全国の卸売市場におけるみかん価格は都市ごとに大きく異なり、金沢や神戸では高値、福岡や高松では低値で推移しています。最近は天候不順や物流費上昇により一部地域で価格が急騰する一方、需要減少で下落する地域も見られます。今後は技術革新や需給予測の高度化で価格安定と品質向上が期待されます。
みかんの卸売り市場価格
みかんの高い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 金沢市 | 神戸市 | 仙台市 | 横浜市 | 名古屋市 | 東京都 | 京都市 | 主要市場 | 大阪市 | 札幌市 |
最新値[円/kg] | 1175 | 2911 | 2077 | 1484 | 1473 | 1190 | 1117 | 1063 | 1039 | 931 | 521 |
前月比[%] | +145.9 | +535.1 | +425.8 | +131.6 | +162.7 | +93.18 | +103.8 | +173.6 | +105 | +120.4 | +4.061 |
前年同月比[%] | -7.386 | +11.49 | +157.8 | -5.026 | +19.15 | -14.86 | -43.9 | +21.47 | -6.981 | +1.38 | -68.15 |
みかんの安い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 福岡市 | 高松市 | 札幌市 | 大阪市 | 主要市場 | 京都市 | 東京都 | 名古屋市 | 横浜市 | 仙台市 |
最新値[円/kg] | 1093 | 65 | 234 | 521 | 931 | 1039 | 1063 | 1117 | 1190 | 1473 | 1484 |
前月比[%] | +126 | -85.47 | -47.26 | +4.061 | +120.4 | +105 | +173.6 | +103.8 | +93.18 | +162.7 | +131.6 |
前年同月比[%] | -16.2 | -56.38 | -70.83 | -68.15 | +1.38 | -6.981 | +21.47 | -43.9 | -14.86 | +19.15 | -5.026 |
みかんの推移


最新の価格データ

その他のデータとグラフ
みかんの価格についての推移と展望
2008年から2025年にかけてのデータでは、全国の卸売市場におけるみかんの平均価格は約1175円/kgで推移しています。しかしながら、都市別では価格差が非常に大きく、同じみかんでも取引される市場によって価格に大きな開きが見られます。季節要因や需給バランスの変動、天候の影響、物流コストの変動が価格動向の主な要因となっています。
地域別価格の特色
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高価格帯金沢市(2911円/kg)や神戸市(2077円/kg)では、全国平均の2倍以上の価格で推移しています。特に前月比では金沢が535%、神戸が425%と急激な上昇が見られ、これは収穫量減少や輸送経費の増加が背景にあります。また、地域の消費者の嗜好や高付加価値志向も影響していると考えられます。
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中価格帯仙台市(1484円/kg)、横浜市(1473円/kg)、名古屋市(1190円/kg)、東京都(1117円/kg)、京都市(1063円/kg)などは全国平均に近い価格帯で安定した動きを示しています。都市部の需要が一定していることと物流インフラが整っている点が理由の一つです。
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低価格帯福岡市(65円/kg)、高松市(234円/kg)、札幌市(521円/kg)はかなり低価格です。特に福岡や高松は前月比で大幅な価格減少(-85%、-47%)を記録し、需要減少や供給過多、品質の影響が考えられます。札幌も前年同月比で-68%と大きく落ち込んでいます。
最近の問題点
前月比の急激な価格変動が目立ちます。金沢や神戸での500%以上の価格上昇は、天候不順による収穫量不足や燃料価格上昇が流通コストに跳ね返った可能性が高いです。一方で、福岡や高松では大幅な価格下落が起きており、これは地元需要の落ち込みや品質問題、競合品の増加が影響していると考えられます。また、主要市場全体でも前年同月比で若干のマイナスとなり、全体としては不安定な市場状況が続いています。
今後の推移と展望
気候変動の影響で収穫量の変動は今後も続く見込みです。これに伴い価格の急激な上昇や下落も断続的に発生する可能性があります。生産側では品質管理と収量安定化のための技術革新が求められます。流通面では、効率的な物流体制の構築や冷蔵技術の改善が価格安定に寄与すると期待されます。また、消費者の嗜好変化に合わせた高付加価値商品の開発も価格維持に重要な役割を果たすでしょう。AIやビッグデータを活用した需給予測も普及し、市場の変動を緩和する手段として期待されています。
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