女性用帯価格動向|都市別価格差と上昇要因を徹底解説

女性服

2025年5月の女性用帯1本の全国平均は16.33万円。津市では前年比+116%と急騰し、仙台・神戸・長野などでも上昇が顕著。職人不足や高付加価値化、観光需要の回復などが価格上昇を支える要因で、今後も二極化が進むと予想される。

都市別の帯、女性用1本の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[万円]前年同月比[%]
平均16.36+5.217
124.26+116
2仙台23.86+37.05
3神戸23.32+5.235
4福井22.37+3.87
5長野22.36+18.75
6山口21.53+18.31
7鹿児島21.23
8盛岡20.79-0.352
9那覇20.36+3.525
10岡山20.17-7.703
11広島20.09
12宮崎19.83+9.475
13長崎19.56
14金沢19.32
15佐賀18.67+8.318
16宇都宮18.52+50.75
17横浜18.49+5.371
18岐阜17.6
19山形17.07
20新潟17.04+7.351
21奈良16.81
22高松16.62
23松山16.5+28.57
24名古屋16.1+4.648
25福岡15.95-12.12
26甲府15.58
27和歌山15.58
28前橋15.51+6.586
29静岡15.36
30京都15.35+7.388
31東京都区部15.22+12.09
32高知15
33熊本14.3
34秋田13.17
35札幌12.9-4.09
36松江12.88
37徳島12.73
38青森12.5
39鳥取12.47
40富山12.44+3.323
41福島11.33
42大阪11.1-17.77
43大分10.56
44さいたま10.53-2.546
45千葉10.23-26.31
46大津7.9
47水戸7.891
帯、女性用1本

詳細なデータとグラフ

帯の小売価格の相場と推移

2025年5月時点における女性用帯1本の全国平均価格は16.33万円であり、着物関連商品の中でも高価格帯に属することがわかります。帯は手工芸的な要素が強く、職人の技術・素材の質・意匠の複雑さによって価格に大きな幅が生じます。

前年同月と比較すると、全国平均で+4.838%の価格上昇を示しており、1部都市では非常に急激な伸びが確認されています。


都市別価格分布とその特徴

都市名 価格(万円) 前年比(%)
24.26 +116.0
仙台 23.86 +35.98
神戸 23.32 +15.83
福井 22.37 +3.87
長野 22.36 +18.75
山口 21.53 +18.31
鹿児島 21.23 ※不明
盛岡 20.79 -0.352
岡山 20.17 -7.703
広島 20.09 -1.833

特に注目すべきは津市の116%という大幅な価格上昇です。これは全国平均を大きく上回り、他都市と比較しても圧倒的な伸びを見せています。

また、仙台や長野、山口などの地方都市でも10~35%超の上昇が確認されており、価格帯全体が上に引き上げられている印象があります。


これまでの価格推移と変動要因

▷ 長期的な傾向

2016年以降、帯の価格は1定の水準を維持しながらも、地域差がより顕著になってきました。高品質な帯が評価される都市では継続的な上昇傾向を維持しており、津・仙台・神戸・長野などがその典型です。

▷ 地域別の背景と事情

  • 津市・仙台市のような地方都市での急騰は、地域の伝統産業や地場工房の高付加価値帯への注力、あるいは小売店の高級化戦略が影響している可能性があります。

  • 神戸や長野は着物文化が根付く地域として知られ、購入層が安定しており、高価格商品でも販売が成立しやすいと考えられます。

  • 盛岡・岡山・広島のように若干下落傾向を示す地域は、流通競争の激化やリユース需要、レンタルサービスの普及などが影響していると推察されます。


価格高騰の背景と構造要因

技術の希少性と人件費上昇

帯は織り・染め・刺繍といった高度な手仕事が不可欠な製品であり、職人の高齢化や人手不足が進む中、製造コストの上昇が直に価格に反映されています。

特定地域での高付加価値化

津・神戸・仙台などでは、地元商業者が意匠性や伝統技術を前面に出した商品開発を行っており、単価の高い帯の販売にシフトしています。

外国人需要と観光業の回復

観光地を抱える都市(仙台・神戸など)では、外国人観光客の購入需要も帯の価格高騰を支える1因となっています。

セレモニー需要の復活

コロナ禍後、成人式・卒業式・結婚式などの晴れ着需要が回復し、高級帯への需要が戻っていることも背景にあります。


今後の展望

帯市場は、今後も「嗜好品としての高級化」が続く可能性が高いと見られます。特に地方都市では、供給者が限られており、高価格帯の商品に特化した販売戦略が功を奏する傾向が続くでしょう。

1方で、価格抑制的な流通(リユースやレンタル)との2極化が進むことで、中価格帯は縮小する可能性もあります。

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