大根支出ランキング:京都・福島が高額、さいたまは購入頻度最多

根菜野菜

2025年4月の大根の月間世帯支出は京都市が206円で全国トップ。福島市や宇都宮市も高支出。購入頻度ではさいたま市が1.18回と最多。価格上昇にも関わらず、多くの都市で支出・頻度ともに増加傾向。日常食材として地域ごとの消費習慣や文化の違いが明確に表れている。

大根の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国140100+8.527
1京都市206147.1+22.62
2福島市202144.3+25.47
3宇都宮市188134.3+33.33
4さいたま市177126.4+14.94
5富山市174124.3+47.46
6甲府市172122.9+28.36
7千葉市171122.1+4.268
8札幌市169120.7+14.97
9横浜市168120+7.692
10松江市167119.3+98.81
11秋田市165117.9-1.786
12長野市164117.1+8.609
13福井市161115+106.4
14大阪市161115+35.29
15岐阜市160114.3-2.439
16東京都区部156111.4-5.455
17水戸市155110.7+10.71
18静岡市152108.6-3.185
19神戸市152108.6-1.935
20仙台市149106.4-26.96
21盛岡市148105.7-14.94
22岡山市147105+30.09
23奈良市144102.9+35.85
24青森市143102.1+16.26
25川崎市143102.1-10.63
26相模原市142101.4-9.554
27名古屋市141100.7+25.89
28北九州市141100.7+50
29福岡市13697.14+44.68
30鹿児島市13495.71+12.61
31広島市13495.71+31.37
32堺市13495.71+16.52
33津市12992.14+16.22
34宮崎市12992.14+38.71
35那覇市12690-5.263
36新潟市12488.57-2.362
37金沢市12387.86-19.61
38浜松市12287.14-10.95
39山形市12287.14-4.688
40熊本市11985+26.6
41高知市11682.86+4.505
42大分市11179.29+29.07
43前橋市11078.57-17.91
44和歌山市10977.86+19.78
45山口市10776.43+32.1
46高松市10474.29+11.83
47長崎市10373.57-8.036
48大津市10071.43-24.81
49佐賀市9870+44.12
50徳島市9467.14+40.3
51松山市9265.71-12.38
52鳥取市8258.57-31.09

月間支出の推移

大根の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.88100+6.024
1さいたま市1.18134.1+16.83
2京都市1.14129.5+7.547
3水戸市1.09123.9+18.48
4千葉市1.09123.9+7.921
5宇都宮市1.08122.7+24.14
6秋田市1.05119.3+2.941
7長野市1.04118.2+2.97
8福島市1.04118.2+19.54
9大阪市1.04118.2+20.93
10富山市1.01114.8+38.36
11静岡市1113.6+2.041
12仙台市0.99112.5-17.5
13盛岡市0.98111.4-14.78
14熊本市0.98111.4+12.64
15東京都区部0.98111.4-7.547
16横浜市0.96109.1-3.03
17札幌市0.96109.1+12.94
18鹿児島市0.94106.8+5.618
19福井市0.94106.8+100
20神戸市0.94106.8+1.075
21相模原市0.94106.8-12.96
22岡山市0.94106.8+22.08
23宮崎市0.94106.8+22.08
24岐阜市0.93105.7-4.124
25松江市0.9102.3+45.16
26甲府市0.89101.1+30.88
27北九州市0.88100+37.5
28青森市0.8798.86+6.098
29堺市0.8697.73+8.861
30浜松市0.8596.59-16.67
31名古屋市0.8596.59+18.06
32高知市0.8293.18-12.77
33福岡市0.8293.18+28.13
34広島市0.8293.18+18.84
35川崎市0.8293.18-16.33
36奈良市0.8192.05+14.08
37津市0.7787.5+13.24
38前橋市0.7585.23-11.76
39山形市0.7484.09-3.896
40金沢市0.7180.68-17.44
41山口市0.7180.68+29.09
42長崎市0.779.55-18.6
43新潟市0.779.55-11.39
44大分市0.779.55+16.67
45和歌山市0.779.55+18.64
46那覇市0.6877.27-21.84
47佐賀市0.6877.27+30.77
48松山市0.6675-12
49高松市0.6169.32
50大津市0.6169.32-35.11
51徳島市0.5865.91+23.4
52鳥取市0.4753.41-37.33

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー




詳細なデータとグラフ

大根の月間支出の現状と今後

大根は、日本の食卓に欠かせない根菜の1つであり、煮物やおでん、サラダなど調理の幅も広く、家庭の常備野菜として長年親しまれています。しかし、家計支出データをみると、その消費には地域差が顕著に現れており、支出額・購入頻度ともに興味深い違いがあります。本稿では、2025年4月時点の最新データをもとに、各都市の支出動向を分析します。


支出額の上位都市とその背景

2025年4月の全国平均支出は140円ですが、これを大きく上回るのが京都市(206円)です。続くのは福島市(202円)宇都宮市(188円)、さいたま市(177円)で、いずれも全国平均を25〜45%超過しています。これらの都市に共通するのは、伝統的な和食文化が根強く、大根の用途が多岐にわたることです。

例えば京都市では、京料理の影響で大根を使った「炊き合わせ」や「千枚漬け」などの消費が多く、価格変動にも関わらず高水準の支出を維持しています。また、福島市のような東北地方では、冬季に向けた保存食や煮物としての利用が多いと考えられます。

松江市(167円)のように、前年同月比+98.81%と急激な増加を記録した地域もあり、これは1時的な地元の需要増、価格高騰、または特売時期の変動が背景にあると推測されます。


購入頻度にみる家庭利用の実態

全国平均の購入回数は月0.88回ですが、それを大きく上回る都市が複数見られます。トップはさいたま市(1.18回)で、京都市(1.14回)水戸市・千葉市(1.09回)、宇都宮市(1.08回)が続きます。これらの地域では、日常的に大根が調理されていることを示しています。

支出額も高く、かつ購入頻度も多い都市(たとえばさいたま市、京都市、宇都宮市など)は、大根の価格が多少高騰しても消費が安定している「強い需要地域」と言えます。

富山市(1.01回)も、前年比+38.36%と高い伸び率を示しており、家庭内消費が活発化していることがうかがえます。こうした都市では、健康志向の高まりや自炊需要の継続、また高齢化による和食回帰が背景にある可能性があります。


都市別に見る価格と頻度のバランス

大根の支出額と購入頻度は相関関係があるものの、完全に1致しているわけではありません。たとえば松江市は支出額こそ上位(167円)ですが、購入回数データは上位に入っていません。これは単価の上昇または1度にまとめ買いする傾向が強いことを示唆します。

また、千葉市(171円、1.09回)横浜市(168円、データ外)など、都市部では価格が高騰しがちである1方、消費頻度は堅調に維持されているケースが多く見られます。これは都市部の家庭でも大根の使い勝手の良さと健康価値が評価されていることを示しています。

特に注目すべきは、前年同月比で支出額・頻度ともに大きく増加している都市(宇都宮市、福島市、富山市など)で、今後も安定した消費が見込まれます。


おわりに:大根支出から見える食の地域性と将来

大根という日常食材においても、地域ごとに支出の濃淡が存在し、その背景には食文化、季節性、価格変動、家庭構成、調理スタイルなど複合的な要因があります。京都市やさいたま市、福島市のような高支出・高頻度都市では、大根が食卓における不可欠な存在であり続けていることが読み取れます。

1方、急増する松江市のような動きは、価格や供給体制、家庭の生活スタイルの変化を如実に反映しており、今後の地域消費トレンドを把握する上で重要な指標となるでしょう。

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