日本の世帯における健康食品の月間支出は平均8,222円で、前年同月比では7.48%の減少。物価上昇や家計の節約志向が影響している一方で、健康意識は高く、支出世帯割合は増加傾向。今後は支出額の横ばいが続く中、低価格・高機能商品の広がりが鍵となる。
家計調査結果
健康食品の相場
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 小都市B | 四国 | 北海道 | 北陸 | 中国 | 関東 | 大都市 | 九州・沖縄 | 全国 | 中都市 |
最新値[円] | 8222 | 8781 | 8688 | 8558 | 8520 | 8488 | 8453 | 8296 | 8256 | 8219 | 8052 |
前年同月比[%] | -7.481 | -13.24 | -6.891 | -6.867 | -23.77 | -2.043 | -1.56 | -1.904 | +1.363 | -4.608 | -5.081 |
健康食品支出の世帯割合
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 平均 | 関東 | 大都市 | 四国 | 中都市 | 全国 | 近畿 | 九州・沖縄 | 東海 | 小都市A | 北陸 |
最新値[%] | 8.827 | 11.15 | 11.03 | 9.89 | 9.69 | 9.45 | 9.1 | 9.07 | 8.08 | 8.04 | 7.92 |
前年同月比[%] | +6.105 | +3.528 | +5.449 | +35.48 | +3.195 | +4.42 | -0.438 | +16.73 | +4.528 | +2.16 | +17.51 |
健康食品の推移


詳細なデータとグラフ
健康食品の食料品現状と今後
2025年4月時点で、日本の世帯が健康食品にかける月間平均支出額は8,222円。健康意識の高まりにより、健康食品の支出はコロナ禍以降1貫して増加傾向にありましたが、最新のデータでは前年同月比で-7.481%の減少が見られました。
この変化は、物価高や家計全体の圧迫による健康食品支出の見直しが進んでいることを示していると考えられます。
地域別支出の特徴と格差
支出額トップは小都市B・4国・北海道
健康食品支出が最も多いのは小都市B(8,781円)で、次いで4国(8,688円)、北海道(8,558円)が続いています。これらの地域では高齢化率が高い傾向があり、健康維持に対する支出が積極的と推測されます。
1方、支出額が全国平均を下回るのは中都市(8,052円)で、都市規模や購買環境による違いも影響している可能性があります。
減少幅が大きいのは北陸
前年同月比で最も支出が減少したのは北陸(-23.77%)。これは、健康食品の価格変動や販路縮小、地元での需要後退など、複合的な要因が関係していると考えられます。
支出世帯割合の傾向
健康食品を購入した世帯の割合は全国平均で9.45%。最も高いのは近畿(9.1%)や9州・沖縄(9.07%)といった地域で、支出額に比例して割合も比較的高く、1定の健康食品ニーズが安定して存在していることを示唆します。
1方、東北(7.01%)や小都市B(7.68%)では支出額は多いにもかかわらず、支出世帯の割合がやや低く、1部の世帯による大量購入が支出額を押し上げていると推察できます。
近年の課題と背景
物価高と支出抑制
物価上昇によって、世帯の優先順位が「健康志向」から「節約志向」へと変化してきています。健康食品は必要性が相対的に低いとされ、支出を削る対象になりやすいのです。
② 健康食品市場の成熟化
種類の多様化・価格競争の激化により、低価格の代替品が普及。結果として、単価の高い商品から離れる傾向も出ています。
③ 課題:信頼性と効果への懐疑
消費者が健康食品に求める効果と実際の体感に乖離がある場合、1度は購入しても継続的な支出につながらないケースが散見されます。
今後の推移と期待
支出額の推移はやや停滞も安定化へ
今後、健康食品支出は現在の水準(8,000円前後)で1時的に横ばい~やや減少傾向をたどると予想されます。しかしながら、高齢者人口の増加や生活習慣病予防の意識の高まりにより、1定の需要は維持される見込みです。
支出世帯割合の増加に注目
支出世帯の割合は全国平均で+6.105%と増加しており、支出額を抑えながらも健康食品を取り入れる家庭が増えていることがわかります。今後は、低価格・高機能の製品が市場を牽引し、「少額でも広く使われる」方向に進む可能性が高いです。
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