2025年最新版|入浴剤の全国平均価格と地域差・価格動向

バス用品



2025年4月の入浴剤(40g×20包)の全国平均価格は627.9円で、前年比0.961%上昇。地域による価格差は最大85円で、仙台や甲府などで上昇が目立つ。背景には物流費の増加や商品二極化の進行があり、今後も緩やかな価格上昇が見込まれる。一方で、低価格帯との競争や環境配慮製品の増加も価格動向に影響を与えると予測される。

小売物価統計

入浴剤小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 金沢 秋田 福井 神戸 福岡 松江 松山 大阪 甲府 仙台
最新値[円] 627.9 676 665 658 654 649 649 646 644 643 641
前年同月比[%] +0.961 -1.458 +1.064 +0.461 +0.464 +1.09 +1.095 +1.899 +4.894 +6.478

入浴剤小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 水戸 大分 奈良 大津 さいたま 千葉 横浜 高知 鹿児島 新潟
最新値[円] 627.9 591 599 602 603 604 607 607 609 609 611
前年同月比[%] +0.961 +10.67 +1.182 -0.66 -1.629 -2.097 +2.189 -1.774 +0.661 +0.825

 

入浴剤の推移

入浴剤小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

入浴剤の現状と今後

入浴剤は、リラクゼーション・疲労回復・美肌効果などの目的で広く家庭に普及している日用品で、日本特有の「入浴文化」に支えられて需要が安定している商品です。40g×20包という標準的なパッケージでは、価格は主に以下の要素によって構成されます:

  • 原材料(無機塩類、炭酸水素ナトリウム、香料など)

  • 包装資材(個包装+外箱)

  • 製造および物流コスト

  • ブランド戦略(効能訴求、自然派・オーガニック路線など)

  • 流通経路(ドラッグストア、EC、ディスカウント店など)

また、入浴剤は嗜好品的要素が強く、香りや肌触りといった感覚的な価値に対して消費者が価格を受け入れるかどうかが非常に大きな要素となっています。


2025年4月の平均価格と地域差の傾向

2025年4月の全国平均価格は627.9円となっており、前年同月比では+0.961%のわずかな上昇です。高価格帯の上位10都市を見ると:

  • 金沢(676円)

  • 秋田(665円)

  • 福井(658円)

  • 神戸(654円)

  • 福岡・松江(649円)

と、主に地方都市に価格上位が分布しています。対照的に、低価格帯では:

  • 水戸(591円)

  • 大分(599円)

  • 奈良(602円)

  • 大津(603円)

  • さいたま(604円)

と、関東・9州・近畿の1部都市が並びます。価格差は最大で85円と、洗顔料などに比べると比較的マイルドな地域差です。


地域ごとの価格動向と注目ポイント

価格上昇が著しい都市としては、仙台(+6.478%)甲府(+4.894%)、大阪(+1.899%)などがあり、これらの地域では高機能製品や高価格帯ブランドの浸透が進んでいる可能性があります。特に仙台は、近年健康志向や温泉文化を取り入れた商品ラインナップが拡充しており、その影響で価格も上昇しています。

1方、水戸は価格が10.67%も急上昇しており、これは特売終了や地場流通の見直しによる価格改定の影響が疑われます。

価格が下落している都市(例:千葉 -2.097%、さいたま -1.629%)では、大手ドラッグストアチェーンの販促戦略や、ネット販売との価格競争が影響していると推測されます。


入浴剤価格に影響する背景要因

  1. コロナ禍以降の「自宅癒し需要」の変化2020〜2022年の巣ごもり需要で高まった自宅バスタイムへの関心はやや落ち着いており、高価格帯製品から標準・低価格帯へのシフトが見られます。

  2. 原材料コストと物流費の上昇炭酸系やミネラル成分、自然派素材(ヒノキ、ゆずなど)の価格上昇や、国内物流費の増加が製品価格に徐々に転嫁されています。

  3. 地域ごとの販路戦略と流通の偏りローカルチェーンと大手チェーンの競争状況や、地場メーカーの製品取り扱いの有無によって、価格に差が出やすくなっています。

  4. 定番商品の値引き幅の縮小従来は販促品として使われやすかった入浴剤ですが、近年は利幅の確保を重視し、値引き幅を縮小している傾向があります。


今後の価格推移に関する展望とリスク

  1. 価格は中期的に「微増傾向」が予想される製造・物流コストの上昇が抑制されない限り、今後も平均価格は年0.5〜1.5%程度の緩やかな上昇を続ける見込みです。

  2. 新興ブランドや海外製品による価格競争中国や韓国などの新興ブランドの流入が、低価格帯での競争を活性化させる可能性があり、結果的に全体の価格の天井を抑える圧力となるかもしれません。

  3. 高付加価値製品による価格2極化の加速CBD成分、温泉水配合などのプレミアム商品と、ディスカウント型のベーシック商品との2極化がより明確になると見られます。

  4. 環境配慮型商品の増加とコスト転嫁再生紙パッケージや自然由来成分使用など、「エシカル消費」対応の商品のコスト転嫁による価格上昇リスクも無視できません。


まとめ

入浴剤(40g×20包)の全国平均小売価格は2025年4月時点で627.9円と、前年比わずか0.961%の上昇にとどまっています。地域によって最大85円の価格差が見られ、流通形態や商品ラインナップの違いが影響しています。価格は今後も緩やかな上昇傾向を維持する可能性が高く、高機能商品と低価格品の2極化がさらに進行することが予想されます。

 

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