地域別にみる携帯本体支出|九州や東海で急増、都市部との差とは?

携帯本体



携帯電話本体の地域別支出は、九州・沖縄や東海、東北など地方圏で急増しており、特に九州・沖縄では前年同期比で107%超と大幅に伸長。一方、関東や北陸では減少傾向が見られる。背景には、自治体によるデジタル支援や端末の買い替え周期、地域のオンライン依存度の違いがある。今後も地域特性に応じた支出傾向の二極化が進むと予測される。

地域別の携帯本体

1世帯当りの月間使用料

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 九州・沖縄 東海 大都市 東北 全国 小都市B 小都市A 北陸 関東 近畿
最新値[円] 2617 3492 3465 3092 2727 2686 2682 2680 2508 2501 2483
前年月同比[%] 20.8 107.5 40.17 15.33 47.89 14.79 48.83 26.71 -7.556 -7.78 0.202

 

これまでの地域別の推移

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最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

地域別の現状と今後

携帯電話本体の価格は、技術革新と市場ニーズの変化に伴い上昇傾向が続いている。こうした支出傾向は全国一様ではなく、地域ごとの経済環境、生活様式、世帯構成の違いによって大きく異なる。本章では、地域別のデータをもとに、携帯本体への支出実態を分析し、背景にある要因や今後の見通しを探る。


地域別の支出額の現状とその順位

2025年3月時点で、地域別1世帯あたりの携帯本体支出の全国平均は2,617円。これを超えている地域は以下の通り:

  • 九州・沖縄:3,492円(増加率107.5%)

  • 東海:3,465円(増加率40.17%)

  • 大都市:3,092円(増加率15.33%)

  • 東北:2,727円(増加率47.89%)

対して、平均を下回る地域は:

  • 北陸:2,508円(減少率7.556%)

  • 関東:2,501円(減少率7.78%)

  • 近畿:2,483円(増加率0.202%)

これらの数字から、九州・沖縄・東海・東北といった地方圏での支出が大きく伸びている一方、北陸・関東・近畿といった比較的都市化の進んだ地域では横ばいもしくは減少傾向にあることがわかる。


支出差の背景にある地域特性

  • 地方圏(九州・沖縄、東北、東海)これらの地域では、自治体によるデジタル支援策の活用や、学校や高齢者向けに配布された端末の更新が一斉に行われた可能性がある。また、郊外の生活ではオンライン依存度が高まっており、高機能端末へのニーズが都市部以上に顕在化している。特に九州・沖縄の107.5%という急増は、買い替えサイクルの集中や物価変動の影響も加味される。

  • 都市部(関東、近畿、大都市)都市部では端末の流通が安定し、中古・リース・格安スマホといった選択肢も豊富なため、本体への支出を抑える傾向がある。特に関東・北陸での減少は、節約志向や端末の耐用期間の延長、リユース市場の定着などが要因として考えられる。

  • 小都市(A・B区分)小都市でも本体支出が平均をやや下回っているが、増加率は30〜50%と急増しており、今後都市部との差が縮まる可能性がある。これは若年層人口比率の増加や、新規契約の需要が背景にある。


今後の動向と政策への影響

今後は、地域間の支出格差がより顕著になる可能性がある。高齢化が進む地方圏では、自治体主導のICT支援が端末購入のきっかけとなる一方、都市部ではサブスクリプション型の端末提供や、中古端末流通が主流になる。

また、自治体のデジタル化支援策が活発な地域では、支出が一時的に跳ね上がることも予測される。教育・防災・医療のデジタル対応が進む地域では、家計の中で携帯本体の優先順位が高まるだろう。

 

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