北海道・東北地方のみかん卸売価格は仙台市が高価格を維持する一方、札幌市や旭川市など北海道内は低価格傾向です。長距離輸送や気候変動が価格変動の主因であり、一部地域では価格低迷が課題となっています。今後は物流効率化や栽培技術の向上で安定化が期待されますが、気候リスクは依然大きい状況です。
みかんの卸売り市場価格
みかんの高い順
仙台市 | 札幌市 | 旭川市 | いわき市 | 秋田市 | 盛岡市 | 函館市 | 福島市 | 山形市 | 八戸市 | |
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最新 | 2025年4月 | 2025年4月 | 2021年12月 | 2023年12月 | 2021年12月 | 2023年12月 | 2016年12月 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2023年12月 |
最大期 | 2024年5月 | 2019年4月 | 2019年4月 | 2019年4月 | 2019年4月 | 2014年4月 | 2016年4月 | 2015年5月 | 2021年4月 | 2019年4月 |
最新値[円/kg] | 1484 | 521 | 302 | 291 | 271 | 269 | 259 | 257 | 254 | 251 |
最大値[円/kg] | 2067 | 2476 | 3104 | 1876 | 1940 | 2657 | 1997 | 2914 | 2401 | 2287 |
前月比[%] | +131.6 | +4.061 | +5.965 | +2.827 | -1.812 | -5.282 | +1.172 | +1.181 | +9.013 | |
前年同月比[%] | -5.026 | -68.15 | +4.138 | +18.78 | +11.07 | +2.672 | +7.917 | -3.383 | +20.95 | +21.26 |
みかんの推移

最新の価格データ

その他のデータとグラフ
みかんの価格についての推移と展望
北海道・東北地方の果物市場におけるみかんの卸売価格は、全国平均と比較して低〜中価格帯に位置しています。2025年4月時点で仙台市が1484円/kgと比較的高価格を維持している一方、札幌市(521円/kg)、旭川市(302円/kg)、函館市(259円/kg)など北海道の都市では低価格傾向が顕著です。これは地域の消費需要や流通距離、寒冷地での生産環境が影響しています。
価格の地域別推移と変動要因
仙台市の価格は前月比131.6%、前年同月比も同率で大幅な上昇が見られ、地元の需要増加や輸送コストの変動、季節的な収穫量の減少が反映されています。札幌市や旭川市では価格変動は比較的緩やかで、安定的な供給環境が伺えます。一方、盛岡市や秋田市では若干の価格下落傾向が見られ、これは地元農産物との競合や消費者ニーズの変化が影響している可能性があります。
地域ごとの価格特色
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仙台市(東北南部)消費市場が大きく、流通の中心地であることから比較的高価格で推移。季節要因や気候変動による影響も受けやすい。
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北海道(札幌、旭川、函館)冷涼な気候と流通距離の長さから輸送コストがかかる一方、消費量自体は限定的であり価格は控えめ。安定供給を優先するため、価格変動は小さい。
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その他東北都市(盛岡、秋田、福島など)地元産果物との競合や消費者の嗜好変化で価格はやや不安定。地方の中小市場の影響も大きく、需給のバランスが価格を左右する。
最近の問題点
北海道・東北地方では、長距離輸送によるコスト増加や気象不順による収穫量の不安定化が問題視されています。また、地元果物の多様化が進む中でみかんの需要が一部地域で減少し、価格低迷が懸念されています。特に秋田・盛岡などでは前年同月比で価格減少が目立ち、産地農家の収益悪化が課題です。
今後の展望と価格推移の予想
今後は物流の効率化や保存技術の向上により、輸送コストの抑制が期待されます。また、地産地消を推進しつつ、寒冷地向けの栽培技術改良が進めば品質向上が見込まれ、価格の安定化につながる可能性があります。ただし、気候変動の影響は依然大きいため、収穫量の変動リスクは続く見込みです。地域ごとの需要動向や消費者嗜好の変化にも注視が必要です。
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