-8.934%)など都市部では減少傾向が続いている。これは都市部での買い控えや省エネ家電の長寿命化、またリユース市場の浸透なども1因と考えられる。
家電を支出した世帯の割合の推移
家電を購入した世帯の割合は平均4.982%で、近畿(5.43%)、東海(5.31%)、小都市A(5.2%)が比較的高い。1方で4国(3.84%)や東北(3.97%)などでは割合がやや低く、地域による「必要性」と「購買機会」の違いが浮き彫りになっている。前年同月比では全体で+2.513%とわずかに上昇しており、特に小都市B(+23.42%)、東海(+16.19%)では顕著な増加があった。
問題点と今後の懸念材料
1つの問題として、家電支出の格差が広がりつつあることが挙げられる。所得や住宅環境によって家電の更新タイミングや頻度が異なり、地方ではまとめ買い、高額商品への依存度が高くなる傾向がある。また、リサイクル料金や省エネ家電の価格高騰も、特に中低所得世帯にとっては負担となっている。
今後の展望と期待
今後の家電支出は、少子高齢化とエコ家電への移行を背景に、「必要最小限で長持ちする」選択が強まっていくと考えられる。1方で、スマート家電やIoT連携機器の普及により、生活の質を高めるための家電投資も進む可能性がある。特にシニア層向けの簡便操作型家電や、エネルギー効率に優れた製品への支出は堅調に推移するだろう。また、自治体の補助金制度なども今後の支出動向を左右する要因になると見込まれる。
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