北海道・東北のメロン卸売価格動向|都市別特徴と今後の価格予測

メロン

2025年6月時点、北海道・東北のメロン価格は札幌市が731.7円/kgと高水準で、仙台市も550.7円/kgと上昇。高級ブランドメロンの影響や贈答需要が価格上昇の要因。一方、卸売数量は両市とも減少し、特に札幌は21%以上の減。今後も高品質志向による価格上昇が続く見通しです。

メロンの市場価格

2025年6月
降順昇順
市場卸売価格[円/kg]前年同月比[%]
1札幌市731.7+3.832
2仙台市550.7+12

市場価格の推移

メロンの市場価格

北海道・東北の卸売数量

2025年6月
降順昇順
市場卸売数量[kt]前年同月比[%]
1札幌市0.624-21.41
2仙台市0.328-9.141

卸売数量の推移

メロンの卸売数量

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詳細なデータとグラフ

メロンの卸売り市場の現状と今後

北海道・東北地方は、気候や土壌条件によりメロンの生産地としても知られ、特に北海道では高品質なブランドメロンの生産が行われています。2025年6月時点における札幌市の市場価格は731.7円/kgで全国的にも高水準、仙台市は550.7円/kgとそれに次ぐ価格帯です。市場価格はいずれも前年同月比で上昇しており、札幌市は+3.832%、仙台市は+12%となっています。


都市別の価格動向と特徴

  • 札幌市(731.7円/kg)価格水準が高く、全国の主要都市と比較しても金沢市に次ぐ高額。北海道内で生産される夕張メロンや富良野メロンといった高級品種が多く流通し、百貨店や贈答需要に支えられている。地元産が中心で鮮度も高く、ブランド価値が価格を押し上げている。

  • 仙台市(550.7円/kg)東北地方における物流の中心地であり、近隣県(山形、福島など)からの出荷品も流通する。札幌よりも価格は低いが、前年同月比で+12%と大きく上昇しており、需要の回復や仕入れ価格の上昇が背景にあると考えられる。


卸売数量の動向と地域差

  • 札幌市(0.624kt)北海道内最大規模の卸売市場。数量は多いが前年同月比で-21.41%と大幅に減少。収穫量の減少や出荷タイミングの変動が影響したと見られる。特に高級メロンは天候による作柄の影響を受けやすく、収量に波がある。

  • 仙台市(0.328kt)札幌市に次ぐ流通量。前年同月比では-9.141%と減少しているが、札幌市ほどの落ち込みは見られない。1般流通向けの中価格帯メロンの比率が高く、需要の安定性が支えとなっている。


価格上昇の背景要因

  • 生産コストの上昇:燃料費・肥料価格の上昇により、温室栽培型のメロンは特にコスト増の影響を受けている。

  • 異常気象:春先の低温や夏場の猛暑が品質や収量に影響し、供給量減少を招いている。

  • 贈答需要の拡大:母の日・父の日・お中元などの季節イベントを中心に高価格帯メロンの需要が継続。

  • ブランド戦略の強化:夕張や富良野などのブランド化が進み、単価が上昇傾向。


メロン生産の地域動向

北海道では、温度管理が比較的しやすい冷涼な気候を活かし、ハウス栽培を中心としたブランドメロンが主流です。生産農家は減少傾向にあるものの、品質管理・流通管理の高度化が進み、1個あたりの価値を高める取り組みが主流です。1方、東北では露地栽培や温室栽培の両方が混在し、安定的な供給を維持しています。

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