日本の修繕材料価格は2025年3月時点で平均0.203万円。山形や宮崎、福島などでは全国平均を大きく上回る一方、福岡や宇都宮、鹿児島では平均を下回る価格帯が見られる。気候や建築様式、流通コストが地域差を生む要因。今後は建物の老朽化や資材高騰が価格を押し上げる可能性があり、政府の補助制度やリサイクル資材の普及がカギとなる。
住宅関連の都市別小売価格
修繕材料の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 山形 | 宮崎 | 福島 | 長崎 | 奈良 | 東京都区部 | 青森 | 山口 | 熊本 | 新潟 |
最新値[万円] | 0.203 | 0.25 | 0.248 | 0.245 | 0.233 | 0.229 | 0.223 | 0.223 | 0.222 | 0.222 | 0.218 |
平均比[%] | 100 | 123 | 122.2 | 120.8 | 114.7 | 112.7 | 110 | 109.8 | 109.3 | 109.1 | 107.4 |
前年月同比[%] | 2.411 | 22.46 | -7.463 | 46.97 | 8.124 | 2.463 | 8.609 | 0 | -4.312 | -4.32 | 0 |
修繕材料の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 福岡 | 宇都宮 | 鹿児島 | 佐賀 | 前橋 | 広島 | 高松 | 横浜 | さいたま | 大津 |
最新値[万円] | 0.203 | 0.152 | 0.153 | 0.167 | 0.168 | 0.171 | 0.172 | 0.174 | 0.182 | 0.196 | 0.196 |
平均比[%] | 100 | 74.78 | 75.52 | 82.27 | 82.72 | 84.44 | 84.59 | 85.62 | 89.61 | 96.46 | 96.46 |
前年月同比[%] | 2.411 | 0 | -15.91 | -5.596 | 0 | 2.512 | 0 | 0 | 8.274 | 16.55 | 0 |
これまでのシステムの推移


詳細なデータとグラフ
修繕材料の現状と今後
日本全国での修繕材料の小売価格は、2025年3月時点で平均0.203万円となっている。2017年1月からのデータによると、全体的な価格は緩やかに上昇傾向にある。これは建築資材全体の価格上昇、人件費の増加、物流コストの上昇などが背景にあると考えられる。
地域別価格の特徴
地域ごとの価格差は顕著で、山形(0.25万円)、宮崎(0.248万円)、福島(0.245万円)などが平均を大きく上回っている。一方で、福岡(0.152万円)、宇都宮(0.153万円)、鹿児島(0.167万円)などは平均を大きく下回っている。
高価格地域では、冬期の降雪や湿度が高い気候条件により、修繕の頻度や必要な材料の耐久性が求められることが多く、価格上昇に寄与している。また、流通コストや施工業者の不足も影響している可能性がある。
低価格地域では、温暖な気候や建物の構造がシンプルな場合が多く、メンテナンス需要が比較的少ないことが影響していると考えられる。
都市ごとの背景と要因分析
例えば、山形県では冬の積雪により建物の劣化が早く、修繕頻度が高くなる傾向がある。宮崎県では台風や雨の影響もあり、外壁や屋根の修繕需要が高い。福島県は震災後の住宅再建や維持管理の意識の高まりが背景にある。
一方、福岡県や宇都宮市などでは建物の新陳代謝が進んでおり、比較的新しい住宅が多いため修繕需要が低いと考えられる。
今後の価格推移と課題
今後の修繕材料の価格は、資源価格の高騰や円安、物流費の上昇などにより緩やかな上昇が予想される。また、高齢化社会に伴う住宅の老朽化が進行し、修繕需要が全国的に高まる可能性がある。
一方で、省エネ素材や長寿命化を目的とした建材の普及により、一部地域では価格の安定化が期待される。自治体の補助金政策やリフォーム支援制度なども価格動向に影響を与える要因となる。
まとめ
日本の修繕材料の価格は地域性が強く、気候や建築文化、経済条件によって大きく異なる。今後の価格動向を見極めるには、全国的なマクロ要因と地域ごとのミクロ要因を組み合わせた綿密な分析が求められる。住宅の長寿命化が進む中、修繕材料の需要と価格のバランスが一層注目されるだろう。
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