制汗剤の平均価格と地域差|今後の価格動向と市場分析

家庭用品

2025年5月の制汗剤(1本150g)の全国平均は577.7円。甲府・徳島・富山などで高価格傾向がみられ、特に中規模都市や高温地域では価格が高止まりする傾向。価格上昇の背景には原材料費高騰やプレミアム製品の浸透がある。今後も機能性重視で価格上昇が続く見通し。

都市別の制汗剤1本150gの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均572.1
1甲府639
2富山639
3秋田636
4仙台624
5松山621
6徳島621
7横浜620
8奈良618
9福岡606
10熊本603
11大津603
12高松602
13山形602
14水戸597
15和歌山595
16那覇593
17東京都区部591
18広島589
19宇都宮585
20盛岡584
21岡山584
22大分584
23京都584
24青森583
25長崎577
26金沢566
27福島566
28高知565
29名古屋562
30神戸558
31さいたま555
32静岡554
33福井552
34大阪552
35長野551
36松江548
37鳥取547
38札幌547
39千葉542
40前橋541
41新潟533
42岐阜533
43529
44鹿児島503
45宮崎499
46山口498
47佐賀408
制汗剤1本150g

詳細なデータとグラフ

制汗剤の小売価格の相場と推移

2025年5月時点における制汗剤(1本150g)の全国平均価格は577.7円。この水準は、1般的な日用品の中でも比較的高価格帯に属する品目であり、季節性や地域の需要差が価格に大きく反映される製品です。

特に価格が高い都市としては、

  • 甲府、徳島、富山:いずれも639円で全国最高値

  • 秋田(636円)、仙台(624円):東北地方の都市も高値圏

  • 横浜、松山(621円)奈良(618円):都市圏でも高水準

  • 那覇(611円)、福岡(606円):気温・湿度が高い地域も上位にランクイン


都市別価格の特徴と背景

  • 甲府・富山・徳島の共通点は、中規模都市でありながら、地域内の選択肢が少ないため価格競争が限定的である点です。また、ドラッグストア等でのプレミアムブランドの流通比率が高い可能性もあります。

  • 秋田・仙台などの東北地方では、夏の短さから制汗剤の流通が絞られやすく、季節限定の仕入れによる価格の固定化や上振れが起こりやすい傾向があります。

  • 横浜や奈良などの都市圏では、ブランド志向や新製品購入傾向が強く、価格が上昇しやすい。特に“香り付き”や“男性向け高機能タイプ”などの単価が高い商品が選ばれやすい傾向がみられます。

  • 那覇や福岡などの高温多湿地域では、制汗剤の使用頻度が高く、年間を通じて1定の需要があるため、価格の下げ幅が小さい可能性が考えられます。


これまでの推移と特徴的な変化

2025年のデータが1月からの短期間であるため、長期的な推移は見えにくいものの、制汗剤は過去10年以上にわたり以下のような動きが見られます:

  • 2010年代前半は、ドラッグストア競争の激化により、価格は400〜500円台の水準に抑えられていた

  • 2018年以降パーソナルケアの多様化が進み、男女別製品や持続時間・香料重視の製品が台頭。結果として価格は徐々に上昇基調に

  • 2020年以降は、新型コロナウイルスによる在宅時間の増加で1時的に使用が減少したが、2022年以降の外出需要の回復に伴い、再び需要増と価格上昇がみられました。


価格高騰の要因

  1. 原材料費と容器コストの上昇 制汗剤はアルミ缶やスプレー機構を使用するため、資源価格(アルミ、ガス等)の上昇が直撃しています。

  2. 高機能・高付加価値製品の市場拡大 “長時間持続タイプ”や“皮膚に優しいタイプ”、“無香料・低刺激タイプ”など、機能面の強化が進んだことで平均単価が上昇

  3. ブランド力とCM戦略の影響 資生堂、ユニリーバ、ライオンなどの大手が大規模な広告展開を行い、購買動機がプレミアム製品に偏る傾向が見られます。

  4. 気候と地域特性 夏場の気温上昇や湿度の高さが継続しているため、需要の底堅さが価格を下支えしており、特に西日本・沖縄などでは年間通じて価格が高止まりする傾向があります。


今後の展望と課題

今後は、

  • 新しい成分(植物由来など)やエコ包装の導入により、さらなる価格上昇の可能性あり

  • 1方で、詰め替えパックやジェルタイプの台頭が価格の抑制要因となる可能性

  • 地域差については、流通網の密度や消費者層の違いにより2極化が進むことが予想されます

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