2025年4月の北海道・東北地方のバス運賃7kmの平均は363.2円。郡山450円が最高、札幌240円が最低です。札幌は前年比14.29%増、八戸は15.63%増と急激な値上げが目立ちます。燃料費と人件費の高騰、人口減少による利用者減少が価格上昇の主な要因であり、地域ごとに運賃維持の課題が異なるため、効率化と補助強化が急務です。
自動車・交通の都市別小売価格
北海道・東北価格の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 郡山 | 福島 | 盛岡 | 旭川 | 秋田 | 仙台 | 八戸 | 山形 | 函館 | 青森 |
最新値[円] | 363.2 | 450 | 430 | 430 | 410 | 400 | 375 | 370 | 330 | 310 | 250 |
平均比[%] | 100 | 123.9 | 118.4 | 118.4 | 112.9 | 110.1 | 103.3 | 101.9 | 90.86 | 85.36 | 68.84 |
前年月同比[%] | +2.699 | +7.143 | +15.63 |
北海道・東北価格の低い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌 | 青森 | 函館 | 山形 | 八戸 | 仙台 | 秋田 | 旭川 | 盛岡 | 福島 |
最新値[円] | 363.2 | 240 | 250 | 310 | 330 | 370 | 375 | 400 | 410 | 430 | 430 |
平均比[%] | 100 | 66.08 | 68.84 | 85.36 | 90.86 | 101.9 | 103.3 | 110.1 | 112.9 | 118.4 | 118.4 |
前年月同比[%] | +2.699 | +14.29 | +15.63 | +7.143 |
これまでのバス代の推移


詳細なデータとグラフ
北海道・東北の現状と今後
2025年4月時点で、北海道・東北地方のバス運賃7km1回の平均小売価格は363.2円となっています。地域内でも価格に大きな差があり、郡山(450円)、福島(430円)、盛岡(430円)が高値帯に位置し、札幌(240円)、青森(250円)などが低価格帯にあります。前年同期比で札幌は14.29%、8戸は15.63%、仙台は7.143%と大幅な価格上昇を示しています。
価格分布の都市別特徴と背景
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高価格帯の郡山・福島・盛岡 これらの都市は中規模で公共交通需要が比較的少なく、路線維持コストが高くなりやすい環境です。特に利用者減少が顕著なため、運賃転嫁が避けられず、450円前後と高めの価格が設定されています。
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中価格帯の旭川・秋田・仙台・8戸 これらは地域の中心都市として1定の利用者を確保しつつも、人口減少や高齢化により運営コスト増が課題です。特に8戸は前年同期から15.63%の上昇と急激な値上げが目立ちます。
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低価格帯の札幌・青森・函館・山形 札幌は北海道最大の都市で利用者数が多く、規模の経済により240円と低価格を維持しています。しかしながら、札幌でも14.29%の増加は人件費や燃料費高騰の影響が大きいと考えられます。
過去10年間の運賃動向と課題
2015年以降、北海道・東北地方のバス運賃は概ね上昇傾向にあります。特に燃料価格や人件費の上昇、地域人口減少による利用者減少が運賃に影響を与えています。人口減少は路線維持コストを増大させ、自治体や事業者にとって財政負担の増加を招きました。これにより運賃値上げが相次ぎ、地域住民の移動負担増加や公共交通利用の減少という悪循環が懸念されています。
運賃上昇の主な要因
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燃料価格の上昇 世界的なエネルギー価格高騰が北海道・東北地方のバス運営費用を押し上げています。
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人件費の増加 運転手不足と人手確保のための賃金引き上げが運賃に反映されています。
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人口減少と利用者減少 地方都市で顕著な人口減少により利用者が減り、収益が圧迫されているため、運賃の値上げが避けられません。
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路線維持コストと行政補助の課題 地方自治体の財政難により補助金が減少し、事業者負担が増加しています。
地域別の課題と今後の展望
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札幌のような大都市圏 規模の経済で比較的安価な運賃を維持しつつも、今後の運賃上昇圧力にどう対応するかが課題です。
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中小都市(郡山、盛岡、福島など) 持続可能な公共交通の維持に向けて、路線見直しやデジタル技術導入など経営効率化の取り組みが不可欠です。
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地方の過疎地 運賃上昇は移動制限のリスクを伴い、住民生活の質向上のため、自治体と事業者の連携強化が重要となります。
まとめ
北海道・東北地方のバス運賃7km1回の平均は363.2円で、郡山450円、札幌240円など地域差が大きいです。燃料費・人件費の上昇、人口減少に伴う利用者減少が運賃上昇の主要因であり、地域間で課題の性質は異なります。今後は効率化と補助制度の強化、地域に合ったサービス形態の模索が求められています。
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